歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

アメリカ風中華料理「チャプスイ」の歴史

Photo by Eli Hodapp アメリカ人が考える「中華」を代表する料理 「チャプスイ」を食べたことはあるでしょうか。 チャプスイは主にアメリカで食べられる中華料理で、青菜や根菜、肉を炒めた後に醤油ベースのスープを入れてとろみをつけ、ご飯や麺にかけたり…

一代で崩壊した帝国・王国

創業者の代で崩壊してしまった短命の帝国・王国 いかに短命な王朝・王国であっても、皇帝・国王の代は数代続くのが普通です。大抵は二代目以降に混乱が生じてきます。後継者問題、前王朝・王国の末裔の抵抗、地方有力者の反乱、外国の侵略、自然災害など。 …

【2020年9月版】世界史関連の新刊50冊

2020年6月〜2020年9月の世界史関連の新刊の紹介 新型コロナウイルスの影響で各社延期していたのが一気に出たのか偶然かは分かりませんが、今期は世界史関連の本が多かったです。いつもは30冊の紹介ですが、今回は50冊紹介いたします。 この記事ですが、ブッ…

消火器の歴史

これまで数多くの人命を救ってきた消火器の発展の歩み 消火器は1723年にイギリスで発明されました。 19世紀に近代的な消火器が誕生して使い勝手が向上し、20世紀になり性能が向上し普及が進んでいきました。消火器の歴史は、効率と消火能力をさらに高めるた…

アジア・アフリカの10の「民族統一主義運動」

欧州の考えを輸入したアジア・アフリカ的民族統一主義の形 以前、ヨーロッパの民族統一主義運動についてまとめました。 過去に自民族が保有していた・または勝ち取っていた領土の回復、自民族のルーツであるが今は他国にある土地の回復、他国に住む自民族の…

第二次世界大戦時の「敵性民間人」強制収容

Photo credit: Central Archive of the Republic of Karelia 世界中にあった民間人強制収容 第二次世界大戦中の強制収容所と言えば、ナチス・ドイツによるユダヤ人強制収容所がよく知られています。 ナチス・ドイツはユダヤ系住民を国内から追放しマダガスカ…

イラン・イラク戦争-中東二大国の運命を変えた戦争

Discription:firing 130 mm M-59 belong to Artillery of military of Iran during Iran-Iraq war. 湾岸戦争に繋がる中東のパワーバランスを作った泥沼の戦争 イラン・イラク戦争は1980年9月から1988年8月まで、イランとイラクとの間で起こった戦争。 膠着状…

【中国史】戦闘力が異常に高かった宦官列伝

中国史にその名を遺す武闘派宦官たち 宦官と言えば、宮廷に侍り皇帝や宮家一門の生活の世話をしたり、宮廷の各種運営をするのが仕事でしたが、中には武力を買われて仕える者もいました。 生殖能力は奪われているので女性のように華奢な体というイメージが強…

【腐敗・汚職】中国史の悪名高い宦官列伝

中国史を裏で動かしてきた宦官 宦官とはご存じの通り、宮廷に仕える去勢をした男性のことです。 皇帝の身辺に侍り様々な世話をする役割を与えられ、通常は掃除や料理や連絡など雑用が主でしたが、皇帝の近辺にいることを許される立場を利用し、強大な実権を…

エアコンの歴史

空間の快適さを求めるエアコンの技術開発史 現在一般に言われるエアー・コンディショナー(エアコン)は、以下の機能を持つ機械のこと言います。 温度管理 湿度管理 空気循環と換気の管理 空気の浄化 古代から空気を冷やすための仕組みは様々にありましたが…

ヨーロッパの「民族統一主義」運動(後編)

ヨーロッパの辺境の民族統一主義 前編では、ドイツ、ハンガリー、クロアチア、セルビア、ルーマニアの民族統一主義を見ていきました。前編はこちらをどうぞ。 今回は同じヨーロッパで、ブルガリア、アルバニア、フィンランド、オランダ、ポルトガルです。領…

ヨーロッパの「民族統一主義」運動(前編)

大きいことは、いいことだ。我らが祖国のあるべき領土 国境線は民族移動・宗教文化の伝播・経済的要因など様々な要因を背景にして、大きな政治力や軍事力を持った権力が現れることで様々に書き換わってきました。 今は別の権力が支配しているものの、自分た…

豆腐の歴史 in アメリカ

ダイエット、ビーガンフードの代表格・トーフ 豆腐はもはや世界的に一般的な食材となりました。 特にアメリカでは1970年代からローカロリーながらプロテインが摂れる栄養食として注目されて以来、年々普及が進み、スーパーマーケットで普通に売られるくらい…

世界史の驚くべき奇襲戦術(後編)

近現代の戦争の奇襲戦 近現代の奇襲戦と言えば、真珠湾攻撃が思い浮かびます。 あれが「だまし討ち」だったというイメージがあり、アメリカも日本が開戦準備してるの知らねえはずなかっただろ、とも思いますが、宣戦布告が遅れてしまいただでさえ悪い日本の…

世界史の驚くべき奇襲戦術(前編)

芸術的なほど見事に奇襲攻撃がハマった事例 日本史で奇襲攻撃が成功した戦いは、パッと思いつくだけでも結構あります。 一の谷の戦い、屋島の戦い、厳島の戦い、桶狭間の戦い、真珠湾攻撃。 日本人はなぜか奇襲が成功した戦いは凄く好きですよね。 では世界…

【2020年6月版】世界史関連の新刊30冊

2020年3月〜2020年6月の世界史関連の新刊の紹介 新型コロナの影響で、地方によっては本屋が閉まって本に触れる機会が減った方もいたかもしれません。逆に、図書館が閉まったせいで電子書籍やネット通販でガンガン本を買った人もいるかもしれません。後者は私…

冷戦期ラテンアメリカの政治とポピュリズムの台頭

中南米諸国が経験したポピュリズムという政治 ラテンアメリカは十九世紀末から二十世紀初頭にかけて、繁栄を謳歌していました。 欧米向けの資源輸出が好調で、特にアルゼンチンは当時の十大国に数えられるほど経済力が高い国でした。しかし、世界恐慌の到来…

白旗の歴史

戦場で掲げられる「白旗」の意味とは 戦場で「白旗」を掲げた歴史は、古くは古代ローマ時代の書物に記述があります。また、漢の時代の中国でも白旗が使われたという記述もあります。 近代からは国際ルールとして「白旗」の使用が定められました。 今回はもっ…

ハイダラバード藩王国のインド統合の過程

デカン高原の大国・ハイダラバード藩王国の帰属問題 イギリス統治時代のインド亜大陸には、数多くの藩王国が存在しました。イギリス時代には藩王国は550~600程度存在したと言われます。 これらの藩王国はイギリス進出以前からあった独立王国で、イギリスの…

「反穀物の人類史」書評 - やっぱ国家ってロクなもんじゃねえな

世界史を見る視点が大きく変わる壮大な文明論 「反穀物の人類史――国家誕生のディープヒストリー」ジェームズ・C・スコット著(みすず書房)を読みました。 紀元前4000年から紀元前2000年の時期に、我々の祖先が作り上げた「国家」という仕組みがどのように成…

古代の人々が夢中になった7つのボードゲーム

古代から人々の暇を潰してきたボードゲーム ボードゲームの人気がずっと続いてますね。 ちょっと前までは、ボードゲームといえば、伝統的な将棋や碁、麻雀、チェス以外には、オセロ、ドンジャラ、人生ゲーム、モノポリーくらしかありませんでした。 今や、海…

19世紀イギリスの観光公害「ビデンデンの復活祭」

「ビデンデンのおとめ」伝説にまつわる復活祭 「ビデンデンの復活祭」は、ヨーク州のビデンデンという小さな町に中世から伝わるお祭り。 この町には「ビデンデンのおとめ」という、一説によると記録上最も古いと言われる、十一世紀のイングランドの結合双生…

ドッグフードの歴史

進化著しいドッグフードの歴史 犬を飼っていない人は気にしたことすらないかもしれませんが、ドッグフードのバリエーションは凄いものがあります。 子犬用や老犬用などの年齢別、柴犬用やチワワ用など犬種別、肌のケア用や関節ケア用など機能別。味の種類も…

1840年フォルツァスのいたずら事件

「この世に二冊とないレア本」をめぐる事件の顛末 「フォルツァスのいたずら(The Fortsas Hoax)」は、1840年にベルギーで起こったいたずら事件。 亡くなったフォルツァス伯爵が残したという超レア本がオークションにかけられることになり、鼻息の荒い収集…

チェコスロバキアの国民形成と体操集団ソコル

Credit: Sokol excercises in Tábor, 1924 Author: Šechtl and Voseček 民族の発揚を促す、集団体操という「自由」 長年日本の教育現場では、男子の団結心や克己心を育むとして組体操が尊ばれてきました。最近では危険性が問題視され始めており、原則禁止さ…

バーチャルツアーが楽しめる世界の美術館・博物館

海外旅行できないのでバーチャル美術館・博物館巡りをしよう 新型コロナのせいで、4月に予定していたタイ行きが中止になりました。GWにはロシア行きを予定してるんですが、この調子だとたぶん無理でしょう。 世の中には海外旅行依存症のような人がいて、定期…

生前は評価されず死後に評価された人物

何がきっかけで死後に評価されるに至ったか 芸術家や学者の中には、大きな仕事を成し遂げるも生前はまったく評価をされず、当人が死亡した後にその業績の大きさが評価される場合があります。 特に画家など芸術家は、二束三文で売られた当時の作品が今は何億…

アメリカ国防省にいたキューバのスパイ、アナ・モンテス

ペンタゴンが誇る才女はキューバのスパイだった 2001年9月21日、911テロの十日後。 FBIはアメリカ国防省の傘下にあるアメリカ国防情報局のシニアアナリストであるアナ・モンテス(当時44歳)をスパイ容疑で逮捕しました。 彼女はアメリカの国防の情報を担う…

マーガリンの歴史

驚くべき進化を遂げた「バターの代替品」の歩み マーガリンが植物性だということはご存じだと思います。 安いし植物性だからという理由でマーガリンを買う方もいるでしょうし、トランス脂肪酸が体に悪いと考えて意図的に避けている方もいると思います。 マー…

【2020年3月版】世界史関連の新刊30冊

2019年12月〜2020年3月の世界史関連の新刊の紹介 新型コロナの影響で外出を控え自宅にいがちな方も多いのではないでしょうか。 本屋に行くのもためらわれるという方もいるかもしれません。 世界史関連の新刊の最新の情報をまとめましたのでぜひご参考にして…