歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

【2018年9月版】世界史関連の新刊20冊まとめ

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7〜9月のおもしろそうな世界史関連の新刊をまとめます

2018年の夏季は面白そうな新刊が多数出ており、 どれを買おうかかなり迷ってしまいそうです。

平たく特定の地域の歴史を概説するものではなく、あるトピックから歴史を眺めてみるというテーマのものが多いです。

 秋の読書の時間のために、何か気になる本をぜひ見つけてください。

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【ゾンビ】アメリカ軍のゾンビ制圧計画「CONPLAN 8888-11」

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 アメリカ軍が本気で作った「ゾンビ襲来時の非常事態計画」

 「CONPLAN8888-11」は、アメリカ戦略軍が2010年に作成し2011年に発表した「対ゾンビ制圧計画」です。

CONPLANとは「非常事態計画」という意味で、仮にゾンビが発生し人的・経済的・資源的被害が発生している場合、どのようにして防衛対策準備を取り、ゾンビを倒し、緊急時から平常事へと回復させるかというステップがまとめられています。

発生するゾンビの特徴はどのようなものか、アメリカ軍の各部隊やアメリカの公的機関がどのような役割を果たすべきか、どのようなマイルストーンで攻撃部隊、補助部隊、医療部隊などが展開すべきか、などなどその内容は非常に細かいものとなっています。
今回、公開されているCONPLAN8888-11の全文を邦訳してみました。

全文は有料noteのほうにて公開しています。

ゾンビファンのみならず、ビジネスマンも非常に勉強になる内容となっています。

ご興味ありましたら、どうぞご覧ください。

この記事では、CONPLAN8888-11の概要について説明します。

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マーガリンを求めて - ナチス・ドイツの南極遠征

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 鯨資源を確保するためのナチス・ドイツの極秘プロジェクト

1945年4月のベルリン市街戦の際、ヒトラーは妻エヴァ・ブラウンと共に自殺しました。遺骸は関係者によって燃やされましたが、その後ソ連軍によって回収され、各所を転々とした後、墓がナチス・シンパの聖地にならないように最終的にエルベ川に遺棄されたそうです。

ですが、「実はヒトラーは自殺せずに生きのびた」という説を信じる人も一部ですが未だにいます。

それによると、Uボートに乗ってドイツから脱出して南米に逃れたとか、南極のドイツ軍秘密基地に隠れたとか、様々に言われており、南極に誰にも知られず存在するナチスの軍事基地を倒すゲームや映画とかまで存在する有様です。

 実際にナチス・ドイツが南極に拠点を作ろうとしたのは事実ですが、それは軍事基地を作るとかいう壮大なものではなく、単に「マーガリン」が欲しかったためでした。

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アメリカの黄禍論はなぜ生まれたか - 中国人移民排斥から排日移民法まで

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19世紀末〜20世紀初頭に起こった反アジア人論

黄禍論はアジア人に対する経済的・社会的・軍事的・生物的脅威を唱えた「反アジア人論」。

特に19世紀末からの中国人移民と日本人移民のアメリカ流入に併せてマスメディアを中心に扇動されるようになりました。

日露戦争による日本の勝利によって日本の軍事的脅威が高まると一気に差別的感情が噴出し、とうとう1924年の排日移民法の制定にまで繋がっていきます。

黄禍論はアジア人を相対的に敵視することで、「白人種」内での人種の境界性と優位性を薄めるることになりました。

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ウクライナのコサック軍事国家「ヘーチマン国家」の興亡

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17世紀〜18世紀に存在したウクライナの独立国家

ぼくのロシア人の友人でスミノフという男がいるんですが、彼はなぜウクライナがロシアから離れたがっているか理解できないと言っています。

 「だって俺たちは兄弟みたいな国なんだぜ?兄弟だったら一緒にやっていくのが当然だろ?」

これはロシア人の素朴で正直な本音だなと思うのですが、ウクライナ人からすると「兄弟かもしれないが一緒にやっていく義理はない」という感想が出てきそうです。

ロシア人とウクライナ人が現代において「兄弟喧嘩」をするに至った大元の理由、そしてそもそもウクライナ人という民族が作られたのも、今回取り上げる「ヘーチマン国家」にあるようです。

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