歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

名前は知られていないが大きな戦果をあげたヴァイキング

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ヴァイキング時代に各地を荒らし回った戦士たち 

9〜11世紀のバイキング時代には、ヨーロッパだけでなくロシア、カフカス、中東、北アフリカ、果てはアメリカ大陸にまでバイキングが進出し、盛んに交易・略奪・移住を試みました。

有名な人物だと、ノルマンディーに侵入したロロ(ロベール)、北海帝国を築いたクヌート、ノヴゴロド国を築いたリューリク、グリーンランドに移住した赤毛のエイリークなどがいます。しかし記録が少ししか残っておらず、名前が知られていないヴァイキングは星の数もおり、中には歴史に大きなインパクトを残した者もいます。

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トルコ軍事史の英雄十人

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 トルコ共和国の強烈な愛国者たち

 一般的なトルコ人は非常に愛国心が強いです。

共和国の独立記念日には独立の父アタチュルクの肖像をSNSにアップしたり、国旗を車や家に飾ったりします。強い愛国心を持つのは普通のことで、日本だと右派的に感じられる言説をリベラルな知識人が普通に言うので結構びっくりします。

第二次世界大戦に参加した国々はファシズム含む右派に対する警戒が強くなりましたが、中立を保ったトルコは戦前からの民族主義的な文脈がまだ生きていると考えられます。

 このようなトルコの「軍事史の英雄」とはどのような人々なのでしょうか。

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日本海だけじゃない世界の「地名呼称問題」

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 国際標準地名をめぐるナショナリズムの戦い

日本海という呼称をめぐる問題は、日本というよりは韓国・北朝鮮において盛んです。

韓国・北朝鮮は、日本海という呼称は日帝強占期に定着した名であるとして、「東海」または「朝鮮海」の併記または単独表記を求めています。韓国では官民を挙げて「誤りを正す」粘り強い取り組みがなされていますが、「Sea of Japan」が定着しているため、国際的に広く影響が及ぶような成果は上がっていません。

日本海呼称問題(東海呼称問題)は、「本来あるべき」と韓国・北朝鮮が考える理屈を国際的に認めさせようとする試みですが、このような運動や取り組みは、実は世界中に多く事例があります。

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中国ワインの歴史

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中華皇帝も愛したワインのお味

 あまり一般には知られていませんが、中国は世界でもトップレベルのワイン生産国であります。

数字を見ると、2017年のワイン生産量は1.8億リットルで世界7位。上位はイタリア、フランス、スペイン、アメリカ、オーストラリア、アルゼンチンなど有名どころが並びます。中国はチリ、ドイツ、ポルトガルといった伝統的なワイン生産国よりも生産高が多いのです。

中国では1980年代から、増加する中国人のワイン需要に対応するため、中央と地方政府の指導と支援が積極的に行われています。数字は巨大ですが主に国内で消費されるため、海外輸出は少なく、あまり目立たない存在です。

歴史をさかのぼると、中国のワイン生産は歴史的にも古いものがあります。

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インド軍事史の英雄十人

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 華々しく派手な活躍をしたインド軍のレジェンド

 「お国柄」を知る方法は様々ですが、「英雄」と言われている人を調べてみることは一つ面白い手段だと思っています。

例えば戦争の英雄を調べると、集団としての民族の感情や、歴史的な課題、コンプレックスが見えてきます。

 今回はインド軍事史の英雄をみることで、インドという国のお国柄を探っていこうと思います。

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ルクセンブルクの歴史ー翻弄される小国から国際協調の大国へ

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西ヨーロッパの小国の激動の歴史

 ルクセンブルクはドイツ、ベルギー、フランスと国境を接する内陸国で、面積は2,586平方キロメートルと神奈川県よりやや大きい程度。

政体としては立憲君主制に基づく議会制民主主義で、大公により統治される世界で唯一の「大公国」です。

小国のためあまり馴染みはありませんが、いわゆる「ベネルクス三国」の一翼として欧州連合(EU)の中核であり、欧州投資銀行や欧州会計監査院といった国際機関が拠点を構える国です。

こんな小さな国がなぜ起り、国を維持でき、そして国際政治の中心的な存在となりえているのでしょうか。 

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パッタイの歴史 - 人工的に作られたタイの国民料理

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Photo by Terence Ong

「タイの国民料理」という使命を持った人工的国民食

タイ料理の定番であるパッタイ。

歴史は古くなく、誕生したのは1940年ごろのことです。パッタイは時の権力者により、明確な政治的意図をもって作られ広められた料理です。パッタイ(Pad Thai=タイ炒め)という名前が象徴するように、その成り立ちや拡がりの過程は非常に近代的かつ人工的であります。

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【2021年3月版】世界史関連の新刊50冊

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2020年12月〜2021年3月の世界史関連の新刊の紹介

 恒例の世界史関連の新刊紹介です。

今回は安価な新書と高額な専門書が多めになっています。

こちらの記事ですが、特に全部読む必要はなく、ザッと中身を見たりブックマークしたりして、気になる本をメモするためにお使いください。個人的にも、書店に行ったときにこの記事を見返して探したりします。

今回は50冊あります。それではどうぞ。

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