歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

キーボードの歴史 - なぜQWERTY配列が定着したのか

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 なぜキーボードはQWERTY配列が一般的になったのか

我々が使うパソコンのキーボードの配列は、よほどこだわってない限りQWERTY(クワーティ)配列になっていると思います。

別に何かルールで決まっているわけではなく、単に世界中に広く普及しているだけで、色々な配列が世には存在し、こだわりを持つ人も多くいます。ですが、会社や学校で支給されるパソコンはQWERTY配列なので、いくらこだわりがあっても逃げられない感があります。

 QWERTY配列が生まれたきっかけは、タイプライターの性能がよくなく、頻出するキーが近い位置にあると機械が故障するため、わざと頻出キーを遠くに配置しているという説が根強くありますが、この説は現在は疑問が呈されています。

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フランコ独裁体制下のスペインの歴史

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硬直したカトリック保守体制の正体 

 スペインは1975年まで軍人フランシス・フランコの長期独裁体制下にありました。

当時のスペインはカトリック信仰に基づいた保守的・家父長的な規範が推奨され、国が隅々まで国民を監視し行動や発言、表現に介入してくる極めて息苦しい国でした。スペインは現在は世界でもっともフェミニズム運動が盛んな国の一つなので隔世の感があります。

 フランコ独裁体制のスペインの歴史と社会についてまとめていきます。

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西洋絵画に見るギリシア神話『トロイア戦争』の物語

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 知ってるようで知らないトロイア戦争の物語

 「トロイアの木馬」は歴史に詳しくない人でも知っているくらい非常に有名なお話です。コンピューターウイルスの名前になっているくらいなので、一般的にもなじみ深いです。

しかしその他のエピソードはあまり馴染みがないのではないでしょうか。

古代ギリシア文化を基礎に発展したヨーロッパではトロイア戦争は非常によく知られており、西洋絵画でもたびたびモチーフにされます。

今回はトロイア戦争がモチーフの絵画をピックアップし、著名なストーリーをまとめていきます。

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アメリカ風中華料理「チャプスイ」の歴史

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Photo by Eli Hodapp 

アメリカ人が考える「中華」を代表する料理

「チャプスイ」を食べたことはあるでしょうか。

 チャプスイは主にアメリカで食べられる中華料理で、青菜や根菜、肉を炒めた後に醤油ベースのスープを入れてとろみをつけ、ご飯や麺にかけたりして食べます。

 本格的なアジア料理が流行っているアメリカでは、チャプスイはもはや珍しい古典的な料理となっていますが、かつてアメリカ人が中国料理と中国人、ひいてはアジア系とアジアのカルチャーを受け入れる上で非常に重要な役割を果たした料理であります。

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一代で崩壊した帝国・王国

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 創業者の代で崩壊してしまった短命の帝国・王国

いかに短命な王朝・王国であっても、皇帝・国王の代は数代続くのが普通です。大抵は二代目以降に混乱が生じてきます。後継者問題、前王朝・王国の末裔の抵抗、地方有力者の反乱、外国の侵略、自然災害など。

多くの場合、創業者は前王朝・王国の混乱を収束させ治安と安定を回復し、国を開きます。信望があったからこそ支配者となれたわけです。

それだけに、創業者が亡くなるとその王朝・王国も滅びてしまうということは、よほどその人物に問題があったか、かなり無理な状態で国を建設したか、外国の侵略や自然災害など想定外の出来事が起こったか。

いずれにしても異常事態と思われるわけです。

今回は一代で崩壊してしまった帝国・王国をピックアップしていきます。

なお、満州帝国などの傀儡国家は除外して純粋な民族国家のみで選んでいます。

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【2020年9月版】世界史関連の新刊50冊

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2020年6月〜2020年9月の世界史関連の新刊の紹介

新型コロナウイルスの影響で各社延期していたのが一気に出たのか偶然かは分かりませんが、今期は世界史関連の本が多かったです。いつもは30冊の紹介ですが、今回は50冊紹介いたします。

この記事ですが、ブックマークしてメモ代わりに使ってもらえるといいと思います。ぼくも大型本屋に行ったときは、この記事を見ながら本探しをしています。

それでは参ります。

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消火器の歴史

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これまで数多くの人命を救ってきた消火器の発展の歩み

消火器は1723年にイギリスで発明されました。

19世紀に近代的な消火器が誕生して使い勝手が向上し、20世紀になり性能が向上し普及が進んでいきました。消火器の歴史は、効率と消火能力をさらに高めるために、設計にさまざまな変更を重ねてきた技術改良の歩みです。

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アジア・アフリカの10の「民族統一主義運動」

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 欧州の考えを輸入したアジア・アフリカ的民族統一主義の形

 以前、ヨーロッパの民族統一主義運動についてまとめました。

過去に自民族が保有していた・または勝ち取っていた領土の回復、自民族のルーツであるが今は他国にある土地の回復、他国に住む自民族の土地の政治的統合、自らの民族に近い言語を話す民族の土地の政治的統合、といったものを目指す国粋主義的な考え方です。

 今は多くの地域で人気を失っていますが、第二次世界大戦前後は大きな影響力を持った考えで、民族主義・国粋主義・排外主義がの加速が悲劇的な戦争をもたらしてきました。

 民族統一主義はヨーロッパだけでなく、アジア・アフリカにも見られます。特にアジア・アフリカでは第二次世界大戦以降の独立後に、民族主義・愛国主義を鼓舞するために利用されました。

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