歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

決闘(デュエル)で死んだ政治家たち

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政府高官も活動家も皆決闘(デュエル)が好きだった 

ヨーロッパでは19世紀まで自らの名誉を守るための決闘(デュエル)はわりとポピュラーでした。

国王や政府や私闘を禁じてはいたものの、その国王や政府を支える貴族や政治家たちが頻繁にやっていたのだから取り締まりも何もありません。20世紀に入って決闘が古臭くてダサいという価値観が浸透してようやく廃れていきました。

 今回は本来は禁じるべき立場なのに率先して決闘をやり、しかも敗けて死んだ著名な政治家をピックアップします。

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中世・北東アジアの歴史 -モンゴルの樺太侵攻-

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国境を超えて様々な民族が交錯したきた北東アジア

現在のロシア極東、中国東北部、サハリン、北日本は、オホーツク海を挟んでいますが歴史的に民族的・文化的・経済的に極めて緊密な関係にありました。

日本民族が進出するまでは北海道はアイヌ人が広く住んでいましたが、アイヌというグループもかつては明確に定まっておらず、大陸側や樺太に住む民族とも繋がりがありました。モンゴル帝国の進出、次いで明王朝と清王朝の成立という大陸側の大きな政変と、日本列島の中央の抗争との間にあって、北西アジアは中世に大きく揺れ動くことになり、その後の運命が変わっていくことになります。

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ブーゲンビルの歴史 -ブーゲンビルは独立できるのか-

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Photo: New Zealand Government/Alex Smailes

 パプアニューギニアからの独立を求めるブーゲンビル

 2019年12月11日、パプアニューギニア・ブーゲンビル自治州で、独立か自治拡大かを問う住民投票が行われ、98.31%が独立に賛成しました。国際的にも「新たな国家の独立なるか」と大きなニュースとなりました。

実際のところこの住民投票に法的拘束力はなく、パプアニューギニア政府が認めないと独立は果たせない状態にあります。

ところでなぜブーゲンビルは独立を求めているのか?そもそもブーゲンビルって何?歴史的な経緯をまとめていきます。

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『タイのかたち』書評 タイという正体不明の国を解剖する

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タイという国の謎が解ける本

ぼくは世界中の国の歴史や文化に興味があるのですが、配偶者がタイ人ということもあり、タイは他人事じゃないというか、放っておけないところがあります。

ですが、いくら学んでもタイは掴みどころがない。歴史的にも文化的にも、ハッキリとした輪郭が見えづらい印象がありました。それは嫁や知り合いのタイ人と交流しても同じで、いろいろな情報のピースはあるも、それがパズルにカチっとはまらない気がしていました。

で、今回紹介する本書です。

「タイのかたち」(赤木攻著, めこん)はそんなぼくのモヤモヤの大部分を整理してくれました。東南アジアクラスタに限らず、歴史や政治に関心のある多くの方が楽しめ学びがある本だと思います。

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1809年ロンドン旧価格暴動

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劇場チケットの価格値上げで起こった市民暴動

旧価格暴動(Old Price Riots)は、リニューアルされたロンドンのコヴェント・ガーデン劇場の価格値上げに抗議する市民が劇場内につめかけて大騒ぎを演じた事件。

1809年9月18日から約三ヶ月間続いた抗議の結果、劇場のオーナーは妥協し価格据え置きを認めざるを得なくなりました。

パンやガソリン価格の値上げといった生活に密着した価格の値上げではないので、半ばお祭り感覚の暴動ではあったのですが、当時のロンドンの一般市民の感覚が分かる興味深い事件となっています。

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政権に就いたことのある世界の少数民族政党

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少数民族政党ながら政権与党になったことのある世界の政党

日本では外国人の選挙権・被選挙権が認められていないため、国や自治体の政治において国内の少数民族の利益を代表する政治団体というものが存在しません。

一方で、様々な事情で国内に多くの少数民族を抱える国々では、政治的な権謀術数のたまものか、少数民族政党が与党に加わり政権を担うことも少なくありません。各国の事例を調べてみたいと思います。

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ハワイの歴史 - ハワイ統一からアメリカ併合まで

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Photo by Lux Tonnerre

独立ハワイ王国はどのようにしてアメリカに併合されていったか

観光でハワイのオアフ島を訪れた方は、 ホノルル中心部にあるカメハメハ大王像を訪れたことがあると思います。

皆なんとなく、カメハメハ大王という偉大な王が出てハワイを統一したけど、なんだかんだ色々あってアメリカに統合された、くらいのざっくりした歴史しか知らないと思います。

今回はハワイがアメリカに併合されて一州になっていく過程をまとめていきます。ハワイ旅行に行くときの予習にどうぞご覧ください。

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世界史のパンデミック死者数TOP10

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Photo by Cybercobra

世界史の引き金となってきたパンデミック(世界流行) 

 歴史上、何か大きな内乱や対外戦争、王朝の交代が起きたその背景には、世界規模の気候変動やパンデミック、大恐慌などがありました。

政治機構による安定した統治が実現していても、多くの人が否応無く巻き込まれ、食えなくなったり没落したりする人が続出すると、統治能力の限界に陥り、人々の不満の高まりから内乱や対外戦争が勃発する場合がありました。

今回は歴史上、もっとも多くの死者を出したパンデミックをまとめていきます。

資料によりかなりばらつきがあって、この順位が確実というわけではありませんので、ご承知おきください。

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