歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

無能な指揮官列伝 - 無能さが起こした悲劇的な戦い(後編)

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 後の歴史に後遺症をもたらした「無能」とは

前編に引き続き、「無能な指揮官列伝」の後編です。前編では以下を紹介しました。
1. 大カエピオ(共和制ローマ)
2. ヨーク公フレデリック(イングランド)
3. ピエール・ヴィルヌーヴ (フランス)
4. ウィリアム・エルフィンストーン(イギリス)
5. サンタ・アナ(メキシコ)
6. ギデオン・J・ピロー(アメリカ)
7. カルロ・ペルサーノ(イタリア)

ご覧になりたい方はこちらからどうぞ

それでは後編をご覧ください。

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無能な指揮官列伝 - 無能さが起こした悲劇的な戦い(前編)

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無能な指揮官が率いる絶望的な戦い

日本史の「無能な指揮官」 と言えば真っ先に名前が上がるのは牟田口廉也ではないでしょうか。インド攻略を目指した無謀なインパール作戦を主導し多くの将兵を死なせた人物として悪名高いです。

各国史にはそれぞれ「無能な指揮官」とされる人物がいて、何をもって「無能」とするかによっても異なるので万人が納得するのは不可能なのですが、

「注意深さ、プロ意識、軍事知識の決定的な欠如によって歴史的な大惨事・大敗北をもたらした」

という観点で、前後編で「世界史の無能な指揮官」をピックアップしてみます。

「この人がいない!やり直し!」事案が多数発生しそうな気がしますが、あらかじめご了承ください。

※2019/2/19 22:30 「7. カルロ・ペルサーノ」の項目の情報に大きな誤りがありましたので、修正しました。

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ユダヤ教の救世主「メシア」を自称した人たち

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救世主メシアの下に神の国の実現を目指したユダヤ人

 聖書の「詩篇」には、神がダビデ王とその子孫が常にイスラエルを支配することを約束する、とあります。しかしイスラエルの王は紀元前586年にバビロニアによって廃位させられてしまいます。
この矛盾に対し、ユダヤ人たちは「いつか未来にメシアが到来し、神が支配する世界が成立し、神の国イスラエルが再建される」と考えました。
メシアの到来は完全な幸福の時代の幕開けを意味し、メシアは正義を再建し、全ての悪を駆逐する。イスラエル民族の十二支族はイスラエルの地に再会し再統一する。すべての民が精神的にエルサレムを拠り所にし、神に服従する。

 ご存知のようにイスラエルという国は第二次世界大戦後、多分に政治的な決断の結果誕生したのですが、当時は一部のユダヤ教保守派は「メシアが到来していない以上、イスラエルに戻ることはできない」とすら主張したそうです。

 このようにユダヤ民族はメシアの到来を歴史的に待ち望んでおり、数多くの「メシア」自称者が登場してきました。

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【WW2】枢軸国に入る可能性のあった中立国・準枢軸国

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もしかしたら枢軸国の一翼になっていたかもしれない国

第二次世界大戦における枢軸国の主要参加国は、ドイツ、イタリア、日本の三国です。

この他に枢軸国側で参戦した国は、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、スロバキア、クロアチア、フィンランド、タイが挙げられます。その他には傀儡政権がいくつか枢軸国入りしたケースもあります。例えば、ヴィシー・フランス、ギリシャ、アルバニア、ビルマ、ベトナムなどです。

連合国も活発な外交を繰り広げ自陣の国を増やしていたわけですが、枢軸国も様々な外交チャネルや陰謀を駆使して自陣を広げるべく画策していました。

その結果いくつかの国は、何らかの条件が重なれば枢軸国入りをしていた可能性がありましたが、結局中立を保つことになりました。

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アメリカの悪名高い「外国人・有色人種排除法」

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法律で特定の民族を差別したアメリカの黒歴史

LGBTの権利拡大や、2018年度に世界中でブームとなった#me too運動をはじめ、アメリカは世界の人権問題への取り組みの先端的な国であります。

 一方そのような理想とは裏腹に、様々な階層の様々な考えの持ち主がいることで、女性差別や人種差別、職業差別など日常レベルの差別はめっちゃある。

昔からずっと様々な矛盾を抱えながらも、少しずつそういった差別をなくしてきた国です。そうしないと国としてやっていけなかったということもあると思います。

しかしそんな国でも、かつては国家ぐるみで特定の人種を差別し排除する法律を作ってきた歴史があります。

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ふざけてるとしか思えない世界のミクロネーション

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Photo from "History of the Monarchy" Kingdom of Talossa

 「ボクの王国」を実現させてしまった愛すべきバカ野郎の話

子どものころ、近所に作った秘密基地に名前をつけて旗なんか作ったことなかったでしょうか。ぼくはあります。

 この少年時代に卒業するであろう「ボクの王国」を、マジで実現させてしまったバカ野郎が世界には多くいます。当然国際的には認められていませんが、男の子の夢を追いかけ続ける永遠のキッズと彼らの国を紹介します。

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アメリカの州旗にまつわるおもしろい話

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 様々な歴史や逸話があるアメリカの州旗

アメリカは「合衆国」なので、日本の都道府県に比べて州が持っている権限ははるかに大きいです。例えば州独自の軍を持っていたりします。

日本の都道府県旗なんて、県庁の庁舎くらいでしか見ないと思いますが、これだけ州独自の権限が強いのであれば思い入れも強いのではないかと想像してしまいます。

アメリカの州旗はそのデザイン性も独特ですし、その成立にまつわるおもしろい話をそれぞれ持っていたりします。

 
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「イスラエルの失われた十支族」の移住伝説

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Image from "Are the British Descended from the Ten Lost Tribes?" the Libraians

世界中に様々なディアスポラ伝説がある「十支族」

「イスラエルの失われた十支族のうちのひとつが日本にやってきて支配層となった」というお話は耳にしたことがあるかもしれません。

その根拠は、儀礼や祭祀、言語、習慣などに日本とイスラエルと間で似ている事柄があまりにも多くあるというものです。

なかなか面白い話でロマン溢るるのですが、同じように世界各国の国や民族が「イスラエルの失われた十支族がうちにやってきていた」と主張しています。今回は「日本以外」の十支族の移住伝説をピックアップしてみます。

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