ポルトガル
外国にある「我々の土地」 特にユーラシア大陸の、時期によって主要民族が大きく移り変わった場所では、過去の主要居住地と現在の主要居住地が大きく異なっていることは珍しくありません。 日本だと、例えば天孫降臨神話がある高天原、古都の奈良や京都とい…
軍紀違反で死刑になった20世紀の人物 昔から敵前逃亡は軍事の世界では重い罪でした。 最前線で戦う兵士の後方には抜刀した指揮官が控えていて、前線から逃げてきた兵士を「逃げるな!腰抜け!」と罵りぶった切った、などという話は枚挙に暇がありません。 逃…
Photo by Abelson どうやって辺境国ポルトガルは海洋帝国になったのか ポルトガルは1143年に、カスティーリャ=レオン王国から独立してできた国です。 もともとはレオン王国の前身であるアストゥリアス王国のアルフォンソ3世が9世紀半ごろからアル・アンダル…
創業者の代で崩壊してしまった短命の帝国・王国 いかに短命な王朝・王国であっても、皇帝・国王の代は数代続くのが普通です。大抵は二代目以降に混乱が生じてきます。後継者問題、前王朝・王国の末裔の抵抗、地方有力者の反乱、外国の侵略、自然災害など。 …
ヨーロッパの辺境の民族統一主義 前編では、ドイツ、ハンガリー、クロアチア、セルビア、ルーマニアの民族統一主義を見ていきました。前編はこちらをどうぞ。 今回は同じヨーロッパで、ブルガリア、アルバニア、フィンランド、オランダ、ポルトガルです。領…
南アメリカ大陸でこれまで起こってきた戦争をまとめてみます 歴史の授業ではあまり習いませんが、ラテン・アメリカ諸国は結構国家間でドンパチやってます。 スペインとポルトガルから独立した直後もそうですが、南米諸国同士の領土争いもずっと激しかったし…
名前は知ってるけど比較的マイナーな西ゴート王国の歴史 世界史の序盤で必ず学ぶ、ゲルマン民族大移動。 アングロ族、サクソン族、ロンゴバルド族、ヴァンダル族、フランク族、西ゴート族、東ゴート族あたりは、その名前とどこに移動したかくらいは覚えると…
救世主メシアの下に神の国の実現を目指したユダヤ人 聖書の「詩篇」には、神がダビデ王とその子孫が常にイスラエルを支配することを約束する、とあります。しかしイスラエルの王は紀元前586年にバビロニアによって廃位させられてしまいます。この矛盾に対し…
史上星の数ほどある消滅したミニ国家たち ミニ国家は歴史上星の数ほど存在し、またそのだいたいが消滅しました。 現在残っているミニ国家は、バチカン、リヒテンシュタイン、サンマリノ、アンドラ、マルタ、モナコ、シンガポール、バーレーンなどごくわずか…
Photo by Zinneke なぜその場所は共同地域となったのか 数は非常に少ないですが、現在の世界でも複数の国の共同主権にある地域というのがいくつか存在します。 基本的に特定の地域は明確にどこか一つの主権によって統治されるのが一般的だし、そちらのほうが…
弱肉強食の論理が当たり前だったかつての国際秩序 「えげつない講和条約」の後編です。 前編では、 グアダルーペ・イダルゴ条約 キュチュク・カイナルジ条約 トルコマンチャーイ条約 アイグン条約 サン・ステファノ条約 フェリーニヒング条約 をピックアップ…
多様な人種と陰謀が渦巻く国ブラジル 現在ヨーロッパで勢いを見せる分離主義ですが、南米の大国ブラジルにも昔から分離主義は根強く、現在も一部地域では独立運動が行われていたりします。 今回は日本ではあまり有名ではない、ブラジルからの独立を図った(…
複雑にからむ民族と宗教、大国の利害… インドネシアから独立しようとした国々の後編です。 前編では、主にインドネシア独立戦争の時に、オランダが共和国を封じ込めるべくジャワ島やその周辺に作った傀儡国家群を紹介しました。 西スマトラ国 南スマトラ国 …
近代以降悲劇の歴史が続く大国コンゴ コンゴと聞いて何を思い浮かべますか? ザイールという名称のほうがまだ馴染みがあるかもしれません。それでも内戦が続く危ない国、という程度の印象があるくらいでしょう。 コンゴという名称の付く国は二つあり、旧フラ…
21世紀の大国・ブラジルの近代史 ブラジルという国はGDPは世界9位(2016年度)であり、天然資源や工業部門で世界経済に占める割合は大きなものがあります。 日本人の移民の歴史も長く、3世や4世の日系人が日本で就職するケースも多く、人的な結びつきも強い…
未だに論争を呼び人々を引きつける沈没船 技術の発達によって昔ほど船は沈まなくなっているはずなのですが、韓国のセウォル号やイタリアのコスタ・コンコルディアのように、客船が沈没したり座礁したりする事故が未だに起きてしまいます。 いくら技術が発達…
ロマン溢れる水中都市遺跡 「天空の城ラピュタ」に印象的なシーンがあります。 ラピュタに着いたばかりのパズーとシータが水の底を覗くと、そこにはかつての都市がまるごと水中に沈んでいた、という描写です。 あのシーンはいつ見ても本当にワクワクするんで…
勝手に周囲の人間に神様に祭り上げられてしまった人たち 史上、自分のことを「我こそは神なり」と言った人は大勢います。現代でもいますけど。 そんで国家樹立の正当性を得たり、教団のトップに君臨したりしたのですが、 別に自分で自分のことを神だと一言も…
ファシストだけど戦わないという「第3の道」 1929年10月、ウォールストリートで起こった株価の大暴落は、後に世界的な大恐慌を巻き起こしました。 アメリカやイギリスなど各国が自国の保護を優先して通貨や自国産業の保護を優先しブロック経済に走った結果、…
Image from stu_spivack 皆で「パクス・カレー(カレーによる平和)」を実現しようではないか カレーって素晴らしいと思いませんか? 安いし腹いっぱいになるし、奮発すれば贅沢もできる。パン好き・ご飯好き、肉好き・魚好き、野菜嫌い、辛党甘党、誰でもひ…
豊かなインド洋を掌握しようとして失敗したポルトガル 現在東アフリカと言えば、無政府状態が続くソマリアに、政治的不安定が続くケニアなど、あまり良いイメージがありません。 ですが、東アフリカは北はエジプト、北東へ行くとインド、東へ進むとインドネ…
あまりに恥ずかしいあだ名の数々 リチャード獅子心王。ルイ14世太陽王。エンリケ航海王子。 世界史の教科書には、カッコいいあだ名がついた歴代のヨーロッパの王様がたくさん登場しますね。 一方で、カッコいいあだ名があれば、逆に不名誉すぎるあだ名もあり…
神経衰弱・精神病・癲癇などを患っていた王族たち 特に近代のヨーロッパの王様には多いようです。 血統を重視するあまり近親相姦を繰り返した結果、ハンディキャップを持った子どもが多く生まれ、不運なことにそのような人物が王様に推挙されてしまうことも…
デブ=悪党ばかりじゃない! 時代劇とか歴史劇の勧善懲悪ストーリーって、どれも似たようなもんです。 悪い領主やお代官は、汚い手を使って貧しい民衆から絞れるだけ搾り取る。 溜め込んだカネで自分たちだけ贅沢三昧。 こんなことが許されてなるものか!っ…
人心の弱みを突きカネを稼ぐ天才詐欺師たち いつの時代、どこの場所にも、規模の大小問わず詐欺師の類いはいるものです。 達者な口で出資者からカネを集めてドロンしたり、美貌を活かして相手を虜にしてカネを奪ったり。オレオレ詐欺なんか時代の象徴ですね…