2019-01-01から1年間の記事一覧
Photo by Lux Tonnerre 独立ハワイ王国はどのようにしてアメリカに併合されていったか 観光でハワイのオアフ島を訪れた方は、 ホノルル中心部にあるカメハメハ大王像を訪れたことがあると思います。 皆なんとなく、カメハメハ大王という偉大な王が出てハワイ…
Photo by Cybercobra 世界史の引き金となってきたパンデミック(世界流行) 歴史上、何か大きな内乱や対外戦争、王朝の交代が起きたその背景には、世界規模の気候変動やパンデミック、大恐慌などがありました。 政治機構による安定した統治が実現していても…
成長著しいインドネシア映画産業のこれまでの歩み 今や韓国映画は普通だし、インド映画もすっかりメジャーになりました。インドと一口に言っても地域によっていろいろありますが。 他にもトルコやナイジェリアなど日本人があまり知らない映画大国はたくさん…
2019年8月〜12月の世界史関連の新刊の紹介 前回が8月だったので約半年間、間が空いてしまいました。 半年分の世界史関連の新刊をガッツリ紹介いたします。年度末ですし、年末年始に読む面白そうな本をどうぞ見つけてください。
ヨーロッパ、南米、南アジアの千年王国運動 前回の記事では、千年王国運動の起源と世界中への伝播について説明しました。 まだご覧になっていない方はこちらからどうぞ。 今回はいつどのような背景で、どんな運動が起こったかを具体的に説明していきます。 …
正義の世の実現を期待する宗教的世直し運動 千年王国運動とは、主に大衆を中心に、神や天が奇跡を起こし、この世に正義を実現することを求める宗教的世直し運動です。洋の東西、古代から現代まで問わず、世界各地で見られます。 今回は前編後編で、その起源…
千人万人単位の死者を出した記録的な爆発事件・事故 工場や船舶・航空機が大爆発を起こして炎上、犠牲者十数名といったニュースは、国内・海外問わず目にするニュースです。 火薬を入手して以降の人類の歴史は爆発事故の歴史でもあります。当然、戦争中の大…
男以上の勇敢さと苛烈さで祖国を守った素人女性たち 世界史では、戦場で活躍した男勝りの女性エピソードには事欠きません。 歴ログでも何回かそのような女性の軍事指導者のエピソードは紹介しているのですが、今回は「籠城戦で活躍した女性」というのを紹介…
ウラル山脈を越えてわずか60年でオホーツク海に達したロシア ロシアは御存知の通り世界最大の領土をを持つ国ですが、その大半は広大なシベリアの大地です。シベリアとは具体的には、ウラル山脈以東のことを言います。 こんなところ本当に人が住んでるのかと…
アメリカで寿司はどのように受容されていったか 海外旅行に行くと、大都市はおろか小都市でも簡単に寿司レストランが見つかります。好奇心で行ったことある方もいらっしゃるかもしれません。味は、まあ、ピンキリでしょう。 アメリカでも小さなほうの町のス…
Image by Lakshmix 「漢江の奇跡」を支えた韓国政府の産業育成政策 ここ10年あまりの韓国の社会と国民意識の変化には激しいものがあります。 息詰まる社会と経済の打破のために、朴槿恵政権時代から「大陸側」へ接近し南北統一を目指す文脈が醸成されていま…
イギリス人に愛されたインド人選手、クマール・シュリ・ランジットシン インドはクリケットの強豪国で、2019年現在、イングランドに次いで世界ランキング2位です。 インドではクリケット・ワールドカップは大変な盛り上がりで、みんなテレビにかじりつき、イ…
アメリカ人の愛国心を熱くする甘いリンゴのお菓子 1902年、ニューヨーク・タイムズ紙に以下のような文章が掲載されました。 (アップル)パイは我が国の強さと優れた産業創設、我が国の繁栄の秘訣である。英雄の食べ物である。食わないヤツは永久に負け犬で…
失政や敗戦で悪名高いビザンツ皇帝 前記事では、ビザンツ皇帝の名君を紹介しました。 翻って今回は、歴代の悪帝をピックアップしてみます。 前回と同じく、テオドシウス帝以降の皇帝で悪帝と言われる皇帝たちです。
領土を広げ、財政を健全化させた名君たち ビザンツ帝国はいつから成立したか、というのは難しい問題です。 ディオクレティアヌス帝がローマ帝国を東西に分けた時から。 コンスタンティヌス帝が都をローマからコンスタンティノープルに移した時から。 テオド…
安心できる場所であり危険な場所でもあるトイレ 越後の龍こと上杉謙信が春日山城の厠で倒れ、そのまま息を引き取ったことは有名な話です。トイレは部屋よりも温度が低く気温差によって発作を起こしやすいし、1人になるので発見も遅れるためか、現代でもトイ…
「信仰のために敵を倒す」僧侶兵士 中世日本には僧兵という集団がありました。 延暦寺や根来寺などが有名ですが、広大な荘園領を持つ寺院の警備や、他の勢力との武力紛争に対応し、彼らの存在によって寺院は守護大名に匹敵する強大な力を持ちました。 似てい…
(C) Capcom USA アメリカ人が考える「格好良さ」を体現したガイル ストリートファイターシリーズの主要な登場人物の一人であるガイル。日本を始め多くの国のファンにももちろん人気があるのですが、アメリカではなぜか別格扱いされています。主役級のリュウ…
アメリカの影が濃い20世紀のラテン・アメリカの戦争 近現代のラテン・アメリカの国家間戦争のまとめの後編です。19世紀の戦争は、スペインとポルトガルの植民地時代に種がまかれたものが独立後にも受け継がれ、時の有力者や党の争いと混じって先鋭化し衝突に…
南アメリカ大陸でこれまで起こってきた戦争をまとめてみます 歴史の授業ではあまり習いませんが、ラテン・アメリカ諸国は結構国家間でドンパチやってます。 スペインとポルトガルから独立した直後もそうですが、南米諸国同士の領土争いもずっと激しかったし…
太平洋戦争が終結した後もジャングルに残った残留日本兵 残留日本兵と聞いて、パッと思い浮かべるのはおそらく、28年間グアムに居残った横井庄一さんと、29年間フィリピン・ルバング島に居残った小野田寛郎さんではないでしょうか。 敗戦の報を聞いて、大部…
意外と根深くややこしい湾岸諸国の領土問題 北方領土や竹島、尖閣諸島の問題はいつでもホットイシューであります。これまで多くの努力がなされるも未だに解決の見通しは全く見えていません。領土問題があったほうが両国の為政者にとっていろいろ都合がいいの…
有名な海戦の動画を見ながら酒を飲もう 以前「深夜にじっくり見たい、世界史の「戦闘経過」の動画20本」という記事を書いて、この時は主に陸上の会戦の経過を説明した動画を紹介しました。一方で、日本人には海戦ってすごく人気があるんですよね。 日清戦争…
時代に先んじた女性科学者たちの生き様と研究 現代の世界の科学者には女性は少なくありませんが、昔から多くの女性が活躍してきました。ラジウムを発見したキュリー夫人、世界初のプログラマー、エイダ・ラブレスなどが有名ですが、もっとたくさんの女性科学…
科挙試験をめぐる男たちのヒューマンドラマ 中国の清朝中期を代表する文学作品と言えば、「紅楼夢」と「儒林外史」です。 高校の世界史の授業で習ったかと思います。 今回取り上げたいのは呉敬梓(ごけいし)作の「儒林外史」。 紅楼夢が美少年・美少女が登…
東方キリスト教世界の王を目指したバルカンの大国セルビア 旧ユーゴスラヴィア連邦は南スラブ系民族を中心とした連邦国家でしたが、その中心にあったのはベオグラードを都に構えるセルビア人でした。 セルビアは現在でも様々な民族・宗教・言語が入り混じる…
2019年前半に発売された面白そうな世界史関連の本 半年ぶりの新刊紹介です。 半年もたつと山のように世界史関連の新刊が発売されるんですが、全部紹介すると大変なので、ぼくが「あ、これは面白そう」「これは読みたい」と思ったもののみ紹介します。それで…
映画のような奇跡の生還ストーリー テレビ番組やネットのニュースでよく見る「奇跡の生還ストーリー」。 昔からこの手の「奇跡の生還」の話は人気ですが、実はこういう話はかなり昔からあって人々の感心や興味をかきたててきました。 現代でも奇跡を生き残っ…
Photo from "Koshari, Egyptian dish" Tucan Travel Blog - The Chasqui エジプトからきた「炭水化物のオバケ」を喰らえ 「コシャリ」はご存知ですか?食べたことはありますか? コシャリとは、コメ、パスタ、豆を混ぜたものの上にトマトソースとフライドオ…
日の丸のデザインが他の国のデザインに影響を与えたというのは本当か とある言説によると、アジアを中心に欧米の植民地になっていた国々が独立をする際に、日露戦争や太平洋戦争で欧米相手に戦った有色人種の日本の国旗である日の丸のデザインはリスペクトさ…