スペイン
よく分からない理由で吹っかけられる戦争がある 戦争を始めるには、指導者にどんな下心があるにせよ、一応皆を納得させられる大義名分が必要です。 ただ歴史を眺めてみると、どう考えても理不尽極まりない理由で始まった戦争も少なくありません。戦争は合理…
危機にあった国を建て直した国王 偉大なる創業者が立ち上げた国家や組織は、創業時の熱狂が醒めてしばらくすると、内部にはらむ矛盾やシステム的な欠陥が表面化し、集団としての力が弱まっていきます。 そのまま統率が取れずに内部対立が深まって空中分解し…
ヴァイキング時代に各地を荒らし回った戦士たち 9〜11世紀のバイキング時代には、ヨーロッパだけでなくロシア、カフカス、中東、北アフリカ、果てはアメリカ大陸にまでバイキングが進出し、盛んに交易・略奪・移住を試みました。 有名な人物だと、ノルマンデ…
Photo by Abelson どうやって辺境国ポルトガルは海洋帝国になったのか ポルトガルは1143年に、カスティーリャ=レオン王国から独立してできた国です。 もともとはレオン王国の前身であるアストゥリアス王国のアルフォンソ3世が9世紀半ごろからアル・アンダル…
硬直したカトリック保守体制の正体 スペインは1975年まで軍人フランシス・フランコの長期独裁体制下にありました。 当時のスペインはカトリック信仰に基づいた保守的・家父長的な規範が推奨され、国が隅々まで国民を監視し行動や発言、表現に介入してくる極…
ヨーロッパの辺境の民族統一主義 前編では、ドイツ、ハンガリー、クロアチア、セルビア、ルーマニアの民族統一主義を見ていきました。前編はこちらをどうぞ。 今回は同じヨーロッパで、ブルガリア、アルバニア、フィンランド、オランダ、ポルトガルです。領…
男以上の勇敢さと苛烈さで祖国を守った素人女性たち 世界史では、戦場で活躍した男勝りの女性エピソードには事欠きません。 歴ログでも何回かそのような女性の軍事指導者のエピソードは紹介しているのですが、今回は「籠城戦で活躍した女性」というのを紹介…
「信仰のために敵を倒す」僧侶兵士 中世日本には僧兵という集団がありました。 延暦寺や根来寺などが有名ですが、広大な荘園領を持つ寺院の警備や、他の勢力との武力紛争に対応し、彼らの存在によって寺院は守護大名に匹敵する強大な力を持ちました。 似てい…
南アメリカ大陸でこれまで起こってきた戦争をまとめてみます 歴史の授業ではあまり習いませんが、ラテン・アメリカ諸国は結構国家間でドンパチやってます。 スペインとポルトガルから独立した直後もそうですが、南米諸国同士の領土争いもずっと激しかったし…
有名な海戦の動画を見ながら酒を飲もう 以前「深夜にじっくり見たい、世界史の「戦闘経過」の動画20本」という記事を書いて、この時は主に陸上の会戦の経過を説明した動画を紹介しました。一方で、日本人には海戦ってすごく人気があるんですよね。 日清戦争…
名前は知ってるけど比較的マイナーな西ゴート王国の歴史 世界史の序盤で必ず学ぶ、ゲルマン民族大移動。 アングロ族、サクソン族、ロンゴバルド族、ヴァンダル族、フランク族、西ゴート族、東ゴート族あたりは、その名前とどこに移動したかくらいは覚えると…
Photo by Adamt 新たな秩序を求めて抗争が続いた16世紀のラテンアメリカ 16世紀前半にラテンアメリカに侵入したスペイン人征服者(コンキスタドール)は、火砲や馬といった優勢な武器、原住民同士の反目を利用して征服を実行し、1522年にはコルテスがアステ…
もしかしたら枢軸国の一翼になっていたかもしれない国 第二次世界大戦における枢軸国の主要参加国は、ドイツ、イタリア、日本の三国です。 この他に枢軸国側で参戦した国は、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、スロバキア、クロアチア、フィンランド、タ…
Image from "Indonesian Confrontation" NATIONAL ARMY MUSUEM イスラム武装勢力が領有を主張するマレーシア北部地域 一般的にはマレーシア・サバ州と言われる、ボルネオ島(インドネシアではカリマンタン島と呼ぶ)の北部は、マレーシアが実効支配しフィリ…
史上星の数ほどある消滅したミニ国家たち ミニ国家は歴史上星の数ほど存在し、またそのだいたいが消滅しました。 現在残っているミニ国家は、バチカン、リヒテンシュタイン、サンマリノ、アンドラ、マルタ、モナコ、シンガポール、バーレーンなどごくわずか…
Photo by Zinneke なぜその場所は共同地域となったのか 数は非常に少ないですが、現在の世界でも複数の国の共同主権にある地域というのがいくつか存在します。 基本的に特定の地域は明確にどこか一つの主権によって統治されるのが一般的だし、そちらのほうが…
ヨーロッパ・中央アジア・インドにまで拡大したイスラム帝国 前編に引き続き、イスラム帝国の躍進を支えた武将をピックアップします。 前編は、預言者ムハンマドの時代の初期イスラム教団を支えた武将から、シリア・エジプト・北アフリカまでの帝国の急拡大…
現役の奴隷の蜂起によって成立した「奴隷の天下の国」 世界史の授業の中で「奴隷王朝」という名の王朝を知って興味をかきたてられた人は多いと思います。 マムルーク朝なんかもそうですが、イスラム圏では奴隷身分出身の軍人が力を蓄えて王朝をひっくり返し…
弱肉強食の論理が当たり前だったかつての国際秩序 「えげつない講和条約」の後編です。 前編では、 グアダルーペ・イダルゴ条約 キュチュク・カイナルジ条約 トルコマンチャーイ条約 アイグン条約 サン・ステファノ条約 フェリーニヒング条約 をピックアップ…
老いるまで戦場に生きた生粋の軍人たち 歴史にその名を刻んだ老将軍をまとめています。 前回は古代中国を中心に、以下の人物をピックアップしました。 廉頗(戦国・趙国) 王翦(戦国・秦国) 蒙恬(戦国・秦国) クィントゥス・ファビウス・マクシムス(共…
世界にたくさんある謎の巨石遺跡 巨石遺跡と言えば、イギリスのストーンヘンジやイースター島のモアイを思い出しますが、世界中に同じような巨石遺跡があります。 記録があまり残っておらず、よく分かってない謎だらけの遺跡も多く、その分からなさから多く…
ひっそりと消えゆこうとしているヨーロッパの少数民族 西ヨーロッパの少数民族のまとめの続きです。前回は、 フリース人(ドイツ・オランダ) ソルブ人(ドイツ) コーンウォール人(イギリス) アイリッシュ・トラヴェラー(アイルランド) ガリシア人(ス…
世界の経済史を決定的に変えた東南アジア〜北米航路 東南アジア史はどういうわけか、日本ではあまり人気がない分野です。 日本史との接点も少なくないし、世界史に与えた影響も大きいんですが、歴史好きを公言する人でも東南アジア史の概要すらロクに知らな…
電車に乗ってロンドン、ニューヨークへ! LCCの登場で、海外移動が随分と安価で気軽になりました。昔だと10万円近くかかった路線も、2~3万で行けたりします。 そんな航空機黄金時代の現在ですが、いまだに「国際鉄道」への期待と憧れは大きいものです。 中…
正義のかけらもない無茶苦茶な十字軍宣言 十字軍と言えば、1096年の第1回から1272年の第9回まで、アナトリア半島からエジプトの中東地域に十字軍国家支援のためにキリスト教徒軍が展開した一連の戦いが有名です。 ですが、一般的に十字軍とは「教皇が異教徒…
泣く子も黙る恐ろしい海賊どもの逸話 映画とか漫画のネタによくなってカッコいいイメージを持たれがちな海賊ですが、 歴史の中の海賊はそんなフィクションの世界とは違って、乱暴狼藉を働く無法者であり、まともな神経の者であれば絶対に近づかない方がいい…
処刑という「特殊技能」 昔から死刑執行人になるのは身分が低い人物が多かったそうです。 直接手を下すため血を直接浴びるというのもありますし、呪いや穢れといった観念的な恐怖も強かったので、みんなやりたくない職業であったのは間違いありません。 執行…
今もどこかに眠っている?伝説のお宝 男の子的には埋蔵金というものは非常に心惹かれる存在であります。 徳川埋蔵金とか沈没船の宝とかを探索するドキュメンタリー見ると未だにワクワクしますし、子どもの頃は宝が出てこないかと思って庭を掘り返して怒られ…
怖さも桁外れ?海の向こうの心霊スポットへようこそ このブログは基本的には世界史とその周辺のテーマを取り扱っていますが、たまーにオカルトめいたことも書いています。 何でかっていうと、個人的に好きだからです。 ぼくの実家の近くの山は県内有数の心霊…
歴史上の人物を死なせた医療処置とは ぼくは本当に医者という職業を尊敬しています。自分には無理だなと思います。 人体の構造や病気の仕組みにはまだ分からないことが多いのに、ほぼ全て異なる患者のケースに合わせて適切に処置しなくてはいけない。判断を…