朝鮮半島
夫や子を陰から支えた「徳のある」妻たち かつては女性のあるべき姿として「良妻賢母」が理想とされました。 夫の出世や大成のため、息子の健全な成長のため。自らを律し、贅沢は慎み、家の発展のために献身的に働くことが女性として最も理想的な生き方であ…
外国にある「我々の土地」 特にユーラシア大陸の、時期によって主要民族が大きく移り変わった場所では、過去の主要居住地と現在の主要居住地が大きく異なっていることは珍しくありません。 日本だと、例えば天孫降臨神話がある高天原、古都の奈良や京都とい…
国のトップの人たちも食あたりで死んでいた? 徳川家康の死因が「鯛の天ぷら」であるという逸話は有名です。 実際に死の直前に揚げた鯛を食べたのは事実ですが、鯛にあたって死んだということではなく、もともと胃がんを患っていたと考えられています。 今回…
人類と蒸し風呂の長い歴史 現代はサウナが大ブームとなっています。 各地にサウナをメインとした温泉施設が作られ人気になっている他、野外サウナやサウナイベントが催されるなど、「かっこいい」文化として認識されているようです。 サウナー(サウナ愛好家…
李氏朝鮮でもっとも議論となった朱子学論争の一連の流れ 四端七情論とは、朝鮮朱子学を大成させた李滉(イ・ファン)と奇大升(キ・デスン)との間で行われた論争。 この論争は1559年から8年にもわたり繰り広げられ、当時の朝鮮士族たちの話題の中心となりま…
Image by Lakshmix 「漢江の奇跡」を支えた韓国政府の産業育成政策 ここ10年あまりの韓国の社会と国民意識の変化には激しいものがあります。 息詰まる社会と経済の打破のために、朴槿恵政権時代から「大陸側」へ接近し南北統一を目指す文脈が醸成されていま…
「我が国固有の言語」に戻すための取り組み 確か「はだしのゲン」だったと思うのですが、戦争中は「敵性語」は禁止されていたため、ストライクは「いい球ひとつ」、ボールは「悪い球ひとつ」と審判が言って、主人公が「何でわざわざ言い換えるのか」とポカー…
Photo by 최광모 人工構造物の崩壊に伴う大惨事のランキング 毎年どこかの国で、大規模な建物崩壊事故が発生しています。 老朽化やメンテナンス不足、設計の問題、耐久容量を超えたなど、崩壊理由は様々ですが、数十人の犠牲者が出れば大惨事と言っていいと…
はじめ世界は混沌のみがあった… 日本の「国生み」の神話は古事記に記述があります。 高天原(たかまのはら)に住む神々は下界に国を作ることにして、イザナギノミコトとイザナミノミコトを派遣した。当時は大地はまだ水に浮いた油のように海水に漂っていた。…
100年前に既に起きていた日本の移民問題 日本では移民問題はかなりセンシティブな話題です。特定のイデオロギーとつながりやすく、冷静で建設的な議論にならず、皆意図的にこの話題を避けている節もあります。 今後仮に日本が移民を受け入れるにしても、 「…
電車に乗ってロンドン、ニューヨークへ! LCCの登場で、海外移動が随分と安価で気軽になりました。昔だと10万円近くかかった路線も、2~3万で行けたりします。 そんな航空機黄金時代の現在ですが、いまだに「国際鉄道」への期待と憧れは大きいものです。 中…
人類に破壊的な惨事をもたらした自然の禍 人類は常に自然の気まぐれに振り回されてきました。 農業や漁業はモロに気候や天気に左右されるため、異常気候や天災があった場合直ちに凶作となり、食えなくなる者が続出し、治安が不安定になり、内乱や戦争が起こ…
北欧か?と思うほどリベラルな独裁国家の政策 人ってのはワガママなもので、あまりに自由すぎると規律を求めるくせに、規律が過ぎると自由を求めるものです。 世界にいくつもある独裁国家は、例外もありますが、多くは分裂を防ぎ国家を統合するために独裁体…
現代の国家の始祖と位置づけられる古代国家 現代の日本国の始祖がどういう体制だったかはやかましい議論がありますが、一般的には大和国のヤマト王権を中心に各地の政治勢力が糾合して出来たとされています。 騎馬民族征服王朝説とかワクワクする説は色々あ…
Work by Gzhao 「海東の盛国」と讃えられた中世・北東アジアの国 7〜10世紀、現在のロシア極東・中国東北部・北朝鮮には渤海国が大いに栄えていました。 渤海国はその歴史的位置づけを巡って議論があります。 中国では「中国の地方史」という位置づけで語ら…
激動の時代に入る「隠者の国」の模様 前編に引き続き、イザベラ・バード著「朝鮮紀行」より、興味深い李氏朝鮮末期の社会や人々の様子を引用いたします。 前編では、町の様子や農村の人の様子、王族たちの様子などを中心にまとめました。優柔不断な国王、両…
李氏朝鮮末期を旅したイギリス人女性の素直な叙述 「日本奥地紀行」で有名なイギリスの女性旅行家イザベラ・バードは、日本以外にもアメリカ西部、マレー半島、チベット、オーストラリア、ペルシアなど様々な地を旅しては旅行記を残しています。 バードは極…
気にしないといけない?センシティブな呼称 「人に言われたくないことを自分も言わないようにしましょう。インディアンは使ってはいけません。ネイティブ・アメリカンと言いましょう」 と小学校の担任だった江藤先生が言っていました。 じゃあインディオはい…
良妻賢母を育成するための「女子大学」 このブログでは、李氏朝鮮王朝について何回か単独で取り上げています。 歴史の概要、地方対立、税制改革の取り組みと続き第4弾という位置づけになるでしょうか。今回は「教育」についてです。 ご存じのとおり、李氏朝…
かつて検討された壮大な国家統合計画 国家連合とか連邦国家とか聞くと、ちょっとワクワクしませんか? 大物感というか、壮大な取組みをやってる感というか、 地図に小さな国がバラバラとあるよりは、ダーーーンとデカい国家が1つあるほうが、何かよく分かん…
「改革の抵抗勢力」とどう戦ったか 以前、「なぜ李氏朝鮮は社会発展が停滞したか」 という記事を書きました。 これは李氏朝鮮の政策の概要を連ね、それがどのような結果になったかを書いた記事です。 この記事の最後のほうに「大同法」について言及しました…
Photo by yeowatzup 独自路線を突き進む北朝鮮の歩み ニュース見ていると 「孤立を深める北朝鮮」 などアナウンサーがよく言いますが、何も今に始まったことではありません。 金日成が党内からソ連派と延安派(中国派)を粛清し、主体(チェチュ)思想を発表…
謎に満ちた "秘境" 国家・北朝鮮 北朝鮮と聞くと、現地からの情報があまりになさすぎてある種の秘境感を感じます。どこか遠い感じ。 にも関わらず、どういうわけか北朝鮮情報があふれていますよね。 たくさん情報がありすぎて、我々が触れる情報にもある種色…
「国の顔」でもある「お札の人」を学びましょう 海外旅行に行った時くらいしか触れる機会のない、外国のお金。 あまり気にして見る人はいないかもしれませんが、その国の紙幣をじっくり見てみると案外面白いものです。政府が発行する「国の顔」とでも言うべ…
根が深い韓国の地方対立 韓国という国・集団に対面するとき、表現が難しいですが、「捉えがたく揺れ動く固まり」に向き合っているような気になります。 個人レベルではいい連中が多いのですが、集団になると互いの利害や感情が揺れ動き、微笑みかけてくるの…
何が中華の優等生の発展を阻害したのか 李氏朝鮮(1392年〜1910年)は、日本で言うと室町時代から明治時代まで朝鮮半島を統治した王朝。 訓民正音(ハングル)の制定や「経国大典」の作成など、現在の朝鮮半島の大きな部分を成す文化が作られた一方で社会発…
1ヶ月しかもたなかった朝鮮統一政権 現在、朝鮮半島と言えば北の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と、南の大韓民国(韓国)の2カ国が存在します。 日本からの解放後、ソ連と中国に支援された北と、アメリカを中心とする国連に支援された南に別れ朝鮮戦争…
聡明な君主がいれば、その逆も・・ このブログでは、偉人・賢人・傑人を多く紹介してきました。 ところが実際に歴史の教科書を開いてみると、有能な人物よりダメな人物のほうが多かったような気がします。 そしてそんなダメな人物が王様になってしまって、国…
出典 24.media.tumblr.com 弱いやつが強いやつに勝つ!! 相撲で小兵を応援したり、甲子園で公立高校を応援したり、 日本人は「弱いやつが強いやつに勝つ」というストーリーが好きですよね。 判官びいきと言いますが、英語でも同じ意味で"side with the unde…
第5回: 朴泳孝(1861 - 1939) 李氏朝鮮末期〜大韓帝国の政治家で、親日の急進的開化派として知られる。