歴ログ -世界史専門ブログ-

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2015-01-01から1年間の記事一覧

【スポーツ】古代アスリートの怪物伝説

ギリシア・ローマ時代にもいたスタープレイヤー 現代のサッカーや野球のような人気競技はもちろんそうですが、古代世界にもスタープレイヤーは存在しました。 スポーツの世界で名を広げると富と名声の両方をいっぺんに掴むことができるのは、どうやら古今東…

【インド】盗みが稼業の“盗賊部族”とは

一族郎党全員が盗賊の「盗賊部族」 いつの時代、どんな国にも規模の大小は問わず盗賊のたぐいはいました。 耕地で養える以上の人口を抱えたり、政治的な統合が成し遂げられず権力空白地帯が多く発生したり、疫病や災害が多く発生したり、そういった「不安定…

【経済】清王朝の物流について

清末にピークを迎える中国の流通業 中国は明と清の時代の物流の歴史。後編です。 前編では、徽州商人の勃興と、活発な江南デルタ地帯の経済を中心に書きました。 こちらからご覧ください。 後編では、満州民族の支配下の清王朝でますます発展する中国経済と…

【音楽】エチオ・ジャズの歴史とその魅力

エチオピア音楽の素晴らしさを知っていただきたい みなさんはエチオ・ジャズを聞いたことはありますでしょうか? まじで、めっちゃいいんですよ!! 我々が普段聞き慣れてるジャズやボサノヴァとは一風違います。 エチオピア伝統の音楽とモダン音楽がフュー…

【残虐?】世界の奇妙な拷問

なにこれ、ホントに拷問? 拷問といえば懲罰や自白を促すために、 ムチで叩いたり、火炙りにしたり、針やナイフで体を刺したり、 ただじゃすまない重症を負うのが普通だと思います。 ところが歴史上は、それホントに効果あんの?と思うような拷問がいくつか…

【経済】明王朝の物流について

世界一の物流大国・中国 中国は今や日本を抜き世界第二位の経済大国であり、 輸出競争力も高いだけでなく、13億人の内需が強力に経済サイクルを牽引しています。 いま中国脅威論や逆に中国崩壊論が華やかで書店を賑わせておりますが、 歴史を鑑みるに中国が…

実在した第二次世界大戦中の"二重スパイ"たち

連合国と枢軸国の間で活躍したスパイたち 007の主人公ジェームズ・ボンドはイギリスの諜報機関M16所属で、 その事実が敵に筒抜けなので、いっつも命を狙われてるっぽいのですが、 敵国の諜報機関の人間だと知らずに、自国の諜報機関に所属させたり、諜報活動…

お札に載ってるこの人だれ? - インドネシア篇

伝統ある海洋王国・インドネシア 21世紀の経済大国として注目を浴びるインドネシア。 広い国土、豊かな資源、優位な人口構成、高い教育水準を誇り、 生産拠点としてまたマーケットとしても有望。日本を始め各国の企業がこぞって進出。首都ジャカルタは近隣の…

1917年 幻の日米開戦・ツィンメルマン電報事件

1917年に起こっていたかもしれない日米開戦 ツィンメルマン電報事件とは、 第一次世界大戦末期の1917年、ドイツの外務大臣アルトゥール・ツィンメルマンがメキシコ政府に送った電報から騒ぎに発展した謀略事件。 電報の内容は「メキシコがドイツと同盟し、ア…

【抵抗者】クルドの生ける英雄・オジャランの戦い

クルド人の絶対的なカリスマ指導者 アブドゥッラー・オジャラン(1948 - 現在)は、トルコ出身のクルド人。 クルディスタン独立を掲げるクルド労働党(PKK)の創立者の1人で、クルド人にとっては絶対的なカリスマ指導者です。 トルコ政府によるクルド人やク…

【珍事】武器がないなら食べ物を使えばいいじゃない

引用:s1081.photobucket.com やべ、武器ねえじゃん!これでも喰らえ! 戦争はヒト、モノ、カネあらゆるものを動員しますが、 いくら準備しても充分ということはないし、さらに不測の事態に備えた柔軟な対応が求められるのが戦場というものです。 大量に武器…

なぜ西アフリカ諸国は奴隷貿易に加担したか

奴隷貿易という究極の焼畑産業 今回はダークなテーマ「奴隷貿易」についてです。 奴隷貿易自体は古代から世界中のあらゆる地域で存在しましたが、それを主産業に据え、強力に推進したのは15世紀以降の西アフリカ諸王国でした。 彼らは近隣の王国に攻め入って…

「売国奴」と呼ばれる人たち:ジャン=バティスト・ベルナドット

第14回:ジャン=バティスト・ベルナドット(1763-1844) ジャン=バティスト・ベルナドットは、ナポレオン時代のフランス陸軍の元帥。 ナポレオンの兄ジョゼフの妻の妹デジレ・クラリーの夫で有能な軍人。ナポレオンの縁戚であることもあり元帥に抜擢されま…

お札に載ってるこの人だれ? - メキシコ・ペソ篇

知っているようで知らないメキシコ タコス、ナチョス、トルティーヤ。 ルチャ、テキーラ、マリアッチ。 ぐらいでしょうか。メキシコと聞いて思い浮かぶものと言えば。 最近だと麻薬やマフィアを思い浮かべる人もいるかもしれません。 このブログでもあまり紹…

【デザイン】ユーザービリティ最悪の武器

なにこれ使いづらそう 武器は使いやすさが一番です。 命を懸けて敵と戦うわけですから、武器がヘボかったせいで死ぬなんて報われません。 しかし歴史の中でいくつもの「使えない武器」が発明されては消えていきました。 今回はそんな「すごく使いづらそうな…

【ケチ】世界の守銭奴たちに学ぶ節約の方法

お金持ちになるには、お金を使わないこと 昔、物の本で読んだ気がします。 何ページも色々書いてましたが突き詰めると「金を貯めるには収入を上げて支出を減らせばよい。つまりがんばって働いて倹約すれば金持ちになれる」ようなことでした。 まあ、確かにそ…

お札に載ってるこの人だれ? - ポーランド・ズウォティ篇

あまり馴染みがない国ポーランドのお札の人 ポーランドと聞いて何を思い浮かべるでしょうか? 歴史好きな人なら、地名であればワールシュタット、ダンツィヒ自由市、アウシュビッツ。人名であればコシューシコ、ピウスツキ、ヴブワディスワフ2世など、いく…

【言語】不思議で奇妙な世界の言語 7選

想像を絶する言語の世界 「人類が発明したものの中で1番偉大なものを挙げよ」 と言われたら、ぼくは「言語」と答えます。 言語の発明以前にも何らか意思疎通の方法はあったに違いありませんが、言語の発明によって伝達できる情報量が格段に上がりました。 …

【抵抗者】サムライ魂をもった南インドの名君 ティプー・スルターン

死ぬまでイギリスに抵抗した"マイソールの虎" ティプー・スルターン(1750? - 1799)は現在のインド南部にあったマイソール王国の支配者。 統治者・軍司令官として非常に有能な人物で、インドへの侵略を進めるイギリスに抵抗すべく、王国の整備や各国との連…

韓国紙札に載っている人は誰?分かりやすく解説

「国の顔」でもある「お札の人」を学びましょう 海外旅行に行った時くらいしか触れる機会のない、外国のお金。 あまり気にして見る人はいないかもしれませんが、その国の紙幣をじっくり見てみると案外面白いものです。政府が発行する「国の顔」とでも言うべ…

【世界のヘイトスピーチ】マイナーなネオナチ団体 7選

なぜそんな国にネオナチ団体が? ネオナチの本場と言えばヨーロッパ、特に昔から反ユダヤ感情が強いドイツ、それにオーストリア、チェコ、ハンガリーといった中欧諸国のイメージがあります。 ところが世界を見渡すと、なぜそんな国に?と思うような国にネオ…

「売国奴」と呼ばれる人たち:ベネディクト・アーノルド

第13回:ベネディクト・アーノルド(1740 - 1801) ベネディクト・アーノルドはアメリカ独立戦争で活躍した、アメリカ植民地軍の将軍。 様々な戦役で活躍して武功を挙げ、将軍ワシントンにも信頼された優秀な将軍でしたが同時に、カネを巡って様々な疑惑が付…

不条理すぎる神話 「ポポル・ヴフ」 を読もう・後編

不条理神話・死者の国の大王討伐編 前編では、キチェー人の書いた神話ポポル・ヴフの概要と、 中途半端な創成神話 双子による怪鳥ヴクブ・カキシュ退治 双子の父が死者の国・シバルバーの大王たちに殺される 双子が誕生、兄をサルにしてしまう までを書きま…

不条理すぎる神話 「ポポル・ヴフ」を読もう・前編

不思議・不条理な古代マヤの神話 ポポル・ヴフは、中米グアテマラ付近に11世紀ごろに住んでいたマヤの1部族・キチェー人によって書かれた神話。 古代マヤ文明が1000年近く受け継いだ物語をまとめて記されたものと考えられています。ポポル・ヴフとは「共同…

【巨人部隊、美術品部隊…】本当にあった"特殊部隊"

通常部隊では無理な任務にあたるプロフェッショナル 特殊部隊といえば、現代ではアメリカ軍の「ネイビー・シールズ」やイギリス軍の「SAS」が有名です。 ゲリラが人質と共に籠っている建物への突入や、テロ組織のVIPが潜伏している拠点への突入作戦など、危…

空飛ぶ魔女は本当は空を飛んでいない?

魔女は空を飛ばなかった? 「魔女」と聞くと「ほうきで空を飛ぶ」がセットになって思い浮かびます。 「奥様は魔女」のサマンサ。 「魔女の宅急便」のキキ。 「魔女使いサリー」のサリーちゃん。 みんな空飛んでますよね。 しかし昔の人いはく、魔女は空を飛…

世界史を楽しむ!おすすめYouTubeチャンネル

YouTubeで世界史を楽しもう 最近友人から 「世界史のYouTubeチャンネルやってみたら?」 と言われたのですが、動画編集が面倒だし、口下手ですし、 何よりいつも見ている世界史のYouTubeチャンネルを見てると、とてもじゃないけどこれには勝てないなあと思い…

幽霊が出る噂がある世界のお城

世界の幽霊は怖さもワールドクラス? お城という場所は非常に怨念がこもりやすいと言われています。 愛憎入り交じった究極の人間ドラマが繰り広げられる場所ですから、ヒトの情念の量と質は他の場所とは桁違いに違いありません。 ぼくは基本的に霊魂は信じて…

【アフリカ】シモン・キンバングーと反ベルギー抵抗運動

キリストの再来と言われたコンゴの"救世主" シモン・キンバングー(1887-1951)は、アフリカ・コンゴの宗教指導者。 ベルギーの過酷な植民地支配に苦しむコンゴの民衆の指導者となり、過激的な反ベルギー運動を展開。自らを「予言者」であると宣言して民衆の…

韓国の地方対立について

根が深い韓国の地方対立 韓国という国・集団に対面するとき、表現が難しいですが、「捉えがたく揺れ動く固まり」に向き合っているような気になります。 個人レベルではいい連中が多いのですが、集団になると互いの利害や感情が揺れ動き、微笑みかけてくるの…