歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

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歴史に残る都市大火災

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都市の歴史の転換点となってきた大火災

都市というものが発生して以来、火事は人類の歴史にはつきものです。

大都市になると火災も大規模になったため、消化水の設置や消防団の組織、延焼を防ぐ区画など、都市は火災から命や財産を守るための機能を備えてきたのですが、それでも大火災が起こってしまい、歴史の転換点となる場合がありました。

 これまで起こった歴史的な大火災を見ていきましょう。

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社会をダマした稀代の「なりすまし詐欺師」列伝

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世間を驚かせた稀代の詐欺師

世の中には、他人の名前を詐称したり、真偽不明な謎の肩書や権威を名乗って詐欺を働く悪党がいるものです。

たいていは数百万のカネを詐欺する小悪党なのですが、なかには組織や国、はては社会までも騙してしまう「なりすまし詐欺師」がいました。

個人的に「なりすまし詐欺師」というものに興味があって、このブログでも多く紹介しています。この記事ではこれまで紹介できていなかった詐欺師をピックアップしています。過去記事は記事の末尾にリンクを張っているので、そちらもぜひどうぞ。

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かつて存在した7つの「国際管理地域・自由地域」

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 列強のエゴが交錯する戦争と平和の象徴

21世紀の現在はさほど多くありませんが、19世紀~20世紀前半には複数の国の管理下にある「国際管理地域」と、複数の国の影響下にありつつも独自の主権が認められる「自由地域」がいくつもありました。

これらの地域は戦略的要地にあったり、重要な貿易港だったりしていたため常に大国から狙われ、戦争発生の原因になるため国際的な合意のもとで厳重に管理されました。それでも二つの大戦で列強の取り合いになった地域もあるので、いかに重要な場所だったか分かります。

世界史に登場する代表的な国際管理地域・自由地域をピックアップします。

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ソ連時代のマッド・サイエンティストたち

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「進歩的国家」ソ連が生んだ狂った科学者

マルクス主義理論では、社会主義そして共産主義は人類が普遍的に向かうべき社会であり、成熟し堕落した資本主義が倒されるのは必然であるとされました。

そのため社会主義国であるソ連では、アメリカやイギリスといった資本主義国よりもあらゆる面で進歩的であるのが当然とされ、学術・産業・文化・芸術など科学的であることが尊ばれました。

確かにソ連時代は科学の進歩が著しく進んだ時代ではあるのですが、中には行きすぎてとんでもないマッドサイエンティストが出現しました。

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1947年トーキョー・怪獣パニック

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「海から現れた怪獣は現在、東京に向かって北上中!」

 1947年5月29日、日本占領軍の軍用ラジオ局WVTRが突然「東京湾に20フィートの怪獣が現れ、内陸に向かっている」という臨時ニュースを伝えました。

この放送に占領軍はパニックになり、マッカーサーも慌てて状況を確認するなど大混乱となりました。

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朝鮮王朝を揺るがした大論争「四端七情論」とは

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李氏朝鮮でもっとも議論となった朱子学論争の一連の流れ

 四端七情論とは、朝鮮朱子学を大成させた李滉(イ・ファン)と奇大升(キ・デスン)との間で行われた論争。

 この論争は1559年から8年にもわたり繰り広げられ、当時の朝鮮士族たちの話題の中心となりました。二人の論争が終了した後も論争は続き、李氏朝鮮末期まで続きました。

当時の朝鮮の人々の大きな関心ごとであった四端七情論とはどのようなものだったのでしょうか。

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未だに捜索が続く聖書の伝説的な遺物

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人々が未だに血眼になって探し求める遺物

キリスト教には聖遺物というものがあり、イエス・キリストや聖人など、奇跡を起こした人々の体の一部や、使った物が大変珍重されます。聖遺物はそれを保有する町を厄災から守り、繁栄をもたらすと信じられてきました。

聖遺物以上に人々が探し求める物が、聖書に記述される遺物。

聖書の時代から2000年近く経った現在ですら、霊験あらたかな遺物を探しもとめる人がいます。その執念には何か怨念のようなものすら感じます。

代表的な「未だに見つかっていない遺物」をピックアップします。

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1986年フィリピン・ピープルパワー革命

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フィリピンの独裁マルコス政権が倒された「エドゥサ革命」

 1986年、フィリピンの独裁者フェルディナンド・マルコスが、権力の維持を目指して政治的な陰謀を繰り広げた挙句、国軍と民衆の反乱を受けて失脚しました。

一連の模様はテレビを通じて全世界にほぼ同時中継され、それまであまり注目されなかった東南アジアの新興国の政治劇を、人々は固唾をのんで見守りました。

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