歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

ブラジルの近現代史(3) - ヴァルガス独裁体制の構造改革

f:id:titioya:20170706013720j:plain

ブラジルの構造改革を模索する穏健ファシスト体制

全四回でブラジルの近現代史をまとめています。

前回では、パラグアイ戦争と奴隷解放によって帝政が崩壊し、共和制の体制の元で経済成長と政治の安定が比較的順調にいき、第一次世界大戦の参戦で国際的なブラジルの地位が向上した歩みを見てきました。前回の記事はこちらからご覧ください。

今回では、世界恐慌によって生まれた危機を乗り切るべく、ヴァルガスが独裁的な権力を保有し大胆な改革をブラジルにもたらしていきます。

 

続きを読む

ブラジルの近現代史(2) - 帝国の崩壊と共和国の発展

f:id:titioya:20170704005740p:plain

共和制ブラジルの発展とナショナリズムの成立

 21世紀の大国・ブラジルの近代史をまとめています。

前回はブラジルがポルトガルから独立し帝政の下で政治的・経済的な安定を図りつつ、対外拡張戦略によってナショナリズムを高揚させ、一方で奴隷制廃止という大きな方針転換を成功させた歩みをまとめました。前回の記事はこちらから。

今回はブラジルが経験した最も大きな戦争であるパラグアイ戦争から、帝政の崩壊、そして共和制初期までをまとめていきます。

 

続きを読む

ブラジルの近現代史(1) - 帝国ブラジルの野望

f:id:titioya:20170704005036p:plain

21世紀の大国・ブラジルの近代史

ブラジルという国はGDPは世界9位(2016年度)であり、天然資源や工業部門で世界経済に占める割合は大きなものがあります。

日本人の移民の歴史も長く、3世や4世の日系人が日本で就職するケースも多く、人的な結びつきも強い国です。

にも関わらず、ブラジルの歴史というのはあまりにも馴染みがありません。

今回はブラジルがポルトガルから独立した1823年から20世紀までの歴史を、全4回に渡って追っていきたいと思います。

 

続きを読む

ムガール料理の歴史 - インド宮廷料理文化の発展

f:id:titioya:20170724202048p:plain

Photo from "Creamy, Meaty Richness Galore! These Are The Very Best Mughlai Restaurants In Delhi" So Delhi

様々な文化がミックスして花開いたインド宮廷料理

ムガール帝国は16世紀初頭から19世紀後半まで存在したイスラム系王朝で、強力な軍事力を率いて中央アジアからインドに侵入して南下しながら徐々に領土を広げ、一時は南インドの一部を除く全インド亜大陸を支配しました。

ムガール帝国の元でヒンドゥー文化、ペルシア文化、中央アジアの文化がミックスした独自の文化が花開き、特に建築の分野では有名なタージ・マハルなど壮麗な建築が帝国各地に建設されました。

食文化の面でも、ムガール宮廷は様々な文化を吸収した洗練された宮廷料理を発展させ、その贅沢放蕩ぶりは帝国の傾斜をもたらすのですが、現在のインド料理にも大きな影響を与えています。

今回は歴代の皇帝たちの食べたものから「ムガール料理」の発展の歩みを見ていきます。

 

続きを読む

史上最凶の大気汚染・1952年のロンドンスモッグ

f:id:titioya:20170618075228j:plain

4,000人が死亡、10万人以上が健康被害を受けた最悪の公害事件

ロンドンは温暖化対策やリサイクル政策などで世界の先端を行く「エコ・シティ」です。

2012年のロンドン・オリンピックでは「環境に配慮したオリンピック」がテーマだったし、行政のエコロジー政策と民間レベルでの環境保護意識は世界のお手本となるべきものです。

現代のロンドンがこのような環境保護意識が高いのも、かつての苦い経験があってのことに違いありません。

1952年12月に発生した大規模なスモッグは、5日間の間ロンドン市を襲い、これにより少なくとも4,000人が死亡、10万人が肺や呼吸器官に異常をきたす史上最悪の大気汚染事件でした。

 

続きを読む

なぜトイレのことを「John」と言うのか

f:id:titioya:20170717185155p:plain

「ちょっとJohn行ってくるわ」

英語圏では「トイレ」のことを「John」と言う場合があります。

なのでJohnに行く、は「用を足す」という意味になります。

なぜトイレはJohnと言うのか。

覚えて、さっそく明日から使っていきましょう。

 

続きを読む

カナダ国旗の歴史 ー なぜカエデの葉なのか?

f:id:titioya:20170617111738p:plain

カエデの葉のデザインに至るカナダ国旗の歴史

 世界には様々な国旗がありますが、植物があしらわれているデザインがいくつかあります。

例えば、レバノン杉が中央に描かれたレバノン国旗や、サボテンが描かれたメキシコ国旗。オリーブや月桂樹の葉が描かれた国旗も多いです。

中でもパッと思いつくのがカエデの葉が描かれたカナダ国旗。スポーツの国際大会などですっかりおなじみですが、この旗が初めて登場したのは1965年で比較的新しいのです。

実はこの旗に決まるまでは、様々なデザインが提案され国を二分するほどの侃々諤々の議論がなされ、ようやく落ち着いた国旗なのです。

 

続きを読む
PR