歴ログ -世界史専門ブログ-

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【マッチョ】19世紀~20世紀初頭に活躍したストロングマン

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19世紀のスーパースターとなったマッチョたち

現在はボディビルがスポーツの一種で人気がある競技となっています。一般人の中にもプロほどではないものの日々体を鍛える人が増えています。

19世紀の時代もマッチョな体を追い求める人々がそこそこいたらしく、そのマッチョぶりでスーパースターとなった男も数多くいます。

今回は19世紀ヨーロッパのストロングマンをリストアップします。

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近代ロシア海軍の誕生−ピョートル一世の軍事戦略−

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ピョートル一世が推進した海洋大国ロシア

大北方戦争とは、バルト海沿岸地域を支配する大国スウェーデンと、反スウェーデンの軍事同盟諸国との戦争です。

反スウェーデン連盟の主力はロシア、デンマーク、ポーランドで、これらの国々はバルト海沿岸のスウェーデン領土の獲得や軍事的脅威の排除を目指して戦いました。

この戦争に敗れたスウェーデンは地域大国の地位から後退します。代わりに、大帝と称されるロシアのピョートル一世が帝国ロシアの礎を固め、北方の大国として君臨する契機となりました。

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自動ドアの歴史

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進化を続ける自動ドアの歴史

よほど古い建物や歴史的建造物でない限り、商業施設や公的施設、法人事務所の入り口には自動ドアが設置されていると思います。

実は自動ドアの歴史は古く、古代ギリシアにまでさかのぼります。何気に利用している自動ドアですが、「扉が自動で開いてほしい」という人間の欲求は古く深いものがあったのです。

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2021年度世界史関連ベストブック10

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今年読んだ本のベスト10を発表します

ぼくは自分の読書本数を数えたことがないので、今年何冊読んだかよく分からないのですが、多分120~130冊くらいになると思います。

その中で「これは面白かったなあ」と印象に残っている作品をランキングにしました。

「世界史関連」と銘打っていますが、世界史以外の本、紀行文や政治学、社会学の本もあります。

6冊は2021年度に発刊になった本ですが、4冊は今年以前の本です。中には古典的な作品もあります。2021年に発売された本のトップ10ではありませんので、ご容赦ください。それではいきます。

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弱小国を大国に育てた「中興の祖」

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危機にあった国を建て直した国王

 偉大なる創業者が立ち上げた国家や組織は、創業時の熱狂が醒めてしばらくすると、内部にはらむ矛盾やシステム的な欠陥が表面化し、集団としての力が弱まっていきます。

 そのまま統率が取れずに内部対立が深まって空中分解してしまう集団もありますが、傑物が出現し内政の立て直しを図り、さらなる高い次元に集団を導いていく場合もあります。今回のテーマは後者です。

 弱小国を大国に育てあげた「中興の祖」をピックアップします。

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ウォッカのロシア史

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ロシアの国と人を支えてきたウォッカの今昔

ロシア人といえば、大酒飲みで特にウォッカが大好きというステレオタイプなイメージがあります。

90年代のテレビニュースに映った赤ら顔のエリツィン大統領や、ハリウッド映画で描かれる飲んだくれロシア人のイメージが強いかもしれません。

ただ、これが間違っているイメージかというと、半分くらいは合ってるのが悲しいところです。いかに健康を害しようとも、ロシア人はウォッカをこよなく愛してきました。ロシアの歴史はウォッカと共にあったと言っても過言ではありません。

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肥料の歴史−農業の始まりから化学肥料まで−

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農業と切っても切れない存在・肥料

農業の歴史は肥料の歴史でもあります。

人類はより多く、より美味しく、より栄養のある食物を育てるために肥料を使い、研究して新たな肥料を開発してきました。

詳しく書けば本が一冊書けるくらいの膨大な歴史がある分野ですが、6000字程度に簡単にまとめていきます。

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ハーメルンの笛吹き男-1284年6月26日子どもたちはどこに消えたのか

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有名なグリム童話の背景にあった社会や信仰とは

ハーメルンの町にやってきた男が、不思議な笛の力でネズミを捕ってしまうも、町の人に報酬の支払いを拒否され激怒し、笛の力で町の子どもたちを連れ去ってしまう。

グリム童話の有名な「ハーメルンの笛吹き(Rattenfänger von Hameln)」です。

この話は複数の伝説や逸話がミックスされたものだと考えられていますが、全部がフィクションというわけではなさそうで、当時の記録に残っているし、何らか当時の社会を背景にしたものであることは確かです。ハーメルンの笛吹き男伝説は当時の社会史を知る興味深い事例となっています。

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