歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

歴ログ-世界史専門ブログ-は「はてなブログ」での更新を停止しました。
引き続きnoteのほうで活動を続けて参ります。引き続きよろしくお願いします。
noteはこちら

深夜にじっくり見たい、世界史の「海戦動画」14本

f:id:titioya:20190612192931j:plain

有名な海戦の動画を見ながら酒を飲もう

以前「深夜にじっくり見たい、世界史の「戦闘経過」の動画20本」という記事を書いて、この時は主に陸上の会戦の経過を説明した動画を紹介しました。
一方で、日本人には海戦ってすごく人気があるんですよね。

日清戦争、日露戦争、太平洋戦争でも大規模な海戦が多くあって、しかも日清・日露は結構痛快な勝ち方をしてるので、関心が高い人が多いのかもしれません。

 ということで今回はYouTubeで世界史の海戦動画を集めてみました。ぜひ、深夜に酒を飲みながらじっくりとご覧ください。

続きを読む

立身出世をめぐる人間ドラマが面白い中国古典小説「儒林外史」

中国古典文学大系 (43) 儒林外史

科挙試験をめぐる男たちのヒューマンドラマ

中国の清朝中期を代表する文学作品と言えば、「紅楼夢」と「儒林外史」です。

高校の世界史の授業で習ったかと思います。

 今回取り上げたいのは呉敬梓(ごけいし)作の「儒林外史」。

紅楼夢が美少年・美少女が登場する華やかで甘美な世界であるのに対し、儒林外史に登場するのは「普通の人々」。人々が「科挙試験」をパスして立身出世を目指そうと動き回り、その悪戦苦闘の中で起こる悲喜劇を描いたヒューマンドラマです。 

続きを読む

中世セルビア王国の勃興と野望

f:id:titioya:20190615004402p:plain

東方キリスト教世界の王を目指したバルカンの大国セルビア

旧ユーゴスラヴィア連邦は南スラブ系民族を中心とした連邦国家でしたが、その中心にあったのはベオグラードを都に構えるセルビア人でした。

セルビアは現在でも様々な民族・宗教・言語が入り混じるバルカン半島内において、経済力・政治力・文化力で頭一つ抜け出した存在ですが、故に周辺国との摩擦が絶えません。セルビア王国は中世でもバルカンの有力な国家で、一時はバルカンの半分を占領しビザンツ帝国の首都コンスタンティノープルを脅かすほどでした。しかしオスマン帝国に敗れ、併合されてしまいます。

歴史はセルビア人がバルカン半島にやってきた7世紀ごろから始まります。

続きを読む

99%死ぬ状況から生き残った奇跡のサバイバーたち

f:id:titioya:20190425193903j:plain

映画のような奇跡の生還ストーリー

テレビ番組やネットのニュースでよく見る「奇跡の生還ストーリー」。

昔からこの手の「奇跡の生還」の話は人気ですが、実はこういう話はかなり昔からあって人々の感心や興味をかきたててきました。

 現代でも奇跡を生き残った人は尊敬されますが一過性のニュースで終わることがほとんど。昔はそれが長い間語り継がれて伝説のように語り継がれることがありました。

 かつて市井を賑わせた「奇跡の生還」の話を紹介します。

続きを読む

日の丸に似てる国旗 - 日の丸が世界の国旗に影響を与えたというのは本当か?

f:id:titioya:20190603001236j:plain

 日の丸のデザインが他の国のデザインに影響を与えたというのは本当か

とある言説によると、アジアを中心に欧米の植民地になっていた国々が独立をする際に、日露戦争や太平洋戦争で欧米相手に戦った有色人種の日本の国旗である日の丸のデザインはリスペクトされ、いくつかの国の国旗のモデルになったのだそうです。

耳触りがいいこの言説は広く語れる傾向にあるので、果たしてこれは事実であるのか検証いたしたく、今回は日の丸にデザインが似ている旗の起源を見ていきたいと思います。

続きを読む

チェコ最強の武将ヤン・ジシュカとフス戦争

f:id:titioya:20190406173217j:plain

農民軍を率いて十字軍を何度も撃破した伝説的なチェコの武将

「世界史で最強と思う将軍は?」 

 という質問を歴史ファンにした時に、もしかしたらヤン・ジシュカの名前を挙げる人もいるかもしれません。

 1419年から15年間続いたフス戦争において、初期のフス派を率いて十字軍の攻撃を何度もはねのけたのがヤン・ジシュカです。彼の活躍によってフス派はチェコ独自の教義としてチェコ人のアイデンティティとなっていくため、この人がいなければもしかしたら、現在チェコという国が成立しなかったかもしれないほどの重要人物でもあります。

 話はヤン・フスが異端審問の末に殺害された1415年7月以前に遡ります。

続きを読む

西ゴート王国の歴史

f:id:titioya:20190510004031j:plain

名前は知ってるけど比較的マイナーな西ゴート王国の歴史

世界史の序盤で必ず学ぶ、ゲルマン民族大移動。

アングロ族、サクソン族、ロンゴバルド族、ヴァンダル族、フランク族、西ゴート族、東ゴート族あたりは、その名前とどこに移動したかくらいは覚えると思います。

けどその先どうなったかまで学ぶことは少なく、特に今回の西ゴート王国のようにどういう歴史を経たかはマイナー分野になってしまうでしょう。

415年の西ゴート族のイベリア半島到来から、711年のアラブ帝国侵入と崩壊までをまとめます。

 
続きを読む

中世イングランドの有名な騎士たちのエピソード

f:id:titioya:20190414220811j:plain

 騎士道が息づいていた時代の古き良きイングランド

 百年戦争時代のイングランドは、騎士道精神が息づいていた時代で「古き良きイングランド」で人気がある時代です。

 騎士道精神と一口で言っても、サムライのように主君に忠誠を誓うような人ばかりではなく、信念に従ってイギリス国王に死ぬまで抵抗する「騎士道」の形もあったわけです。

続きを読む