Photo by Adamt
新たな秩序を求めて抗争が続いた16世紀のラテンアメリカ
16世紀前半にラテンアメリカに侵入したスペイン人征服者(コンキスタドール)は、火砲や馬といった優勢な武器、原住民同士の反目を利用して征服を実行し、1522年にはコルテスがアステカ帝国を、1533年にはピサロがインカ帝国を滅ぼしました。またスペイン人が持ち込んだ病原菌は免疫のない原住民の命を容易に奪い、原住民人口の大幅な減少をもたらしました。
ただし、原住民もただスペイン人にやられっぱなしだったわけではなく、帝国の王族の末裔を担いだり、宗教指導者の下に集まったりしてスペイン人支配に抵抗しました。
また征服した側のスペイン人も、スペイン本国に富を収奪されることを嫌い、独自の支配を求めてたびたび本国に歯向かっています。
16世紀のラテンアメリカは、スペインの植民地としての体制がまだ整わず半ば混乱状態にあり、その中で様々なグループが新たな秩序の構築を目指してうごめいていた時代でした。
今回はそんな中で起こった暴動・反乱事件をピックアップしていきます。
続きを読む