歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

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『琉球王国は誰がつくったのか』沖縄は海賊の島だった?

琉球王国形成の典型イメージを変える一冊

琉球王国は誰がつくったのか 倭寇と交易の時代』(七月社 吉成直樹 著)を読みました。

文字通り沖縄の琉球王国の成立に関する著作です。

従来は、琉球王国は沖縄本土の農業社会の発展によって力をつけた支配者が、山北、中山、山南の三王国を形成し、最終的に中山の尚氏が統一を果たすと考えられてきました。

しかし本書によると、琉球王国は倭寇の大きな影響力のもとで成立した国であり、王族の尚氏も日本からの移住者、具体的には肥後の佐敷、現在の熊本県芦北町からの移住者ではないかという説が述べられています。

さらに、王国の成立には中国の政治環境が大きく関わっていたことも詳しく述べられており、琉球王国や沖縄の歴史を知る上で新たな発見がある本ではないかと思います。

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毒殺された世界史の人物と動物28名と2匹

殺し方として非常に一般的な「毒殺」

食べ物や飲み物に毒を混ぜて人を殺害する方法は、刃物で切ったり首を絞めたりする方法に比べて力もいらず、比較的容易と考えられます。ただし毒殺といっても単にメシに毒を混ぜるだけではないようです。

歴史上、毒殺された人間は数限りなくいるのですが、重要な人物と動物、28名と2匹選んでみました。

なお今回は「服毒自殺」は除外しており、「毒殺された」人物のみです。

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「良妻賢母」とされる皇族・王族の女性たち

夫や子を陰から支えた「徳のある」妻たち

かつては女性のあるべき姿として「良妻賢母」が理想とされました。

夫の出世や大成のため、息子の健全な成長のため。自らを律し、贅沢は慎み、家の発展のために献身的に働くことが女性として最も理想的な生き方であるとされました。特に儒教の教えが強い東アジアは根強く語られてきました。ただこのような家や国への献身が評価されてきたのは、東アジアだけではありません。

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不幸な死に方をした独裁者の妻・愛人

権力の渦中で死んだ独裁者の女たち

権力に憧れるのは男だけではありません。

豪華な宮殿や調度品に囲まれ、最高級の料理や衣服を楽しむ生活。下々の者をコマのように使える快感。常に讃えられ崇められる自己肯定感。独裁者のファーストレディであることは、何ものにも代えがたい魅力があったに違いありません。

しかし多くの国民の自由を犠牲にして得た幸せは人々の恨みも買います。幸せから一転、不幸な最期を迎えた独裁者の女は多くいます。

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世界史を揺るがした10の大飢饉

大量の死者を出し社会を混乱させた大飢饉

歴史上、何度も飢饉が起きてきました。

食えない人が大量に出現して治安が悪化したり、戦争や内乱が起きたり、場合によっては王国や王朝が転覆する場合もありました。

その原因は天変地異や気候変動だけでなく、政治や経済政策の失敗といった人為的な原因で起きたものもあります。

世界史を揺るがした大飢饉を独断で10選んでみました。

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大量の死者を出した世界史の爆発事件TOP10

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千人万人単位の死者を出した記録的な爆発事件・事故

工場や船舶・航空機が大爆発を起こして炎上、犠牲者十数名といったニュースは、国内・海外問わず目にするニュースです。

火薬を入手して以降の人類の歴史は爆発事故の歴史でもあります。当然、戦争中の大爆発が多いのですが、火薬を保管する倉庫や、薬品を取り扱う工場、輸送中の列車が爆発するといった事件・事故も数多く起こりました。

今回は千人・万人単位の死者を出した世界史の爆発事件・事故をまとめていきます。

なお、広島・長崎の原爆については、カウント外としました。

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トイレの中で死んだ歴史上の偉人たち

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安心できる場所であり危険な場所でもあるトイレ

越後の龍こと上杉謙信が春日山城の厠で倒れ、そのまま息を引き取ったことは有名な話です。トイレは部屋よりも温度が低く気温差によって発作を起こしやすいし、1人になるので発見も遅れるためか、現代でもトイレで死亡する人は多いです。まして温便座などない昔のこと。火鉢で火を起こすくらいはやったかもしれませんが、死亡者は多かったはずです。

加えて、トイレでは1人になる上にあまり身軽に動けない場所なので、暗殺するには絶好のタイミングだったはずです。

今回は「そうだったという説もある」というのも含めて、トイレで死んだとされる偉人たちを紹介します。

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【世界史】史上最も在位の短い国王TOP10

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 在位期間が歴代もっとも短い国王を発表します

2019年に明仁天皇が譲位なさりました。在位期間は31年です。先代の裕仁天皇は62年の在位期間でした。2022年9月に崩御されたイギリスのエリザベス2世の在位期間は68年でした。

何となく国王の在位期間は最低でも十数年以上は続くような感覚がありますが、歴史上は信じられないほど早く国王の椅子から転げ落ちてしまった人が多くいます。

 今回は歴代の在位期間が短い国王TOP10を紹介します。

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