地球は本当はどういうカタチをしているのか!?
我々の住む地球は球体をしていて、太陽を中心とする銀河系の一惑星であり、回転しながら太陽の周りを周回している。
これは常識中の常識です。小学生でも知っています。
でも、実際自分の目で地球が球体であることを見たわけじゃない。世界一周もしたことないし、ましてや宇宙行ったことないし、教科書に書いてあることが本当だって、確信をもって言えますでしょうか?
古代から現代まで、我々の住む世界がどんなカタチをしているのか、色んな人が想像を膨らませて色んな「宇宙論」をぶちあげてきました。
今回はそんな中で、とりわけ奇妙で興味深いものをピックアップしてみます。
1.巨大亀説
大地を支える巨大な亀の神話
古代インドや中国、一部ネイティブ・アメリカンの神話では、世界は巨大な亀に支えられているとされました。
インド版では亀の下に尾を咥えるヘビがいると考えられ、地域によってバージョンは違いますが、離れた地域で「亀によって支えられている大地」という神話の共通性があるのは、偶然と言えば出来すぎな気がします。
北アメリカ五大湖周辺に住むイロコイ族によると、大地が未だ水に覆われ動物たちが必死で陸地を求めて泳いでいた時、天女が空から降りてきて亀の甲羅を乾かして動物たちが上陸できるようにした。その地が成長して北米大陸になったのだそうです。
ヨーロッパ人が北アメリカのネイティブ・アメリカンからこの話を最初に聞いたのは1678年~1680年ごろ。
この頃はネイティブ・アメリカンとインド人・中国人は接触がなかったはずなのですが、これは偶然でしょうか、あるいは事前に接触があったのでしょうか。
2. 地球膨張説
Image from: "10 Bizarre Theories About The Earth That People Believe" LISTVERSE
地球の膨張により大陸が分裂したとする説
地急膨張説は19世紀末に唱えられた説で。
もともと地球には海はなく1つの陸地に覆われていたが、地球が内部の火山の熱により膨張して、陸地が割けて複数の大陸ができ、そこに雨が降って水が流れ込んで海になった。地球の膨張は進み、バキバキと大陸が割れて現在の6大陸になった、としています。
現在ではプレート理論が一般的で、膨張説はほとんど説得力を持っていません。
3. 地球縮小説
地球が縮小し続けるため地震が起こるという説
地球縮小説が登場したのは20世紀初頭。
地球は溶けた岩石の固まりであり、内部はキンキンに冷えているが、表面に行くにつれて熱を持っている。地球は時間がたつごとにどんどん冷え固まって小さくなっており、表面の熱を外に放出するため火山が噴火し、その「嘔吐」の影響で地震が起きるのだ、と考えました。
SFのアイデアとしては面白いですが、これも膨張説と同じく今では廃れた説です。
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4. タイム・キューブ理論
Image from: time cube
4日の異なる時間軸が1日を構成するという説
タイム・キューブ理論はジェネ・レイというおじさんが1997年に発案し、現在も主張し続けている宇宙論です。
レイおじさんによると「地球は4日の異なる時間軸が重なりあって1日を構成している」。「真昼・真夜中・日の出・日の入りの4つの異なる時間軸に存在する太陽が同時に地球を照らし1日を構成する」のだそうです。
なるほど、わからん!
Image from: time cube
レイおじさんはMIT(マサチューセッツ工科大学)に乗り込み1万ドルを叩きつけ
「このタイム・キューブ理論を反証することができたらこのカネをくれてやろう」
と言い放ちますが教授陣は誰も相手にしてくれなかった。
レイおじさんは「真実が暴かれるのを恐れているのだ」と勝ち誇ったのだそうです。
もっと詳しく知りたい方はこちらのサイト(英語)をご覧ください。
5. 地球空洞説
現在でも人気のある「地底文明世界説」
ジュール・ヴェルヌの小説「地底旅行」では、主人公がアイスランドの死火山の噴火口から地底の世界へ降りたち、広大な海やキノコの森、絶滅したはずの古生物たちが割拠している様を目撃する様子が描かれていますが、
地面の下は空洞になっていてそこには地底人や魔物が住んでいる、という逸話は世界中の神話やお話しに見られます。地獄も地底にあるとされていますよね。
地球が空洞であることを初めて理論的に説明したのは、ハレー彗星で有名なエドモンド・ハレー。
ハレーは地球の中には3つの地表があり、それぞれの地表の間は空気の層があり、それぞれ内部で回転していると考えました。
地球空洞説で最も有名な人物が、アメリカ陸軍のジョン・クリーヴ・シムズという人物。
シムズは北極と南極には巨大な穴があり、海はその穴を通じて裏側にもつながっていて、地球は球体型の「輪っか」のような形であると主張しました。
シムズは自説を証明するため北極遠征を敢行すると発表しますが、結局資金が集まらずに頓挫しました。
シムズの唱えた「両極には巨大な穴がある」という説は現在でも一部のオカルト好きには人気があり、皆様お馴染み雑誌「ムー」でもたびたび取り上げられています。
6. 地球平面説
現在でも地球が丸いと信じない人々
昔の人々はずっと地上は平面だと信じていました。
古代の天文学者や哲学者の中には、地球が丸いという説を唱える者はいましたが、これを初めて証明して見せたのは地球一周航海を成し遂げたマゼラン一行です。
その後航空技術・宇宙技術の発達もあり、地球が球体であることは誰もが疑いようのない事実とされていますが、それでもまだ地球が平面だと主張している人々がいます。
代表的なのがアメリカに本拠地があるキリスト教のセクト「地球平面協会」。
1956年にサミュエル・シェントンという男によって開設され、幾度も活動停止をしながら直近だと2004年に活動を再開しています。
なぜここまで彼らが「地球平面」にこだわるのか。
公式サイトによると教会の目的は「地球平面説について考え、議論すること」とありますが、中世から続く伝統的なキリスト教の教えを継承することが目的であるように思います。
1980年代に教会会員の1人チャールズ・ジョンソンという男は、科学誌「サイエンス・ダイジェスト」上にて、「地球は平面でなければならない、なぜならば地球が球体ならばタホ湖は婉曲しているに違いないが、調査の結果そんな事実は見つからなかった」と述べ、「地球球体説は陰謀だ」と訴えました。
いやあ、「常識」を疑ってかかる度胸と根性は却って尊敬に値します。
もっと地球平面協会について知りたい方は公式ウェブサイトをご覧ください。
まとめ
「常識を疑え」とは言いますが、疑い過ぎるのもどうかと思うようなラインナップです。
地球のカタチを証明しようとする男たちの「意地」というか、もはや「生きがい」のようなものを感じます。
彼らの主張を荒唐無稽と笑い飛ばすこともできますが、
とはいえ自分の目で確かめるという「実証主義の姿勢」は見習いたいものです。
参考サイト
"10 Bizarre Theories About The Earth That People Believe" LISTVERSE