アラブのカリスマの死、アラブ民族主義の黄昏
前編では自由将校団のクーデターから、スエズ戦争までをまとめました。
自由将校団の一員だったナセルは、クーデターにより王政を廃し革命政権を樹立させた後、自発的に動かない国民に絶望し、自ら強権の大なたを振るってエジプトを真の独立国に導こうと決意します。
その過程でイギリス軍のエジプト完全撤退を成し遂げ、またスエズ戦争に政治的勝利を収める過程で、アラブを中心に熱烈な人気を得、アラブ民族主義のリーダーとして担ぎだされるようになっていきます。
さて後編では、アラブ世界のリーダーとして頂点を極めますが、その後の挫折によって次第に勢いに陰りが出始めていきます。
エジプトが生んだアラブのカリスマ・ナセルの後半期です。
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