歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

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ブラジルの近現代史(3) - ヴァルガス独裁体制の構造改革

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ブラジルの構造改革を模索する穏健ファシスト体制

全四回でブラジルの近現代史をまとめています。

前回では、パラグアイ戦争と奴隷解放によって帝政が崩壊し、共和制の体制の元で経済成長と政治の安定が比較的順調にいき、第一次世界大戦の参戦で国際的なブラジルの地位が向上した歩みを見てきました。前回の記事はこちらからご覧ください。

今回では、世界恐慌によって生まれた危機を乗り切るべく、ヴァルガスが独裁的な権力を保有し大胆な改革をブラジルにもたらしていきます。

 

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ブラジルの近現代史(2) - 帝国の崩壊と共和国の発展

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共和制ブラジルの発展とナショナリズムの成立

 21世紀の大国・ブラジルの近代史をまとめています。

前回はブラジルがポルトガルから独立し帝政の下で政治的・経済的な安定を図りつつ、対外拡張戦略によってナショナリズムを高揚させ、一方で奴隷制廃止という大きな方針転換を成功させた歩みをまとめました。前回の記事はこちらから。

今回はブラジルが経験した最も大きな戦争であるパラグアイ戦争から、帝政の崩壊、そして共和制初期までをまとめていきます。

 

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ブラジルの近現代史(1) - 帝国ブラジルの野望

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21世紀の大国・ブラジルの近代史

ブラジルという国はGDPは世界9位(2016年度)であり、天然資源や工業部門で世界経済に占める割合は大きなものがあります。

日本人の移民の歴史も長く、3世や4世の日系人が日本で就職するケースも多く、人的な結びつきも強い国です。

にも関わらず、ブラジルの歴史というのはあまりにも馴染みがありません。

今回はブラジルがポルトガルから独立した1822年から20世紀までの歴史を、全4回に渡って追っていきたいと思います。

 

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史上最凶の大気汚染・1952年のロンドンスモッグ

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4,000人が死亡、10万人以上が健康被害を受けた最悪の公害事件

ロンドンは温暖化対策やリサイクル政策などで世界の先端を行く「エコ・シティ」です。

2012年のロンドン・オリンピックでは「環境に配慮したオリンピック」がテーマだったし、行政のエコロジー政策と民間レベルでの環境保護意識は世界のお手本となるべきものです。

現代のロンドンがこのような環境保護意識が高いのも、かつての苦い経験があってのことに違いありません。

1952年12月に発生した大規模なスモッグは、5日間の間ロンドン市を襲い、これにより少なくとも4,000人が死亡、10万人が肺や呼吸器官に異常をきたす史上最悪の大気汚染事件でした。

 

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なぜカナダ国旗は「カエデの葉」が描かれているのか?

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カエデの葉のデザインに至るカナダ国旗の歴史

 世界には様々な国旗がありますが、植物があしらわれているデザインがいくつかあります。

例えば、レバノン杉が中央に描かれたレバノン国旗や、サボテンが描かれたメキシコ国旗。オリーブや月桂樹の葉が描かれた国旗も多いです。

中でもパッと思いつくのがカエデの葉が描かれたカナダ国旗。スポーツの国際大会などですっかりおなじみですが、この旗が初めて登場したのは1965年で比較的新しいのです。

実はこの旗に決まるまでは、様々なデザインが提案され国を二分するほどの侃々諤々の議論がなされ、ようやく落ち着いた国旗なのです。

 

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本当に計画された漫画やアニメのような軍事作戦

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 お笑いのような真面目な軍事作戦

これまでこのブログでも、冗談みたいな理由で起こった戦争や、間抜けすぎる軍事作戦映画みたいな軍事作戦などなど、本当にあったとんでもない戦争の逸話をたくさん紹介してきました。

ちょっと話が盛られてるところはありそうな気もしますが。

今回も「冗談でしょ?」と思ってしまうくらいぶっ飛んだ軍事作戦をピックアップします。

 

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論争や謎が残る7つの「悲劇の沈没船」

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未だに論争を呼び人々を引きつける沈没船

 技術の発達によって昔ほど船は沈まなくなっているはずなのですが、韓国のセウォル号やイタリアのコスタ・コンコルディアのように、客船が沈没したり座礁したりする事故が未だに起きてしまいます。

いくら技術が発達してもそれを操るのが人間であるので、人間自身が進化しないと事故はなくならないよ、ということなのでしょうか。

 セウォル号など、おそらく韓国の黒歴史として語り継がれていくと思うのですが、同じようにいまだに人々の間で議論を呼び関心を呼び続ける沈没船があります。

 

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