海外旅行できないのでバーチャル美術館・博物館巡りをしよう
新型コロナのせいで、4月に予定していたタイ行きが中止になりました。GWにはロシア行きを予定してるんですが、この調子だとたぶん無理でしょう。
世の中には海外旅行依存症のような人がいて、定期的に外国に行かないと身体がどうかしてしまうと伝え聞きます。贅沢病の極みですが、とはいえ、ストレスは溜まることでしょう。数年に一回の旅行がバッチリ今回に被ってしまった人も多いと思います。
そんな人たちのために、今回はバーチャルツアーができる世界の美術館をご紹介します。本当にレベルの高い、選りすぐりのバーチャルツアーを紹介しますので期待してください。
さて皆さま、時間を潰すご準備はできていますでしょうか?では参ります。
1. ロンドン・ナショナル・ギャラリー
Photo by Diego Delso
ロンドン・ナショナル・ギャラリーには、13世紀から19世紀の西ヨーロッパを中心に2,300点以上の作品が収められています。 目玉作品は、ゴッホ「ひまわり」、ミケランジェロ「キリストの埋葬」、ターナー「解体されるために最後の停泊地に曳かれてゆく戦艦テメレール号」など。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーには三つのバーチャルツアーがありますが、一つは2011年のものでFlashが必要なので、環境としてはちょっと厳しそうです。
Google virtual tour
2016年にGoogleによって撮影されたもので、Rooms 4, 5, 9, 10, 11, 12, 15 と セントラル・ホールが訪問できます。さすがGoogle、かなり鮮明に見れます。その代わり誰が描いたかまでの情報までは見れません。でも雰囲気を味わうには充分です。
セインズベリ棟
1991年に増築されたセインズベリ棟もバーチャルツアーで訪問できます。ここは初期ルネサンス作品を中心に約270点が展示されています。これは赤丸をタップすると作品名と作者が見れます。VRキットを使ったら本当に美術館にいるような気分を味わえることでしょう。これはPCよりスマホで見たほうがいいですね。これだけで余裕で1日は楽しめます。
2. パリ・ルーヴル美術館
Photo by HutheMeow
誰が決めたのか知りませんが、世界三大美術館の一つ、パリ・ルーヴル美術館もバーチャルツアーで楽しめます。ルーヴルには言わずと知れた、ダ・ヴィンチ「モナ・リザ」、ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」、マンテーニャ「キリストの磔刑」など、傑作中の傑作が展示されています。パリ観光に行ってここに行かない人はいないでしょう。
さて、ルーヴルは4つのバーチャルツアーが用意されています。ルーヴルのバーチャルツアーは移動のたびにいちいちローディングが入ってしまうのですが、作品の詳細な解説や、タップすれば作品が拡大されたり、「作品をじっくり見てもらう」ことを考えて設計されているようです。
しかし、企画展以外の3つの常設展「Egyptian Antiquities」「Remains of the Louvre's Moat」「Galerie d'Apollon」はいずれもFlashが必要です。スマホの閲覧だとちょっと辛いものがあります。
プチ・ギャラリー(Petite Galerie)
年に5回展示内容が変わる企画展スペース。2020年3月現在は"The Advent of the Artist"と称して、古典期からルネサンス期までの美術が展示されています。
3. ヴァチカン美術館
Photo by Colin
歴代のローマ教皇が集めた絵画を含む7万点以上の膨大なコレクションを誇る、言わずと知れた世界最大級の美術館です。当然ながらキリスト教関係の美術品が中心で、ミケランジェロ「アダムの創造」、ラファエロ「受胎告知」「主イエスの変容」など誰もが一度は見たことある絵画がいくつも展示されています。
ヴァチカン美術館のバーチャルツアーは7種類。作品名などはなく、雰囲気を楽しむものですが、ここで楽しんでいただきたいのは壮麗な建物と美術品が織りなす荘厳な雰囲気であります。ぜひ舐めるように、床から天井まで見渡しまくってください。
ピオ・クレメンティーノ美術館
18世紀の教皇クレメンス14世が作った美術館。ローマ時代の彫刻が中心の展示です。
ここで見ていただきたいのは天井!上を見上げろ!圧巻です!
キュアラモンティ美術館の入り口
キュアラモンティ美術館は19世紀前半に教皇ピウス7世の命で建設されました。
ここではローマ時代の彫像が並ぶ入口の廊下を訪問できます。
New Wing
イタリア語でブラッチョ・ヌォーボと言い、キュアラモンティ美術館の一部です。
この建物はラファエル・スターンの建築で、全体的にどっしりして重厚感があるんですが、様々な模様の石がカラフル。一見の価値ありです。
システィーナ礼拝堂
いつもは人で一杯のシスティーナ礼拝堂も訪問できます。
ミケランジェロの天井画「創成期」と壁画「最後の審判」が圧倒的迫力で迫ってきます。ヤバイとかスゴイとか、乏しい語彙しか出てきません。スゴイ。
あんま時間がないという人は、画面を閉じる前にせめてこれだけでも見てください。
ラファエロの間
ラファエロが壁絵を描いたことでその名がついた部屋。某世界史の教科書の表紙の絵にもなっている「アテナイの学堂」も見れます。いやはや、なんとも贅沢ですね…。
ニッコリーネ礼拝堂
15世紀の教皇ニコラウス5世が個人的な礼拝のために作らせた場所で、とても小さく、事前予約がないと一般人は入ることができないそうです。初期ルネサンス画家フラ・アンジェリコのフラスコ画を見ることができます。
キアロスクーロの部屋
16世紀に作られた部屋で、教皇と枢機卿の会談が行われた会議室として使用された他、この部屋では伝統的にオウムが飼育されていたそうです。
天井の格間はラファエロによるもので、重厚でいて豪華な作りです。壁画はローマ神殿風の絵が描かれています。
5. ニューヨーク・ソロモン・R・グッゲンハイム美術館
Photo by Jean-Christophe BENOIST
ニューヨークにあるソロモン・R・グッゲンハイム美術館は、近現代美術専門の美術館で、建物自体もモダンな作りになっています。
この美術館の雰囲気自体は、Google Art & Culture内で公開されているストリートビューで味わうことができます。
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5. 国立アメリカ空軍博物館
オハイオ州にあるライト・パターソン空軍基地内にある博物館。入場は無料で、アメリカ軍の歴代の航空機やミサイルが展示されています。大部分の展示は屋内にあり、バーチャルツアーではこの屋内展示施設の主要な部分をおおよそ体験できます。拡大すれば結構鮮明に説明文も見ることができます。
軍事マニア、飛行機マニアは必見ですよ!
最初期
第一次世界大戦期。
第二次世界大戦期。
朝鮮戦争期。これはミグ15ですね!かっこいいなあ。
アメリカ軍以外のも展示されています。
ベトナム戦争期。
ゆっくり見ていったら一日確実に潰れます。
6. NASA・グレン研究センター
ちょっと毛色が変わりますが、オハイオ州クリーブランドにあるNASAの研究施設「グレン研究センター」の内部もバーチャルツアーで探検できます。宇宙好きにはたまらないのでは。
NASA Glenn Virtual Tours
研究所内の10か所の施設に行くことができ、動画と写真、テキストでそれぞれ解説を受けることができます。
7. スミソニアン・国立自然史博物館
Photo by Melizabethi123
アメリカ・ワシントンDCにある自然史博物館で、スミソニアン財団の博物館群の一つ。動物、植物、鉱物、化石など約1億2000万点を所有します。
国立自然史博物館のバーチャルツアーはちょっとケタが違います。
常設展、現在の企画展、過去の企画展、研究施設内部、庭や図書館などの施設、ほとんどすべてバーチャルツアーで訪れることができます。凄い。凄すぎます。ちょっとここでは紹介しきれません。
常設展
常設展のエントランスでは、シンボルの象さんがお出迎え。
恐竜をはじめとした古代生物。
アウストラロピテクスの「ルーシー」を始めとした類人猿のコーナー。
水生生物に
二階には鉱物のコーナーも。
他にもまだまだツアーがあるので、是非訪れて興味のあるものを探してください。
番外編
360度のバーチャルツアーという形ではありませんが、所蔵品をネットに公開して楽しむことができる美術館・博物館は多くあります。
番外編という形でいくつか紹介します。
スペイン・ティッセン=ボルネミッサ美術館
スペイン・マドリードのティッセン=ボルネミッサ美術館は、収蔵品を開設と共に大画面で閲覧できます。UIが優れてて、ストレスなく、まるで本をめくるような形で閲覧できます。
サンフランシスコ・デ・ヤング美術館
デ・ヤング美術館はサンフランシスコにある美術館の一つで、17世紀から21世紀までのアメリカの美術品や、アフリカやオセアニアの工芸品・近現代美術を収蔵しています。
オンラインでは、Google Art & Cultureでオンライン展示を公開しています。
韓国・国立現代美術館
韓国・ソウルの国立現代美術館は、Google Art & Cultureでオンライン展示を公開しています。本物を見るに越したことはありませんが、シンプルなレイアウトで、これだけでも充分に世界観を味わうことができます。
メキシコシティ・国立人類学博物館
メキシコシティの国立博物館は、Google Art & Cultureでアステカ文明を中心とした美術品や工芸品の写真を公開しています。これだけでもじっくり見たら1日は確実に潰れそうです。
アンネ・フランクの家
アンネ・フランクの家では、Google Art & Cultureを活用しいくつかのオンラインコンテンツを提供しています。
アンネの家はストリートビューで公開されています。
またアンネ・フランクの概要と生涯をテキストと写真で説明するコンテンツは日本語訳されているので、ぜひご覧ください。
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まとめ
海外旅行はおろか、家からもあまり出るなと言われてストレスが溜まりますが、ネットを探すとこういった素敵すぎるコンテンツがゴロゴロしています。
しかも全部無料なので素晴らしすぎますよね。
もしかしたらこういうのを見たらさらに海外旅行熱が高まってしまうかもしれませんが、次の旅行へのエネルギーにしてください。
もし他に面白そうなものを見つけたら随時追加していきます。