歴ログ -世界史専門ブログ-

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ヨーロッパに残るケルト人由来の地名

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Work by Feitscherg

現在のヨーロッパに多くに残るケルトの地名

大量の移民が中東やアフリカからやってきているので割合はよくわかりませんが、いわゆる「フランス人」の大部分はケルトの血を引くそうです。

フランスという国名は中世に西ヨーロッパを形作ったゲルマン系のフランク王国から来ていますが、支配層であるゲルマン人に先住のケルト人が溶解して現在のフランスが出来ていきました。

現在ケルトの文化を濃く残すのは、ウェールズ、スコットランド、アイルランドですが、古代はヨーロッパはおろかアナトリアにまでケルト人は拡散していったので、各地にケルト語由来の地名が残っています。

今回はケルト人の移動の歴史と、現在も残るケルトの地名を見ていきたいと思います。

 

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馴染みのない国々の「建国の父たち」

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世界の国々で「建国の父」として尊敬されている人たち 

そういえば、日本の「建国の父」って誰なんでしょうね。

人によって意見が違う気がします。

「聖徳太子!」って言う人もいるでしょうし、「伊藤博文!」だって言う人もいるかもしれない。

ひねくれものであれば、「マッカーサー!」なんて言うかもしれません。

ナショナリストだったら「神武天皇!」とか言うでしょうね。

日本はそこが左右とかイデオロギーに直接関連してくるのでスッキリした答えがないのですが、特に外国からの侵略や植民地支配から闘争を経て独立した国々は、誰も否定しようがない明確な「建国の父」が存在します。

中国の孫文、トルコのケマル・アタチュルク、インドのガンジー、アメリカのジョージ・ワシントン、韓国の李承晩…等々。

日本でも非常に有名な人たちはいますが、ではあまり馴染みのない国々の「建国の父」を大量に見てみよう、というのが本記事の趣旨でございます。

 

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西アフリカ・ダホメー王国の「女性兵士」

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史上最大規模の女性戦闘集団「ダホメー・アマゾン」

「アマゾン」といえば、ECサイト最大手かブラジル奥地の森林地帯を連想します。

仮面ライダーを想像する人もいるかもしれません。

が、昔は「アマゾン」と言えば「女性兵士」のことを指しました。

古代ギリシアの神話に登場する女性だけの部族「アマゾン」がその語源。アマゾンは黒海沿岸地方に住み、部族の女は他部族の元に行って性交し、出産し男が生まれたら殺し、女が生まれたら育成して戦士に育てるとされています。

あくまで伝説なので本当かどうかわかりませんが、アマゾンの伝説は長く語り継がれ、南米の森林で原住民の女性兵士がいたことから「アマゾン」と名付けられたと言われています。

さて、古代ギリシアのアマゾンには劣るかもしれませんが、組織的に女性兵士を育成し国王の親衛隊にまで育成させたのが、西アフリカのダホメー王国。

王国末期、度重なる戦役で慢性的な男性不足に陥ったダホメー王国は、兵士の主力として女性を採用。厳しい軍事訓練を施し、対仏戦争ではフランス軍相手に果敢に戦いました。今回は日本ではあまり知られていない、ダホメーの女戦士についてです。

 

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【心霊】世界の10の「呪われた町」

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怖さも桁外れ?海の向こうの心霊スポットへようこそ

このブログは基本的には世界史とその周辺のテーマを取り扱っていますが、たまーにオカルトめいたことも書いています。

何でかっていうと、個人的に好きだからです。

ぼくの実家の近くの山は県内有数の心霊スポットとして有名で、ガキの頃から度胸試しみたいなことやって遊んでいました。今でもホラーが好きなのは、そうやって心霊スポットを探して遊んだ昔を思い出すからかもしれません。

 さて、ホラーはどの国・地域の人も好むようで、世界中に心霊スポットが存在しますが、中でもとびきり有名で恐怖の対象となっている「呪われた町」を紹介します。

 

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遊牧民族を統一した匈奴の王・冒頓単于

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*1

 北方遊牧民族を一大勢力にまとめあげた男

 匈奴は紀元前4世紀頃、中国の春秋戦国時代に突如として北方の草原地帯に出現した遊牧民族集団。

強力なリーダー・冒頓単于の元で遊牧諸部族を統合して強大化し、南の漢王朝の軍勢を打ち破って一大勢力になりました。

匈奴が率いた遊牧連合王国はその後内紛で南北に分裂。南匈奴も漢民族の王朝の中に取り込まれていきますが、匈奴で築かれた遊牧民族の諸機構は、その後北方草原地帯を支配する鮮卑、突厥、柔然、契丹、女真、モンゴルに受け継がれていきます。

 

*1:4th century Mongolic Xianbei archer

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医者によって殺された歴史上の人物

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 歴史上の人物を死なせた医療処置とは

ぼくは本当に医者という職業を尊敬しています。自分には無理だなと思います。

人体の構造や病気の仕組みにはまだ分からないことが多いのに、ほぼ全て異なる患者のケースに合わせて適切に処置しなくてはいけない。判断を誤って死なせたら医療ミスってことで罪に問われる可能性もある。請求金額ミスっても、サーバーを止めちゃっても、お客さんを怒らせてしまっても、クソ怒られるけど罪にはならないですからね。

当然、歴史上も医療ミスで死ぬ人は多くいましたが、そもそも「医療」も「ミス」の意味も定義も時代によって違います。

祈祷師が火を焚いて祈り続けたけど死んだのは医療ミスなのか?とか。

なので難しいんですが、今回は医者によって殺された歴史上の人物を集めました。

 

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世界史好きならチェックすべき海外のYouTubeチャンネル

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 世界史と英語を両方勉強できるYouTubeチャンネル

以前の記事「世界史好きならチェックすべき海外の世界史サイト」でも書きましたが、海外は様々なメディアが林立しており、エンタメとしての歴史コンテンツがえらく発達しております。

テキストコンテンツも人気ありますが、やっぱり今はYouTubeチャンネルが人気があり、100万再生を叩きだす動画もあったりします。

よく作られている動画は本当に面白いし、歴史と英語の両方の勉強にもなるので一石二鳥です。

今回はぼくがよく見る歴史系のYouTubeチャンネルをご紹介します。

 

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「平和のシンボル」の歴史

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 ハト、オリーブ、Vサイン…

「平和の象徴」と言われているものって以外と多くあります。

ぱっと思いつくとこだと「ハト」がありますね。平和式典でハトが飛ばされることがありますし。でも何でハトなんでしょう。

あとは反戦デモとか反原発デモとかではピース・シンボルが用いられます。もう見慣れてるからこれが反戦の象徴だってパッとわかりますけど、これっていつからあったんでしょうね。

 「平和のシンボル」の歩みを見ていくと、その時代で「どういう事柄が平和のシンボルであるのか」が分かって面白いのではと思ったので調べてみたのですが、調べていくうちに「平和という言葉自体の意味の拡大」も見えてきました。

 

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