有名な古代のミステリーの真相とは
UFO、 怪電波、神隠し、未確認生物…
現代でも世の中には様々なミステリーがたくさんで、人々の興味を引きつけています。
これは古今東西おなじらしく、古代世界でも様々なミステリーが存在したようですが、 そのいくつかは、実際にその「カラクリ」が判明しています。
海外サイトcracked.comに掲載された例を引用しつつ、紹介します。
1. 殺した鶏を蘇らせた魔術師(古代エジプト)
ファラオも驚いた「動物蘇生術」
古代エジプトにはデディ(Dedi)という名の猛獣使いがおり、彼は何と「死んだ獣を生き返らせることができる」と公言していました。
興味を持ったファラオはこの男を呼び「では死刑囚の男を生き返らせてみせよ」と命じます。
デディは人を使うことはしなかったようですが、代わりに「アヒル、水鳥、雄牛」の首をもぎ取った後、それを再び元の胴体に引っ付けて生き返らせてみせました。
真相:単なるトリックだった
これは実は現代でもマジシャンがよく使うテクニックです。
動物の首を別途隠し持っていて、巧みな話術で観客の視線をそらし、あたかもその偽の首が生きている動物のものかのように体勢を整えた上で、グイと腕を引っ張る。
するとまるで首がポロリととれたかのように錯覚してしまう。
観客はびっくりしてギャーギャーと騒ぎたてたら、もうマジシャンの独壇場でしょう。
以下の動画を見たら理解が早いです。
2. 神の祝福を受けた彫像(古代ギリシア)
全身から液体を出す奇跡の彫像
現代でも、涙を流すキリスト像やマリア像が見つかってニュースになることがありますよね。
イエスやマリアの奇跡を一目見ようと、たちまち近隣住民はおろか遠くからも参拝客が訪れる騒ぎになります。
当時の人の感覚的にはそれに近かったでしょう。
アレクサンドリアのヘロンが作った豊穣の女神キュベレの彫像は、泣き、ワインやミルクを全身から注ぎ、あまつ回転さえして人々の度肝を抜いたのでした。
真相:蒸気機関で動いていた
アレクサンドリアのヘロンは、世界で初めて蒸気機関を作った人物として知られています。
この彫像は神々に感謝を捧げる儀式のために使われます。
民からの神への感謝に対して「神からの応え」をヘロンは自らの発明を使って表現してみせたのでした。
儀式中、彫像の横では火が炊かれます。
熱せられた気流は彫像の横のパイプをたどって足下に降りる。
足下にはミルクが溜まっており、熱によって温められたミルクは膨張して上にせり上がる。
彫像の中は空洞になっており、そこを熱せられたミルクが通って穴から流れ出る、という仕組みです。
うーん、言葉では説明が難しい。
これもこちらの動画を見ていただくと分かりやすいかと思います。
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3. シャーマンは悪霊を召喚・封印できる(インカ)
火の中の悪霊と語らうシャーマン
インカのシャーマンは悪霊を自らの体に召喚して彼らと対話することで、各種占いや予言を行っていました。
シャーマンは、体内の悪霊をあの手この手で誘い出し、罠にかけて火の中に案内してしまう。
シャーマンが火の中の悪霊に語りかけると、火がボウと勢いを上げて燃えあがり、恐ろしい悪霊の声が火の中から聞こえてきたのだそうです。
真相:シャーマンたちの茶番劇だった
トリックと言うほどでもない茶番劇だったと考えられています。
火の中は空洞になっていて、人が待機できるようになっている。そしてシャーマンが語りかけると「中の人」が火を強くする。
で、「中の人」が「むぅぅぅぅ…間もなく隣国が攻めてくるであろう…攻められる前にこちらから攻めるがよいだろう…」など腹話術のごとく声を出していたというワケです。
昔もこういう茶番は一般的だったんですね。
4. 古代で最も有名な予言「デルポイの神託」(古代ギリシア)
女性司祭が発した謎めいた予言
名前くらいは聞いたことあると思います。
古代ギリシア・デルポイのアポロン神殿で、女性司祭ピュティアが告げた神託のこと。
ピュティアは神殿内の三脚椅子に座って支離滅裂な言葉を発し、その言葉は男性司祭によっていかにも謎めいた予言チックな形にされて公表されました。
当時は霊験あらかたな神の予言であるとされ、リュディア王クロイソスはペルシアを攻めるかどうか、デルポイの神託に相談したことは有名です。
真相:トランス状態になった巫女の「うわごと」だった
この巫女の予言は、地盤破壊によってできた裂け目から吹き出した「ガス」が原因だった可能性が高いとされています。
アポロン神殿があったデルポイは活断層の上にあり地震が多く、また土地の基盤は石灰岩とビスマスで成り立っていました。
地震が起こるとビスマスが加熱されて炭化水素が発生。それが神殿内に入り込み、神殿は閉じられてるから炭化水素が溜まりやすく、そのため一種のトランス状態に陥っていたようです。
酔っぱらった女のうわごとで、政治の方針が決まっていたのですね…
5. ひとりでに動き飛ぶ彫像(古代エジプト)
画像転載元:bibalex.org
宙に浮く鉄球や彫像
アレクサンダー大王の部下であったプトレマイオス1世は、大王の死後エジプトを制圧かに収めてプトレマイオス王朝を開きます。
彼は王国内でサラピスという新しい神様を信仰させ、その中心としてアレクサンドリアにサラペイオン神殿という壮大な神殿を建設しました。
その神殿内には「太陽の形をした鉄球」が飾られていましたが、それはなんと宙に浮いていた!
古代ローマの歴史家プリニウスは、アレクサンドリアには宙に浮く彫像がある、と書き残しているし、この他にひとりでに動くマーズやヴィーナスの像もあったそうです。
これを見た参拝客は度肝を抜かれたでしょうね。当時の人からしたら、これこそ神聖の証明以外の何ものでもありませんでした。
真相:磁石の力だった
古代ギリシアの科学者たちは、自身の宗教をより「スゴい」と思わせるためのギミック作りにかなり加担していたフシがあります。
ヴィーナスやマーズの像は磁石で作られており、像を飾る四方を何らか逆の極の磁石を設置することで、宙に浮き続けられるように設計していたようです。
まとめ
真相を知ってしまったらなーんだ、となるかもしれませんが、実際に見てみたら結構びっくりするような気がします。
ましてや当時の人からしたら、神のなせる技だったでしょうね。
現代でも摩訶不思議なテクノロジーがたくさんあります。携帯電話やインターネットが繋がる仕組もよく分からん。
専門的すぎて分からないテクノロジーのほうが、よっぽどミステリーです、ぼくにとっては。
記事参考: