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【これはすごい?】世界の動物兵器 7選

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馬やラクダ、象だけじゃない

古代から人間は戦争に様々な動物を用いてきました。

代表的な動物は馬でしょう。それから、アラブで用いられたラクダ。インドやペルシアで用いられた象。前のエントリーでは軍犬について紹介しました。

しかし人間は歴史上、ありとあらゆる動物を戦争で使えないか試しています。

 今回は、ちょっと信じられないような動物兵器を7つ紹介します。

1. ロバ爆弾(イラクなど)

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コスパの悪そうな動物爆弾 

アメリカ軍はアフガニスタン戦争やイラク戦争の際に、ロバに取り付けられた爆弾に数回出くわしたそうです。

イスラエル軍もパレスチナ・ガザ侵攻の際に、このようなロバ爆弾に出くわしています。

また南北戦争のメキシコ戦線では、南軍のパディー・グライドン将軍が、2頭の老いたラバに爆弾を取り付けて、北軍のキャンプに突入させて爆発させようとしました。しかしラバ2頭は同胞の元にノコノコ戻っていって爆発。ラバ数十頭を丸焦げにしただけで大失敗に終わっています。 

使えるまでに時間かかるし、こっちの思う通りに動いてくれない。本当にコスパが悪い爆弾です。

2. 七面鳥パラシュート(スペイン)

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 食べられるパラシュート

スペイン内戦(1936 - 1939)で実際に投入されたのが七面鳥パラシュート。

当時ソ連が支援していたスペイン共和国軍と民兵団は、食料や医療品など補給の多くを航空機からのパラシュート投下に頼っていました。しかしパラシュートだと落下の衝撃で瓶が割れたりして、使い物にならなくなるものが多数出てくる。

そこで考えたのが「七面鳥パラシュート」。七面鳥に補給品を括り付けて、飛行機の上から落とす。七面鳥は飛べませんが、助かろうとして必死に羽ばたいて結構すんなり着陸する。そのため補給品は割れないし、しかも「食べられるパラシュート」だとして前線の兵士の間では評判になりました。

 

3. 軍用イルカ(アメリカ)

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イラク戦争でもアメリカ軍が使用

軍用イルカは、背中やヒレにビーコンを取り付けて特殊任務を行わせるもので、主に水難救助・機雷探査に当たっています。

湾岸戦争やイラク戦争では、アメリカ軍が75匹のイルカを実戦投入しました。

イルカに爆弾を背負わせて戦艦に突入させようとしているとか、ソナーを狂わせる機械を背負わせて泳がせているとか、あまつ軍用イルカ同士の戦いを想定して訓練しているなどといった都市伝説があったりますが、真偽のほどはわかりません。

 

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4. 毒蜂(ローマ帝国)

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 最古の生物兵器

蜂は紀元前から使われてきた「最古の生物兵器」です。

第三次ミトリダテス戦争(前75-65)において、ポントス王国軍はローマ軍相手に毒蜂で攻撃しました。

地下のトンネルを進軍中だったポンペイウス率いるローマ軍に対し、ポントス王国軍は大量の蜂をトンネル内に解き放ちました。たぶん、巣を丸ごと投下したのでしょう。

蜂は激怒してローマ兵に襲いかかり、大混乱に陥ったローマ軍は後退を余儀なくされたそうです。 

 

5. ネズミ爆弾(イギリス)

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引用:groundreport.com

007からインスピレーションを得た小型兵器

1941年のイギリス軍特殊機関「セクション15」によって考案されたのが、ネズミ爆弾。彼らはこれをジェームズ・ボンドのスパイ小説からインスピレーションを受けたそうです。

 ネズミ爆弾はプラスチック爆弾の上にネズミの皮を被せたもので、合計100ほど制作されました。イギリス軍はこれをナチス占領下のヨーロッパで使用しようとしましたが、結局一度も実戦使用されることなく終わっています。

 

6. ヘラジカ騎兵隊(スウェーデン)

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引用:osksta.deviantart.com

 スウェーデン軍が実戦で使用

スカンジナビア戦争や大北方戦争で実際にスウェーデン軍が運用したとされるのが、馬の代わりにヘラジカに乗って戦った「ヘラジカ騎兵隊」。

スウェーデン王・カール11世の軍事改革案で出されたアイデアで、ヘラジカは雪や氷に強く、馬に比べて寒い地方での軍事作戦に適しているのでは?という思いつきから、兵士が乗るために訓練を施し実戦投入されました。

 しかしヘラジカは病気に弱く、しかも銃声や馬に怯えてあまり使い物にならなかったようです。

 1930年代にはソ連軍が実戦投入したようですが、これも普及せずに終わっています。

 

7. 猫ロケット・鳩ロケット(ドイツ)

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引用:uniqueatpenn

ネコ・ハトごと炸裂させて火災を起こす 

1530年頃に書かれたドイツの軍事書 "Book of instruction for a cannon master"に、

ネコとハトの背中に火器装置を取り付けて敵の城に向けて発射する、という冗談のような兵器の詳細が記されています。

 ロケットが噴射してネコごと突撃させる、というものではなく、敵の城に住むネコやハトを捕まえてきて、その背中に火器を取り付けて解き放つ。ネコとハトは敵の城の中にある自分の住処に帰っていく。火器にはタイマー設定がしてあり、一定時間後に炸裂して火災が起きるというもの。

これが実戦に利用されたかどうかは定かではありません。

敵の城に住むネコを取っ捕まえるだけで至難の技だから、実戦向きではないですよね。

 

 

まとめ

イルカみたいにある程度、トレーニング次第で人間の言うことを聞いてくれそうな動物ならいいですけど、ヘラジカやネコ、ましてロバやラバみたいな野生に近い動物の運用は本当に難しそうですよね。

とりあえず身近にいる動物で急場をしのげないかみたいな、当時の人たちの苦悩が垣間見えて興味深いです。

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