「過去や未来に行った」「未来から来た」と主張した人たち
タイムトラベルは永遠の憧れであり、ロマンであります。
ドラえもんやバックトゥーザフューチャーの例を待つまでなく、タイムマシーンは様々な作品に登場しますし、
もしタイムトラベルができるなら、いつの時代に行きたいだろう、と誰もが一度は考えたことがあると思います。
ところが歴史上「私はタイムトラベルをした」と語った人がすでに結構いることをご存知でしょうか。嘘か真か定かではありませんが、実在したタイムトラベラーの話を紹介します。
1. ジョン・タイター(2036年のアメリカ→2000年のアメリカ)
ネット上に現れた2036年のアメリカ軍兵士
ジョン・タイターの話は日本でもかなり有名なので、知ってる人も多いと思います。
彼は2000年にアメリカのネット掲示板に現れた「2036年から来たアメリカ軍兵士」。
彼はタイムトラベルをした目的を、2038年問題に対応するために「IBM5100」が必要で、それを入手するためにやってきたと語りました。
タイターはネット掲示板で自らの出自や目的の他、タイムトラベルについてやパラレルワールドの存在について、そして未来でどういうことが起こったかも語りました。
タイターによると彼のいた世界と「こちらの世界」は微妙に異なっており、未来から過去に遡るタイミングで「世界線」がズレてしまうそうです。
ちなみにタイターの世界では、2015年にロシアが世界各地に核攻撃を加えて第三次世界大戦が勃発。中国が朝鮮半島、台湾、日本を合併して膨張。オーストラリアが中国を撃退するも、ロシアがオーストラリアを倒し、「ロシアによる平和」が実現。アメリカは果てしない内戦の結果、ロシアの援助で新政府が樹立されているそうです。
彼がネット上にアップロードした資料などは、こちらのサイトで公開されています。
2. ペリグリーノ・エルネッティ(1950年代のイタリア→ローマ帝国)
「最後の晩餐」に出席した司祭
ペリグリーノ・エルネッティはベネディクト派の司祭で、自らのことを「キリストの専属カメラマン」だと主張しました。
彼によると、物理学者エンリコ・フェルミとドイツのロケット学者ワーナー・ブラウンと一緒に「クロノビジター」という装置を開発し、それを使ってローマ帝国のパレスチナを訪問。「最後の晩餐」に出席したのだそうです。
ところがその装置「クロノビジター」は、開発者によって分解されてしまった。理由は「この装置は歴史上もっとも恐ろしい恐怖となりえる」ため。
ところが何も証拠がないと詰問されたエルネッティは、「キリストの写真」なるものを公開しました。それがこれ。
ところがこれは、スペイン人彫刻家キュロット・ヴァレラが掘った彫刻と瓜二つであることが暴露され、エルネッティもやむなくこれがニセモノだと認めました。
ですが、死ぬまでエルネッティは「クロノビジター」は実在した、と主張しました。
3. ビクター・ゴダード(1935年のイギリス→1910年半ばのイギリス)
いつも見慣れた航空基地の昔と未来を訪れた?
1935年、イギリス空軍のビクター・ゴダードは、週末を家族と過ごそうと基地のあるスコットランドからイングランドに向けて旧型の複葉機で飛行をしていました。
ところが、エディンバラの近くのドレム航空基地の付近で何か様子がおかしくなった。
駐機場は全く整備されておらず、横の牧草地は有刺鉄線で囲われ牛が放牧されている。おかしい。ここは3つの格納庫があるドレム航空基地のはずでは?
異変を感じたゴダードはスコットランドに引き返すことにした。ところが激しい嵐に遭遇し、飛行機のコントロールを失い、危うく墜落しそうになった。何とか機体を持ち直した。雨と霧の層を抜けると、空がひらけて太陽の光がいっぱいに広がった。
するとちょうど真下にドレム航空基地が見えた。今度はどういうわけか3つの格納庫は古びており、さっき見た牧草地はない。4機の黄色の飛行機と、1機の見慣れぬ単翼機が見え、彼の見慣れた茶色のオーバーオールを着たメカニックはいなくて、全員青いオーバーオールを着ている…。
ゴダードは1987年に亡くなっていますが、彼はドレム空軍基地の建設途中の第一次世界大戦中にタイムスリップした後、未来のドレム空軍基地に移動したのか…。あるいは単に別の航空基地をドレム航空基地と勘違いしたのか。謎に包まれています。
4. ホーカン・ノードキスト(スウェーデン)
オレは未来のオレに会った!
2006年8月30日、スウェーデン人のハカン・ノードロスキは、キッチンのシンクから水が溢れだして床が水浸しになっているのを発見しました。
パイプが詰まっているようだから修理しようと、道具を取りにキャビネットに入る。すると、そこには今まで見たことない「奥」の空間があった。ノードロスキは恐る恐る中に入ってみた。トンネルをどんどん進むと最後には光が見えた。そこは未来の世界だった。
彼が到達した未来は2042年で、そこでなんと彼は72歳の自分自身に会ったそうです。
上記はその時、彼が自分の持っていたスマートフォンで撮影したもの。
2人は右手には同じタトゥーがあり、同じく禿頭。
72歳だからちょっと太っているのはまあ分かりますけど、年をとっているのに少し背が大きくなっていることはあるでしょうか?
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5. モバリー&ジョルダン(1901年のイギリス→18世紀フランス)
あそこにいる女性は…アントワネット!?
1901年8月10日、オックスフォードのセントヒュースカレッジの学生だったアンネ・モバリーとエレノア・ジョルダンは休暇でフランスのベルサイユ宮殿を訪問していました。彼女らはベルサイユ内にある離宮の1つ、小トリアノン宮殿(Petit Trianon)を探していましたが、どういうわけか見つからない。
ウロウロしているうちに何か、魂が抜き取られるような不思議な感覚に陥り、思わずうずくまった。
ハッと気づくと、緑色のコートをまとい三角帽を被った2人の男が足早に橋を横断した。また18世紀の服をきた女性が椅子にかけてスケッチしているのを見た。
我に返ると彼女らはまたいつもの見慣れた服の人たちの中におり、今見たものは何だったのだろう、と不思議がった。
イギリスに戻った2人は、彼女らが見た不思議なものを調べてみて驚愕した。
彼女らが見たスケッチをしていた女性は、マリー・アントワネットその人であった!
パリ市民の群衆がベルサイユに押し寄せる中、アントワネットは小トリアノン宮殿にいた事実があったらしい。
彼女らはミス・モリソンとミス・ラモントというペンネームで、この時の経験を「アン・アドベンチャー」という本にして出版しベストセラーになりました。
ただし、1950年代になってこの本と彼女らの記憶と証言の検証作業が行われ、どうやら「本の中に書かれていることの大部分は、イングランドので調査結果書かれたものらしい」ことが分かりました。
6. ハットン&ブラント(1932年のドイツ→1943年のドイツ)
俺たちはハンブルクが空襲されるのを見た
1932年、ドイツの新聞記者J・ベルナルト・ハットンと、写真家ヨアキム・ブランドが、ハンブルクの造船所を訪問し、そこでインタビューをしたと報告しました。
ところがそれは普通のレポートではなく、ハンブルクの空が飛行機のエンジン音で満たされており、あちらこちらで爆発がおき、まさに阿鼻叫喚であった、というもの。
ブランドはその様子を写真にとっており、 荒廃したハンブルク姿を公開しました。
しかし、その時フィルムが発展途上にあり誰も信用せず、そのネガは彼らが見たものを証明するものとはなりませんでした。挙句、酔っ払って夢でも見ていたのだろう、と避難され、ハットンはドイツに居づらくなりロンドンに引っ越してしまいました。
ところが11年後の1943年、かのハンブルク大空襲が発生。
ハンブルクの造船所は、ハットンが11年前に見たものと同じ光景であったと言います。
7. ヴァレリア・ルカノワ(ウクライナ)
未来からやってきたリアル・バービー人形
ウクライナに住むヴァレリア・ルカノワは、自分のことを「荒廃から救うためタイムトラベルして現代にやってきた」と主張しています。
2012年、彼女はYouTubeに20分の動画を公開。そこで「バービー人形は人類を救う」「バービーは半神である」と訴えています。
彼女は12-13歳のころから、魂を「他次元」で見ることができるようになり、意識だけを外に飛ばして他の惑星やあらゆる時代に訪れることができるようになったそうです。「言語の光」を得ることで、宇宙語を含むあらゆる言語で会話できるようになった、とも語っています。
ちなみに、ルカノワはすでに本を出版しており、ホントの夢は「ポップ・スター」になることらしいです…。
コリン星から来たゆうこりんみたいな感じでしょうか…。
まとめ
だいぶ怪しい話も混じっていますけど、ジョン・タイターの逸話はいつ読んでもワクワクします。
もしかしたら相当手の込んだイタズラだったのかもしれませんが、 イタズラにしてはジョン・タイターはやたら物理や量子力学に詳しいし、それなりの説得力があるように見える。ぼくは理系じゃないのでそこらへん全然疎いのですが。
しかしもしタイムトラベルの技術が発明されるのなら、死ぬまでには何とかお目にかかりたいものです。ぼくが死ぬまで多分あと50年くらしかないけど、それまでにはできるでしょうか。
参考・引用
LISTVERSE, 10 People Who Claimed To Be Time Travelers
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