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歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

そうだ、独立国家つくって王様になろう!を実践した5つの例

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ここはおれの島だ!おれが王様だ!

昔、近所の竹やぶの中に秘密基地を作って、遊んだことがありました。

漫画「20世紀少年」に出てくる、まさにあんな感じです。

廃材を使って屋根をこしらえたり、椅子やテーブルを作ったりして、駄菓子やジュースを食って楽しみました。もはや忘れましたが、基地の名称や、入るための暗号、基地の旗もありました。男の子が一回は通る道ですよね。

そんな秘密基地チックなことを、とてつもなくデカい規模でやろうとした人たちがいます。

人口島を作ってそれを独立させて、自分が王様になろう!

という正気とは思えないぶっ飛んだ連中です。

それらがどういう経緯をたどり、結局どうなったのかの例を上げていきます。

 

 1. シーランド公国

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シーランド公国は現在も存在する自称独立国家。イギリスの南東の海上にあります。

元首は二代目シーランド公マイケル・ベーツ氏。

世界中の国でシーランド公国を承認している国は存在しません。

元はイギリス軍の英軍の海上要塞

1942年、ドイツの侵攻に備えてイギリスはドーバー海峡にいくつかの海上要塞を建設します。

戦争後は忘れられて遺棄されていたのですが、それに目をつけたのが元英軍少尉のロイ・ベーツ。

当時彼は、海賊放送を運営していて、放送法で英当局から訴えられていました。

そこで領海(当時は3海里)の外にある海上要塞をテリトリーとして、イギリスからの独立と、シーランド公国の樹立を宣言します。

英政府は無効性を司法に訴えますが、領海外であることを理由に訴えは棄却。

独立を認めるでもなく、かといって違法でもなくで、その存在は宙ぶらりんになってしまいます。

王様と総理の対決

1978年、ベーツは公国内にカジノを作ってその金で儲けることを考え、ドイツ人投資家のアッヘンバッハを総理に任命します。

ところが、アッヘンバッハがベーツの息子マイケルを人質にとってクーデーターを起こしてしまいます。

怒り狂ったベーツは、元英軍少尉のツテを活かし、20人の部隊を引き連れて急襲。逆にアッヘンバッハを追い出すことに成功

アッヘンバッハはドイツに逃れ、シーランド公国亡命政府を樹立し、現在も正当性を主張し続けているそうです。

なんなんだこの茶番劇は。

 

2. ニューアトランティス

ニューアトランティスは1960年代にジャマイカの沖合にあった自称独立国。

 ヘミングウェイの弟が国王

「老人と海」や「誰がために鐘は鳴る」などで有名な、20世紀の巨匠ヘミングウェイ。

その弟であるレスター・ヘミングウェイが、兄の印税を使って建築したのがニューアトランティス。

コンクリートブロックを海中に沈めて、その上に竹のやぐらを張り、鉄道の客車を乗せて居住スペースにした、かなり危なっかしい代物です。

ラスターは海洋調査や資源保護のためのNGOを設立しており、その本部として活用するつもりだったようですが、

完成後しばらくして嵐で倒壊してしまったようです。

 

3. アバロニア

アバロニアは、アメリカ・サンディエゴ沖合に水産会社が作ろうとして失敗した独立国。

アワビ・イセエビから成る水産立国

サンディエゴ沖の珊瑚礁地帯は、アワビやイセエビなどの海洋資源が豊富にありました。

 アメリカの水産会社は、ここに自分たちの独立国を設立して、これらの海洋資源を独占してしまおう、と考えます。

そこでコンクリートを積んだ老朽船を沈め、そこを領土に独立を宣言しようとしましたが、ポイントがずれて船はより深い海底の底に沈んでいき、計画は失敗に終わりました。 

 

4. タルガ

今度はリゾート会社がサンディエゴ沖の珊瑚礁地帯に作ろうとして失敗した独立国家。 

夢の島計画 

コンクリートブロックを立てて、珊瑚礁を埋め立て首都を作り、

その周りにリゾート島、国際自由貿易都市、農園の島を作って、4つの島を橋で結びつけた「夢の島」を15年近くかけて作ろうとしました。

先立って会社の弁護士がアメリカ政府宛に

「建設に対するいかなる干渉も主権侵害にあたる故、承知されたし」

といった旨の手紙をよこしますが、アメリカ政府から

「1967年に、当該域は合衆国の大陸棚であると宣言済である。いかなる工事も違法である」

と脅され、計画は破綻してしまいました。

 

5. ローズ島

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引用:rose-island.livenations.net

 ローズ島はイタリア・リミニ沖の公海上にあった人工島で、これも自称独立国家。

 「海上の花園」

1964年から4年近くの年月を費やし、イタリア人のジョルジオ・ローザという人物が建設。ローザは早速できた人口島を「ローズ島」と名付けて独立を宣言。

 島を「海上の花園」とする理念が込められているらしく、国旗の意匠も薔薇があしらわれています。

イタリア政府によって爆破

ローズ島には売店とレストランがあり、カジノを作る構想もありました。

主な収益源は切手の販売。紙幣やコインの発行も考えたようなのですが、そこには至りませんでした。

イタリア政府は独立宣言後、警察のボートを島の周りに配置し海上封鎖を実施。55日後に武装警官によって島は制圧されます。

ローザ大統領は「重大な主権侵害」と「公海上の自由利用」を訴えますが、結局イタリア最高裁の判断により爆破が決定。

ローザ大統領はその後、ローズ島亡命政府を作り、あいかわらず切手の発行で儲けているようです。

 

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