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ロックと言えば、もとはといえばアフリカ人の音楽がベースですが、
アート・ロック、ソフト・ロック、パワー・ロック、ポスト・ロックなどなど、数えきれないほどに細分化されています。
その中に、明確に細分化はされていないものの、世界には強くエスニック音楽に影響を受けたロック音楽が多く存在します。
それは、タワーレコードに行くと「ワールド」というコーナーに位置づけられるのですが、とにかくローカル色が強く、ある意味民族音楽の発展系とも言えるかもしれません。
そんな、ローカル色たっぷりのロック音楽を、アジア限定で集めてみました。
個人的に好きなやつだけなので、人によって好みは別れるかもしれません。
1. Ulytau (カザフスタン )
カザフ語で「偉大な山脈」を意味する言葉で、バイオリン、ギター、2種の伝統楽器で構成されたグループです。
西洋と東洋の音楽の混合を目指して活動しており、
ミュージックPVを見ても分かる通り、遊牧民としてのアイデンティティを強く感じます。
2.HANGGAI(モンゴル)
HANGGAIは中国の北京で主に活動する、モンゴル人ロックバンド。
ギター、ベース、馬頭琴などの民族楽器3種で構成されています。
日本でも2011年のフジロック・フェスティバルに出演し、大好評を得ています。
モンゴル人の正装でライブを行い、馬のムチを振り回して歌う姿はまさに遊牧民です。
3.Orphaned Land(イスラエル)
1992年結成の、結構古株のバンド。
何度かのメンバー入れ替えを経て現在も活動を続けています。
ユダヤ、アラブ、その他西アジアの音楽に影響を受けたパンク・ロックを売りにしており、ミュージックPVを見ても分かる通り、ユダヤの影響が強く出ています。
4. Billu Barber(インド)
インド音楽と言えばもう、それだけで1つ本が書けるくらいで、
インド・ロックもそれだけで毎日ブログを更新できるくらいなので、ここで深く言及することはできません。。
個人的に好きな、ボリウッドを代表するミュージシャンBullu Barberを貼っておきます。しかもロックではありませんが。
この低俗な感じが好きなんです。(悪い意味じゃなく)
5. CHTHONIC(台湾)
ソニックと呼びます。台湾のメタルバンドではかなりのメジャーどころ。
二胡や台湾の民族楽器を入れるなど、台湾のナショナル・アイデンティティを訴えており、中国共産党を批判する歌や、高砂義勇兵(日本軍の台湾原住民部隊)を讃える歌を作ったりなど、政治的な歌も多いバンドです。
特に下の「皇軍」という歌のミュージックPVは、個人的にショッキングな内容です。
6. UTN1(イラク)
イラク初のロックバンドとして世界的にも注目されたバンドです。
いちおうロックなんですが、メロディーはアラブの旋律が基本。
アラブやトルコの音楽の旋律は、日本の演歌のように、基本的なリズムがあります。
聞き慣れるとかなり心地いいんですが、慣れないと少し退屈に聞こえるかもしれません。
7. オマル・スレイマーン(シリア)
最近日本でもかなり注目され始めた、シリアのミュージシャン。
厳密に言うとダンス・ミュージックになるのですが、トルコ、クルド、アラブの音楽とアラブの伝統舞踊ダラブをミックスさせた独特のリズムは、世界中にファンがいます。
ぼくも大ファンなのです。
8. モハメド・アサフ(パレスチナ)
2013年にアラブ・アイドル という番組で鮮烈なデビューを果たした23歳。
パレスチナの難民キャンプ出身で、アラブ・アイドルの決勝では、パレスチナの愛国歌である「ケフィエを掲げよう」(ケフィエはアラファト元PLO議長が被ったヘッドスカーフ)を歌い、中東全体から熱狂的な応援を受けました。
地元パレスチナでも英雄となり、アサフの優勝が決まった時、人々は町へ繰り出して歓声を上げました。
以下のアラブ・アイドル決勝でのアサフの歌はかなり感動的です。アラブ音楽の美しさを教えられます。一度視聴をおすすめします。