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歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

歴史のどこかに消えた「伝説のお宝」

アメリカ イギリス イスラエル メキシコ 中央ヨーロッパ 中南米・カリブ海 スペイン

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今もどこかに眠っている?伝説のお宝

男の子的には埋蔵金というものは非常に心惹かれる存在であります。

徳川埋蔵金とか沈没船の宝とかを探索するドキュメンタリー見ると未だにワクワクしますし、子どもの頃は宝が出てこないかと思って庭を掘り返して怒られたものです。

一攫千金という所も夢がありますが、昔の人が宝をどうやって獲得してきて、そしてどうして埋もれさせてしまったのか、そのストーリーに思いを馳せるのがロマンというものです。

ということで今回は世界史に登場する「お宝」についてです。

 

 

1. 契約の箱

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十戒が収められたイスラエルの人々の宝物

旧約聖書の「出エジプト記」には、神がモーセに命じて「宝の箱」を作らせたことが記載されています。

出エジプト記25章

主はモーセに言われた、「イスラエルの人々に告げて、わたしのためにささげ物を携えてこさせなさい。(中略)彼らはアカシヤ材で箱を作らなければならない。長さはニキュピト半、幅は一キュピト半、高さは一キュピト半。あなたは純金でこれをおおわなければならない。すなはち内外ともにこれをおおい、その上の周囲に金の飾り縁を造らなければならない。また金の環四つを鋳て、その四すみに取り付けなければならない。すなはち二つの環をこちら側に、二つの環をあちら側に付けなければならない。またアカシヤ材のさおを造り、金でこれをおおわなければならない。そしてそのさおを箱の側面の環に通し、それで箱をかつがなければならない。さおは箱の環に差して起き、それを抜き離してはならない。そしてその箱に、わたしがあなたに与えるあかしの板を収めなければならない(後略)

担ぎ竿がついたお神輿のような金ピカの箱をイメージしていただければよいかと思います。 ここで神が言う「あかしの板」とは十戒のことで、イスラエルの民は長い間十戒を「契約の箱」と称した箱に収めてソロモン王の宮殿に保管していました。

しかし紀元前607年、バビロニア人がエルサレムを襲い、国の指導層はバビロニアに連れ去られ(バビロン捕囚)、エルサレムは略奪を受け「契約の箱」も略奪されたか破壊され行方不明になってしまいました。

その後何世紀にも渡って考古学者たちは失われた契約の箱を探し求めていますが、誰も発見できていません。エチオピア北部の町アクスムにある「シオンの公女マリア教会(Church of Our Lady Mary of Zion)」の地下に保管されていると言われていますが、ホンモノかどうか定かではありません。

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Photo by Fell

 

 

2. モンテズマのお宝

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スペイン人がアステカから奪って隠したお宝

1519年、「コンキスタドール」コルテスは、アステカ王国の首都テノチティトランに入り国王モンテスマ2世の歓待を受けました。肌の白いスペイン人は、アステカ人たちによりケツァルコアトル神の化身であると見なされ、アステカに平和をもたらす使者であると思われたのでした。

しかしスペイン人たちがアステカ人を虐殺するとアステカ人は激怒し、スペイン人に融和的なモンテスマ2世は混乱の中で殺されました。暴動は拡大し、コルテスはどさくさで略奪した大量の金や銀とともにテノチティトランを脱出し、テスココ湖に宝を隠して軍を再建し、近隣の部族の力を借りてテノチティトランを再攻撃してアステカ王国を滅ぼしました。

一説によるとこの時スペイン人が隠した宝は未だにテスココ湖の湖底に沈んでいると言われますが、多くの人が信じる伝説によると亡国のアステカ人たちは、テスココ湖の宝を奪い返しモンテスマ2世の亡骸と共に北に向かい、ユタ州にまで逃げたそうです。

 

 

3. 黒ひげのお宝

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 黒ひげがどこかに残した「膨大なお宝」

黒ひげ危機一発で有名な「黒ひげ」は、本名をエドワード・ティーチと言い、18世紀初頭の北アメリカ〜カリブ海を派手に荒らし回った男です。

黒ひげは主にメキシコや南米から金銀を積んでスペインに戻る船を襲っていました。黒ひげ海賊団は当時40もの艦隊を率いた、小国家ほどの軍事力がある巨大海賊団でしたが、1718年後半にイギリス海軍ロバート・メイナード中尉が率いる艦隊に襲われ、頭領黒ひげは囚われて首を切られ首をマストに吊り下げられてしまいました。

死の直前、黒ひげは「どこかに膨大な量の宝を隠してきた」と言い残しましたが、誰もその存在を知らなかったため、以降血眼になって黒ひげの埋蔵金を探し求める人が現れました。黒ひげが当時活動していたバージニア州チェサピーク湾からカリブ海、ケイマン諸島に至るまで、あらゆる海域の調査が行われていますが、誰も発見できていません。

 

 

4. リマのお宝

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Photo from "Treasure Gallery"

 裏切り者のイギリス船長が奪って逃げたリマの財宝

1810年代からスペイン領南アメリカ諸国は革命の嵐が吹き荒れており、シモン・ボリバルやホセ・デ・サン=マルティンといった指導者が革命軍を率いてスペイン軍に対する解放闘争を続けていました。

1820年、ホセ・デ・サン=マルティン率いる革命軍がスペインの南米支配の中枢・リマ攻略を計画していることを知ったスペイン当局は、イギリス人船長のウィリアム・トンプソンに依頼し、彼の船「メアリー・ディア」にリマにある膨大な金銀財宝を積んで、宝が革命軍の手に渡らないように匿っておくように依頼しました。

しかしトンプソンとその仲間はスペイン当局が派遣した警備員を殺害し、宝を奪って逃走してしまった!スペイン当局は激怒し、直ちに船を派遣してメアリー・ディアを捕まえトンプソンと数人の仲間以外を殺害。トンプソンは降参し、宝を隠した場所を白状すると約束しました。ところが、船がココス島に近づくとトンプソンと数人の仲間はスキを突いて船から脱出しジャングルに逃げてしまいました。

そのためトンプソンと仲間以外はリマのお宝の場所を知らず、以降300人以上の探検隊が捜索しましたが見つかっていません。お宝は現在の価値で2億ドル、つまり200億円近くにも登るそうです。

 

 

5. モスビーのお宝

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 連邦軍の大佐が森のどこかに埋めたお宝

アメリカ南北戦争の最中の1863年3月、連邦軍(北軍)のレンジャー、ジョン・シングルトン・モスビー大佐と彼が率いるゲリラ部隊は、フェアファックスで連合軍に急襲をかけて町を占拠しました。

彼らは町を略奪し、連邦総裁のエドウィン・ストートンの宿泊所やその他の裕福な家に押し入り35万ドル以上の金銀財宝を袋に詰め込んで持ち去りました。

モスビーは部下に袋を「2本の大きな松の木の下」に埋め、木にナイフで印を付けるように指示を出しました。

ところが連合軍の大部隊が迫ってきたので、連邦軍の防衛ラインに戻ろうと、7人の部下に宝の回収を命じました。ところが7名とも南軍に捕まって殺されてしまったため、モスビーはやむなく宝を諦めて撤退しました。

この宝も未だに見つかっておらず、バージニア州フェアファックスの森の中に埋まっていると考えられています。

 

 

6. トプリッツ湖のナチス埋蔵金

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オーストリアの湖に沈んだ「ナチス埋蔵金」の噂 

第二次世界大戦末期、ナチス政権は過去6年間で富裕層や博物館などから押収した財宝を秘密裏に持ち出し、来るべきナチス再起の際の資金源として活用しようとした、という噂があります。

ポーランドでは、ナチスが「秘密列車」を使って300トンの金塊を始めとした富を持ち去った、と信じられています。

持ち去られた宝は、オーストリアのアルパイン森にあるトプリッツ湖に沈められているとされています。

実際、1959年の湖底調査でナチスが刷ったと思われる「数百万ドル相当の偽札」が見つかっています。これは偽札を流通させてインフレを起こさせ連合軍に経済打撃を与えようとする計画の一部であったと考えられています。

しかしその他のお宝は未だに発見されておらず、少なくとも7人のダイバーが凍りついたトプリッツ湖で溺死して死亡しています。

 

 

まとめ

冒頭にも書いたとおりお宝捜索は夢がありますが、 案外「お宝捜索」という行為自体がお宝そのものよりも経済的価値があるのではないかと思います。

捜索のための出資者からの出資もあるでしょうし、テレビ局や出版社への企画の販売、出演料、それに紐づく広告費などなど。

トレジャーハンターはそういうお宝の「周辺金」で食ってるんでしょう。それにまあ、一攫千金できればそれに越したことはないし。

そういう山師的な生き方も楽しそうな気がしますが、ぼくは堅実に生きたいっす。

 

 

参考サイト

"6 Famous Missing Treasures" HISTORY

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