歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

北元の歴史 - 元王朝がモンゴル高原に撤退して以降

f:id:titioya:20171130231934j:plain

 Photo by Al Jazeera English

明朝成立後も約280年モンゴルで続いた元朝

 1368年、元朝の順帝(トゴン・テムル)は明軍に追われて都の大都(北京)を脱出し、北方に逃れました。

これをもって華北は再び華人の天下となったのですが、北に逃れた元朝はその後も健在で、しばしば華北に攻め入り、明皇帝・正統帝を捕虜にする(土木の変)など、北方から明を脅かし続けました。

 1636年、後金国のホンタイジが諸部族から「モンゴリアの支配者」の称号を推挙され、後金が清朝に変更したことで元朝は正式に消滅しました。

そのあいだの280年間の元朝の歴史を見ていきたいと思います。

続きを読む

美女がたくさん「国の擬人化キャラクター」の世界

f:id:titioya:20180103160637p:plain

最も美しい国の擬人化キャラはどれだ

自分の国に特徴的なキャラクターを設定してカリカチュアに描くことがあります。

日本だとサムライの姿で描かれたりしますが、名前やビジュアルに固有のものがあるわけではありません。

特にアメリカとヨーロッパの国に多いんですが、自分たちの国の歴史や文化、国土を擬人化し名前をつけて表現し、しかも美しく若い女性の姿として描きます。今回はそのような「美人キャラ」をピックアップしてみます。

続きを読む

ボーア戦争(3)- 英軍の焦土戦とボーア軍のゲリラ戦

f:id:titioya:20171203132730p:plain

手段を選ばないイギリス、ゲリラ化するボーア

20世紀前半に南アフリカの地で起こったボーア戦争のまとめ、最終回です。

ボーア国家であるトランスヴァール共和国とオレンジ自由国の地下資源の独占を狙うイギリスは、両国に武力を含む露骨な干渉を続け、とうとう1899年10月に第二次ボーア戦争が勃発。

初戦は地の利のあるボーア側が戦いを有利に進めますが、次第に物量に勝るイギリス軍がボーア側を圧倒していくことになります。前回の記事はこちらをご覧ください

追い詰められたボーアはゲリラとなり、戦争は泥沼化していくのです。

続きを読む

ボーア戦争(2)- 第二次ボーア戦争の勃発、苦戦する英軍

f:id:titioya:20171206004452p:plain

地下資源を巡る利権争いから第二次ボーア戦争勃発へ 

完全独立を要求する南アフリカのボーア人(アフリカーナー)と、ダイヤモンドなどの地下資源の独占を狙うイギリスの戦いの歴史です。

イギリスの支配を嫌がり北に逃げたボーア人ですが、南アフリカ全土の支配を目論むイギリスは強制的にトランスヴァール共和国の併合を宣言。第一次ボーア戦争が勃発します。戦争はトランスヴァールの勝利に終わりますが、講和はイギリスの勝利に終わった形でした。前回の記事はこちらからご覧ください。

その後南アフリカの地を巡る利権争いは激化し、とうとう第二次ボーア戦争が勃発するに至ります。 

続きを読む

ボーア戦争(1) - ボーア国家の成立と南アの覇権争い

f:id:titioya:20171203145131j:plain

イギリスの飽くなき野望が生んだ懊悩たる戦争

 ボーア戦争と言えば、イギリスが豊富な金やダイヤモンド鉱脈を持つ南アフリカを自らの領土とすべく、オランダ系住民が建てたトランスヴァール共和国やオレンジ自由国を打ち倒した戦争として、高校の世界史でも学びます。

ですが、世界史的文脈で言うと、ボーア戦争こそ半世紀後に訪れる大英帝国の瓦解を予知する出来事であり、帝国の矛盾が露出し様々な反戦運動が巻き起こった一大事件でした。ボーア戦争にこそ20世紀で起こる様々な悲劇の兆しがあり、なぜこの悲劇を我々人類は見逃してしまったのかという意味で、再び学ぶ価値のある事柄と思います。

続きを読む

「気骨」のある世界の平和主義者7人

f:id:titioya:20171213235441p:plain

平和の必要性を覚悟で示した骨のある平和主義者

現代の日本で平和主義者と言えば、現実を見ずに理想ばっかり言ってるみたいな感じで、ネットでは特に批判されることが多いです。

ぼくもどっちかというと現実主義者なので、平和主義者の考えにはちょっとついて行けないなと思うことはあるのですが、例え現実的じゃなくても、命を賭けて行動で示す平和主義者がいたとするならば、賛同できなくてもその行動自体は賞賛されるべきものであると思います。

今回は平和のために命を捧げた「気骨のある平和主義者」を紹介します。

続きを読む

アメリカの実験的な「ユートピア建設計画」

f:id:titioya:20171119225943j:plain

 理想主義者が作った「素晴らしき共同体」とは

一般的にはコミューンと言われますが、何か先鋭的な社会の仕組みが発明された時、それが実際に人々が生活を営む社会でどうワークするかを実験する小さな共同体が作られる場合があります。

大抵、現在の社会と離れた山奥や孤島などに作られ、経過が観察されるのですが、当然ながら上手くいくケースのほうが少ないです。もし仮に上手くいったとしても、実際に社会に適応した時に上手くいく保証もありません。関係する因子が多すぎて、どのような因果関係でワークするのか、誰も証明できないのです。

社会とは偶然や感情や各種しがらみのなかで、とても理性的とは思えない形で作られていくのですが、実際に自らが理想とするユートピアの実現を目指した者たちがアメリカには数多く存在します。 

続きを読む