歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

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中世・キリスト教の聖人たちの凄いエピソード

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マンガのような中世の聖人たちの活躍物語

皆様ご存知の通り、聖書はモーセやイエス・キリストなどのミラクル・エピソードが目白押しですが、中世ヨーロッパにも負けず劣らず凄い聖人たちの話があります。

それをそのまま歴史として見ることは難しいですが、当時の人の神への畏怖と、偉い神父様を称える気持ちがお話になっている感じがします。

 

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【独眼竜】世界史で活躍した「隻眼の軍人」

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隻眼キャラはカッコイイ!?

映画やアニメでは、何か「隻眼キャラは有能」みたいな風潮があります。

戦闘の指揮官や孤高の天才キャラ、あるいは戦闘バカに多い気がする。重要な局面で替えの効かない働きをする。

終盤のストーリーやラスボスと関係ある何らかの過去を背負っていたり、抑えの効かない危険な能力が眼帯を取ったら解放されたりする。

隻眼であることと有能であることの因果関係はないはずなのですが、確かに活躍している隻眼の人物は数多く存在します。

日本史であれば伊達政宗、山本勘助、鎌倉景政が有名ですが、世界史ではどうでしょうか。

 

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【論争】渤海国は中国・朝鮮どちらに帰属するか

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Work by Gzhao

「海東の盛国」と讃えられた中世・北東アジアの国

7〜10世紀、現在のロシア極東・中国東北部・北朝鮮には渤海国が大いに栄えていました。

渤海国はその歴史的位置づけを巡って議論があります。

中国では「中国の地方史」という位置づけで語られますが、韓国では「朝鮮の王朝」と位置づけて語れています。

中国は渤海が中国史の一部でないと、東北部の分離を招きかねず譲れない。一方で韓国では渤海が中国史ということになると北朝鮮が中国の領土であることを認めることになり絶対に認められない。

「渤海国帰属論争」は現在の政治・領土論争と直結しており、互いの民族感情を刺激するセンシティブな議論です。

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なぜアンコール・ワットは密林に埋もれたのか

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なぜ壮大な寺院・都城は忘れ去られたのか

アンコールワットの遺跡群は我々を魅了してやみません。

ご覧になっている方の中にも観光で訪れた人もいるでしょうし、いつかは行ってみたいとお思いの方もきっと多いでしょう。

19世紀にアンコールワットを西洋に紹介したフランス人も興奮気味にこう語っています。

西欧の最高の大聖堂と堂々と肩を並べられよう。それに雄大さにかけてはギリシア・ローマ芸術が造り上げた何物にも勝る。

(アンリ・ムオ「シャム・カンボジア・ラオスの諸王とインドシナ中央部の小さな国々」)

ではなぜこのような寺院・都城は作られ、そして密林の中に埋もれて忘れ去られてしまったのでしょうか。

 

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結成理由がメチャクチャな十字軍遠征

 

 正義のかけらもない無茶苦茶な十字軍宣言

十字軍と言えば、1096年の第1回から1272年の第9回まで、アナトリア半島からエジプトの中東地域に十字軍国家支援のためにキリスト教徒軍が展開した一連の戦いが有名です。

ですが、一般的に十字軍とは「教皇が異教徒や異端の排除を呼びかけて結成される軍勢」であるため、中東地域以外に派遣された十字軍も数多くありました。

プロイセンと中心としたバルト地域に派遣された「北方十字軍」や、南フランスの異端アルビジョワ派を滅ぼすための「アルビジョワ十字軍」が有名です。

間違った教えを撲滅することで、世界をより良くし主が喜ばれるようにする、というのが建前ですし、実際のところ十字軍関係者はそのように思っていた者が多かったんですが、中には明らかに動機が不純なものやおかしいものがあります。

 

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有名なWW1のエースパイロット10名

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航空機初期時代の空のエースたち 

エースドライバーやエースパイロットはいつの時代でもモテるものですが、

航空機が発明され始めて大規模に戦争に投入された第一次世界大戦でもそれは同じでした。戦線で活躍したパイロットたちはマスコミに取り上げられて祖国でスターになり、帰国後はセレブリティの仲間入りができました。

欧州戦線で活躍し母国のスターになった、エースパイロットを紹介します。

 

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【インドカレー屋のBGM】インドの伝説的歌手ラタ・マンゲシュカル

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多大なる影響を与えたインドの「美空ひばり」

 インドカレー屋にメシを食いにいくと、よく独特のBGMが流れてますよね。

どんな曲だったかいちいち覚えている人は少ないと思いますが、甲高くて抑揚のある女性の歌だったような印象はありませんか?

たぶん、それを歌っている人物こそ今回取り上げるラタ・マンゲシュカルです。

ラタ・マンゲシュカルは1942年から歌手のキャリアをスタートし、2022年2月に他界するまで1000以上の歌を歌い、インドで最も尊敬される歌手でした。

今回はラタ・マンゲシュカルの半生と彼女の代表作をピックアップします。

インド音楽の入門編にもちょうどよいですよ。

 

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生で見てみたい「水中に沈んだ都市遺跡」

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ロマン溢れる水中都市遺跡

「天空の城ラピュタ」に印象的なシーンがあります。

ラピュタに着いたばかりのパズーとシータが水の底を覗くと、そこにはかつての都市がまるごと水中に沈んでいた、という描写です。

あのシーンはいつ見ても本当にワクワクするんですよね。この空中島にはどれだけ凄い発見が詰まっているんだ!と視聴者の期待を抜群に高めるんです。

水中に沈んだ都市というのは、どういうわけか陸上にある遺跡よりも興味を掻き立てられるもので、宮崎監督もよくその心理を分かってるのだと思います。

実際に世界中には数多くの水中遺跡があるのですが、今回はその一部をピックアップしてみます。

 

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