マグレブ=イスラム王朝の古都・ケルアン
カイロワンともケロアンとも言います。
ウマイヤ朝のムアーウィヤの時代、メッカ、メディナに続きイスラム世界第3の都市として栄えました。
ウグバ・モスク内に設けられた大学では、イスラム教のほかに科学も教えられ、中世の大学ではパリ大学と並び称される権威を持ちました。
アッバース朝支配下で北アフリカを支配したアグラブ朝の都として繁栄は頂点を迎え、北アフリカのみのらずシチリア島も支配しました。
その後シーア派のファーティマ朝によって征服され、都の座を今のエジプト・カイロに渡します。
その後は政治の中心に位置づけられることはありませんでしたが、農業を中心として近代までチュニジア中部の重要都市でありつづけています。
1988年に街全体が世界遺産に認定されています。
チュニジアン・ブルーと白壁の町
スースからケルアンは乗り合いバスで1時間半ほど。
城壁に囲まれたメディナ(旧市街)はかなり広く、ぐるりと1週回るのに1時間くらいかかります。
城壁内に入り散策。家々は白壁に「チュニジアン・ブルー」と言われる濃い空色で塗られていて、ひじょうに美しい。
この写真は個人的にお気に入りなのです。
白壁と扉の青と、空の青色。これは美しすぎる。
イスラム建築としても貴重なウクバ・モスク
前述の通り、ウクバ・モスクは非常に権威のあるモスクと見なされ学問の中心とされたが、イスラム建築としても秀逸とされています。
左の尖塔はミナレット、中庭を挟んで、右側のドームが祈祷場所でメッカの方角になります。
モスクの入り口。
よく見たら入り口を支える柱、これローマ時代の建物からパクってきたやつと違う?
広い中庭を囲んで回廊が並び、東にドーム、西にミナレットが建つ。
東側のドームの中。
イスラム教徒以外は入ってはいけないので、こっそり外側から写真を撮影。
ここででウラマー(イスラム教師)による講義が行われているようです。
水源は豊かなケルアンの町
歩き疲れたので、ラクダが水を引いてくれるカフェで一休みしました。
井戸の周りをラクダがぐるぐると周回しており、歩くたびにポンプからドボドボと水が溢れ出てきます。
ここを管理するおっさんから「飲め!」と言われたけど、水あたりが怖くて飲めませんでした。
カフェの中。
まったりしていると、店番の若い男とその友達の女の子がやってきました。
男「この子が日本人と話がしたいんだってさー」
女「日本人なの?チュニジアへようこそ。ねえねえ私と写真撮ってよ〜」
友人とぼくと女の子と3ショットの写真を撮影。
女「ねえ、向こうでもっと楽しい話しましょうよ〜」
奥の薄暗い部屋に行くと、若い女の子が他に2人座っていて、こちらに笑いかけてきます。
ものすごい既視感。そう、これはキャバクラだ!!
チュニジアの若い女の子と楽しい話・・・・
グラリと心が揺れたが、時間がなかったためこの場を後にしました。
正直今でも深く後悔しています。