歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

【2020年12月版】世界史関連の新刊45冊

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2020年9月〜2020年12月の世界史関連の新刊の紹介

いろんなことがありすぎた2020年も終わりに近づいています。

新型コロナはさまざまな影響を社会にもたらしましたが、人々がステイホームした影響で書籍の売り上げが好調らしいです。怪我の功名というか、せっかく得た読書の時間を今後も皆が維持していってほしいものです。

さて今年最後の新刊紹介参ります。

 

1.『古代メソポタミア全史ーーシュメル、バビロニアからサーサーン朝ペルシアまで』

小林登志子 著 中公新書 2020/10/21

 人類初の文明は5500年前のメソポタミアに生まれた。灌漑農業、都市、文字など、現代でも必須な文明の要素は全てこのときにシュメル人が発明した。その後、「目には目を」で名高いハンムラビ王、初の世界帝国を築いた新アッシリアのアッシュル・バニパル王、「バビロン捕囚」で悪名高いネブカドネザル二世など数々の王たちが現れ、様々な民族の王朝が抗争を繰り広げる。イスラームの登場まで、4000年の興亡を巨細に描く。

 ベテランのシュメール学者による待望の新書です。

なんで今さら古代メソポタミアの本なの?とかそういう疑問はどうでもいいですね。そこに業績があるなら本になるのです。

私まだ未チェックなのですが、これは抑えておきたいです。

 

2.『アメリカの政党政治ーー建国から250年の軌跡』

岡山裕 著 中公新書 2020/10/21

 アメリカの民主・共和の二大政党は、世界の中で極めて異質だ。両党は、地域の政党組織の連合体に過ぎず、党首、恒常的な綱領、党議拘束もない。他方で、地方政治家、政府高官、裁判官など隅々にまで浸透し、いずれかの党派であることが当然視される。両党は法によって優遇されてもいる。本書は、支持層・基盤を変えながら二大政党が制度化していく歴史を辿り、大統領を中心に語られてきたアメリカ政治の本質を描く。

11月のアメリカ大統領選の影響で、アメリカ大統領に関する本を手にした方も多かったのではないでしょうか?その後の選挙の泥沼(というか一方的なトランプ氏のゴネ)をめぐり日本のツイッターでも二大政党制や選挙制度、大統領の権限に関する問題が議論になっていました。この一冊だけで網羅するのは無理でしょうが、アメリカ政治の基本制度を知りたい方は手に取ってみてはいかがでしょうか。

アメリカの政党政治-建国から250年の軌跡 (中公新書)
 

 

3.『ラファエロ―ルネサンスの天才芸術家』

深田麻里亜 著  中公新書 2020/10/21

 ラファエロ(1483~1520)は、イタリア・ルネサンスの巨人である。37年の短い生涯にもかかわらず、聖母子画やローマ教皇らを描いた肖像画などの傑作を残した。本書は、その歩みと作品をたどって、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロら芸術家たちとの交流や、古代ローマへ向けた関心などを読み解く。そして、後世に巨大な影響をもたらした彼の知られざる多面的な実像を明らかにする。

 若手の西洋美術研究者の著作です。

個人的には美術史は弱い分野なのでチェックしておきたいです。

 

4.『物語 東ドイツの歴史ーー分断国家の挑戦と挫折』

河合信晴 著 中公新書 2020/10/21

 ドイツは第二次世界大戦の敗北後、東西に分裂する。ソ連の影響下、社会主義国として四〇年にわたり存在したのが東ドイツである。東西統一後、東ドイツは、非人道的な独裁政治やシュタージといった秘密警察の監視など、負の側面ばかり強調されてきた。本書は、ベルリンの壁崩壊後に明らかになった史料から、楽観的で無責任な指導部、豊かさを求めて声を上げる民衆など、壁の向こうの実験国家の実態と全貌を描く。

 こちらは買いました。

 東ドイツ史は海外の翻訳本はあるものの、日本人の研究者の本はすごく珍しいです。

2020年が東西ドイツ統一30周年という節目の年にあたるというのもありますが、権威主義体制が力をつける今の時代で、このような体制がいかに機能不全を起こしていくかを示した本書の意義は大きいと思います。

 

5.『道教思想10講』

神塚 淑子 著 岩波新書 2020/9/18

 老子の「道」の思想を起点に、古代神仙思想、後漢末の太平道と五斗米道、六朝知識人の修養法など、さまざまな思想・運動をとりこみながら形成された道教。その哲学と教理を、「気」の生命観、宇宙論、救済思想、倫理・社会思想、仏教との関わり、日本への影響などの論点からとらえる。丁寧なテキスト読解に基づく総合的入門書。

 中国思想史・中国哲学が専門の筆者による著作です。

道教思想は知りたいと思いつつ、難しそうと思って手を出せてない人も多いのではないでしょうか。その歴史から教理、その影響までまとめてられているとの由。注目したいです。

道教思想10講 (岩波新書)

道教思想10講 (岩波新書)

  • 作者:神塚 淑子
  • 発売日: 2020/09/19
  • メディア: 新書
 

 

6.『文在寅時代の韓国ーー「弔い」の民主主義』

文京洙 著 岩波新書 2020/11/24

 盧武鉉元大統領の衝撃的な死とセウォル号の惨事という二つの悲劇から生まれた文在寅政権。公正と正義の実現を追求し「積弊の清算」を掲げた変革の道は、国内外で激しい毀誉褒貶と軋轢を生んでいる。妥協を知らない民主主義への希求は、韓国をどこへ導くのか。誤解と歪曲に満ちた韓国理解を塗り替え、リアルな姿を伝える。

「弔いの民主主義」という副題は、概要にある通り廬武鉉元大統領の自殺とセウォル号事件のことだと思います。進歩派の保守派に対する負のエネルギーによって成立している文政権。保守とは異なる行動が求められ強調され、社会の分断が進む。一方で進歩派であっても、縁故主義や利益誘導、汚職は後を絶たず、そこは保守派と同じ穴のムジナであるという地獄。誰の何のための改革なのか、当事者も分からなくなっている部分もある気がします。これは買う予定です。

目次はこちらから見れます。

 

7.『シルクロード世界史』

森安 孝夫著 講談社選書メチエ 2020/9/11

かつて、「歴史」を必要としたのは権力者だった。権力者は自らの支配を正当化するために歴史を書かせた。歴史家は往々にして、権力者に奉仕する者だったのである。しかし、近代歴史学の使命は、権力を監視し、批判することにこそある。近代世界の覇権を握った西洋文明を相対化し、西洋中心史観と中華主義からの脱却を訴える、白熱の世界史講座。

こちらは買いました。1ページ目からユヴァル=ノア=ハラリ「サピエンス全史」を批判していたので驚きました。

著者の専門である中央アジア史が歴史の「メインストリーム」から外れているして、西洋中心主義の打破を訴えるという、いろんな意味でアツい本でした。
目次と試し読みはこちら

シルクロード世界史 (講談社選書メチエ)

シルクロード世界史 (講談社選書メチエ)

  • 作者:森安孝夫
  • 発売日: 2020/09/10
  • メディア: Kindle版
 

  

8.『イスラエルの起源 ロシア・ユダヤ人が作った国』

鶴見 太郎 著 講談社メチエ 2020/11/12

 「イスラエル」は、どんな国でしょうか? 中東でよく戦争をしている、小国だが強大な軍事力をもっている、と思う人もいるでしょう。一方、スティーヴン・スピルバーグ監督の映画『シンドラーのリスト』(1993年)を思い出しながら、長らく迫害されてきたユダヤ人がナチスによるホロコーストの末、ついに作り上げた国と考える人もいるかもしれません。
迫害されてきたかわいそうなユダヤ人が念願かなって作った国、しかしアラブ人(パレスチナ人)を迫害している攻撃的な国――このような対極的なイメージは、いかにして生まれてきたのか。本書は、この謎に迫ります。

シオニズム運動の発展史は基礎は抑えているつもりですが、ロシア・ユダヤ人の視点を中心とした論考は興味深いです。こちらは買ってみたいと思います。

目次と試し読みはこちら。 

 

9.『黄禍論 百年の系譜』

廣部 泉 著 講談社メチエ 2020/9/11

 アメリカが取り憑かれ続けてきた強迫観念―「アジア人が攻めてくる!」

中国が日本と結び、西洋世界へと牙を剥く。驚異的な人口のパワーに、欧米は飲み込まれてしまう……
こうした「黄色い禍」という強迫的観念は、日露戦争で日本がロシアに勝利したことをきっかけに生まれた。
そしてこの「人種主義的思考」は、西海岸に多くの日系移民が押し寄せたアメリカにおいてはとりわけ強く刻まれ、形を変えながら現在に至るまで、社会・政治のなかに脈々と息づき続けている。

太平洋の向こうの黄色人種大国がアメリカ西海岸に押し寄せる、という黄禍論は、形を変えながらも白人支配に対するアジア脅威論として根強く残ってきました。現在の米中対立は、見方によっては黄禍論の延長線にあるものと捉えることも可能かもしれません。

目次と試し読みはこちら

黄禍論 百年の系譜 (講談社選書メチエ)

黄禍論 百年の系譜 (講談社選書メチエ)

  • 作者:廣部 泉
  • 発売日: 2020/09/11
  • メディア: 単行本
 

 

10.『飼いならすーー世界を変えた10種の動植物』

アリス・ロバーツ 著,斉藤 隆央 訳 明石書店 2020/10/10

 狩猟採集民だった人間(ホモ・サピエンス)は、野生の種を手なずけることで、人口を増やし、文明を興した。最新の遺伝学や人類学の知見を織り交ぜ、人間とその盟友になった種とのかかわりを軸に歴史を概観し、これからを展望する、驚嘆すべき「われわれの物語」。

遠い遠い我々の先祖の「罪」を問う内容の著作は最近増えてますよね。私も今年、「

反穀物の人類史――国家誕生のディープヒストリー」という本を読んで書評を書きました。人類が長い歴史の中で大きく自然の形を変えてしまったことは、環境問題や食料問題を考える上で大きな糧となるに違いありません。

目次はこちらから。

飼いならす――世界を変えた10種の動植物

飼いならす――世界を変えた10種の動植物

 

 

11.『ポーランドの歴史を知るための55章』

渡辺 克義 編著 明石書店 2020/9/30

ロシアと西欧の間に位置し、特に自然の障壁といえる地形のないポーランドは、古来より様々な人々が行き交い周辺国の利害に翻弄され続けてきた。三度の領土分割を経て悲願の独立、そして二度の世界大戦、社会主義からの体制転換を経て今に至る激動の歩みを描く。

明石書店のエリアスタディーズの中でも、歴史に特化したもので、ご紹介のしがいのある一冊です。「悲劇の歴史」と形容されることの多いポーランドですが、リューリク朝やドイツ騎士団を打ち破ったこともあり、長年東欧の大国の地位にあった伝統ある国です。今は経済的には停滞気味ですが、21世紀の大国の一翼とも目され、今後の動きには注目です。

目次はこちら から。

 

12.『ザンビアを知るための55章』

島田 周平 編著,大山 修一 編著 明石書店 2020/8/31

 世界最大級の滝ヴィクトリア・フォールズや、宣教師・探検家リヴィングストンの事跡で知られるアフリカ南部の国。周辺国同様の多民族国家ながら内戦や国際紛争を経験しておらず、先駆的な難民受入れ政策を行った経歴も。豊かな自然と多様な文化を余さず紹介する。

ザンビアは、正直知らないことが多いですね。歴史については5章しかないようですが、自然や経済、文化、工業など、馴染みのないザンビアという国について新たな知識をもたらしてくれそうです。

目次はこちら から見れます。

ザンビアを知るための55章 (エリア・スタディーズ 180)

ザンビアを知るための55章 (エリア・スタディーズ 180)

 

 

13.『「リトルサイゴン」ーーベトナム系アメリカ文化の現在』

麻生 享志 著  彩流社 2020/9/24

 ベトナム系アメリカ文化が注目を集めています!

世界で注目を集めるベトナム系文化を歴史とともに案内!

2015年、森美術館で個展が開催された ディン・Q・レ、16年度のピューリッツァー賞作家 ヴィエト・タン・ウェン、18年ニュー・アカデミー文学賞の最終候補 キ・チュイ等。本書では、リトルサイゴンを拠点に展開する現代のベトナム系文化・文学を取り上げ、そこに描かれる難民の「過去」と「現在」を、「小説」「映像芸術」「グラフィックノベル」の視点から論じます。

「リトルサイゴン」とは……カリフォルニアをはじめ、全米各地に展開するべトナム系アメリカ人コミュニティのこと。少なくとも全米で20州、30以上の地域で形成されている。

 これは書店で見つけて、めちゃくちゃ気になっていました。

 「ベトナム系アメリカ文化研究」なんていうジャンルがあるのか!と、まずそこに驚きました。この点まったく不勉強なので、買って勉強させていただきます。

 また本の装丁がいいですね。

「リトルサイゴン」;ベトナム系アメリカ文化の現在

「リトルサイゴン」;ベトナム系アメリカ文化の現在

  • 作者:麻生 享志
  • 発売日: 2020/09/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

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 14.『先住民 vs.帝国 興亡のアメリカ史』

アラン・テイラー 著,橋川 健竜 訳 ミネルヴァ書房 2020/12/23

 合衆国が生まれる以前の北アメリカ大陸。そこでは先住民たちとヨーロッパの諸帝国による、さまざまなドラマが繰り広げられていた——。本書は初期アメリカ史研究の第一人者による、コンパクトな近世北米大陸史。先住民がときに植民者を脅かし、打ち負かし、また交易相手や戦争時の同盟相手として大きな力を持っていたことが、深い学識に裏打ちされた明快な叙述から鮮やかに浮かび上がる。

独自の文明を持ったアメリカ先住民はヨーロッパの入植者に征服されるのですが、一般的には「なすすべなく」「圧倒的に」滅ぼされ支配されていったように理解されているところがあります。しかしちょっと勉強すると必ずしもそうでなく、先住民側の頑強な抵抗があったり、両者の和解が融合があったり、時を経て先住民側が支配をひっくり返したりと、様々な興亡が繰り返されていることを知ることになります。気になる本です。

 

15.『アステカとインカ 黄金帝国の滅亡』

増田 義郎著 講談社学術文庫 2020/11/12

 一六世紀、スペイン人によるアメリカ大陸征服史が始まる。黄金を探すコロンブス、ピサロ、コルテス……。抵抗する、モクテスマ、トパック・アマルなどのインディオたち。栄華を誇った帝都と文明は、いかに滅ぼされたのか? 西欧と非西欧の壮絶なる戦いの記録を、既存の、スペイン人主体の史料では触れられなかった「敗者の視点」から再検証、植民地時代から現在へ続くラテンアメリカの被征服史を辿る。

 14番が両者の衝突という観点からの本であれば、こちらは「敗者の視点」とのことです。目次と試し読みはこちらから。

アステカとインカ 黄金帝国の滅亡 (講談社学術文庫)
 

 

16.『シルクロード全史 上ーー文明と欲望の十字路』

ピーター・フランコパン 著,須川 綾子 訳  河出書房新社 2020/11/20 

 その道を制す者が世界を制す――絹を金を毛皮を、石油を、病や戦争を、そして神を運んだ道シルクロード。まさに人間を見つめ続けてきたこの道の壮大な歴史を描いた、世界的ベストセラー!

 ピーター・フランコパンはオックスフォード大学の教授で、本書は本国イギリスを始め世界各国でベストセラーになった本です。日本人からしたら、シルクロードの文明史はさほど珍しいものではないですが、ヨーロッパの人からするとかなり目新しいものに映るのかもしれません。著者はまた、シルクロードの歴史的な系譜の延長線にあるとして、中国の一帯一路政策をある程度評価する姿勢のようです。

欧州各国が中国とどう関係すべきか悩んでいることもあり、本書が注目されているのかもしれません。

 

17.『僧侶と海商たちの東シナ海』

榎本 渉著 講談社学術文庫 2020/10/9

「894年遣唐使廃止」は日本を変える出来事ではなかった!

列島を取り巻く大海原をたくましく乗り越え、「外」と日本を繋ぎ続ける人たちがいたのだ。
利を求め、危険を顧みずに海を闊歩する海商たちと、
彼らの助けを得て、最新の知識を求めて大陸へ渡ろうとする僧侶たち。
史料に数多く残された僧たちの足跡を辿ることで、海域交流の実相に迫り、歴史世界としての東シナ海を描き出す!

  こちらは2010年に講談社メチエで発刊された本の文庫版です。

東シナ海の海流交易の歴史は面白いですよね。ぼくがこれまでカバーしてきたのは政治・経済でしたが、学術・宗教面での交流という視点もあるんですよね。チェックしておきます。

目次と試し読みはこちら

僧侶と海商たちの東シナ海 (講談社学術文庫)

僧侶と海商たちの東シナ海 (講談社学術文庫)

  • 作者:榎本 渉
  • 発売日: 2020/10/09
  • メディア: 文庫
 

 

18.『《YAMAKAWA Selection》イラン史』

羽田 正 編  山川出版 2020/12/16

 米国中心の国際秩序の中で「テロ国家」認定を受け孤立化してきたイラン。近年、中国とのパートナーシップを模索するなど今後の国際関係を考える上で大きな鍵となり得る同国について、主権国民国家となる以前の動きも含めて歴史をたどる。

 イランの通史はそこそこありますが、通史と言ったら山川出版のYAMAKWA selectionでの刊行とのことです。古代から現在につながる一連の流れを抑えたい方は最適と思います。

イラン史

イラン史

  • 発売日: 2020/12/18
  • メディア: 単行本
 

 

19.『英文 詳説世界史  WORLD HISTORY for High School』

橋場弦, 岸本美緒, 小松久男, 水島司 監修 山川出版 2020/8/30

本書は、国内の高校世界史教科書としてもっとも定評のある、山川出版社の『詳説世界史』を英訳しました。
日本の世界史教科書は、各地域・時代にバランスよく目配りした教科書であると評価されており、本書は、そのような日本の世界史認識を、広く海外の人びとにも知ってもらいたいとの願いから生まれました。
また、グローバル化がすすみ、日本人が諸外国の人びとと国際情勢や歴史文化について意見を交わす機会が増えている今日、世界史に関わる事項が、英語でどのように表現されるのか知っていますか?
みなさんが、世界と日本の歩みについて各国の人びとと語り合おうとするとき、本書が最良の手引きとなることでしょう。

 これは欲しいんですよ。

断片的なので世界史を一気通貫した英語の本は手元に持っておきたいと思ってるんです。歴史の単語って専門用語多いですから、 英語サイトや論文は読むための前知識として学んでおくのはありだと思います。

英文 詳説世界史 WORLD HISTORY for High School

英文 詳説世界史 WORLD HISTORY for High School

  • 発売日: 2019/08/30
  • メディア: 単行本
 

 

20. 『ファシズムーー警告の書』

マデレーン・オルブライト著,白川 貴子,高取 芳彦訳 みすず書房 2020/10/1

米国初の女性国務長官となったオルブライト(1937-)が鳴らす「ファシズム」復活への警鐘。プラハのユダヤ系家庭に生まれ、ナチズムとスターリニズムの脅威を逃れて一家でアメリカに亡命した過去をもつ彼女ほど、このテーマを語るのにふさわしい人物はいない。幼少期の戦争体験から説き起こし、クリントン政権の国連大使、国務長官として対峙したミロシェビッチ、プーチン、金正日ら各国指導者の印象を交え、トランプ大統領誕生の前後から国内外で高まっている危険な兆候を国別に分析、その特徴と克服のための道筋を論じる。20世紀ファシズムの体験談、東欧研究者としての知見、外交トップとしての経験が盛り込まれ示唆に富む。『ニューヨーク・タイムズ』ベストセラー1位、『エコノミスト』年間ベストブックとなり、ドイツ、イタリア、韓国など各国で翻訳されている世界的話題作。

元アメリカ国務長官、マデレーン・オルブライト氏。東欧研究者だったんですね。恥ずかしながら存じ上げませんでした。

「警告の書」という副題が物々しいですね。

ファシズム――警告の書

ファシズム――警告の書

 

 

21.『第三帝国を旅した人々ーー外国人旅行者が見たファシズムの勃興』

ジュリア・ボイド 著, 園部 哲 訳 白水社 2020/9/25

 第一次大戦後まもない1918年から第二次大戦終結の45年まで、とりわけナチスの勃興から隆盛時のドイツ社会と歴史的事件や出来事について、第三帝国を訪れた各国からの旅行者、外交官、政治家、ジャーナリスト、学者、ベルリン・オリンピックに参加した外国人選手らの残した日記、手記、記事、回想録などを集め、その肉声を再現する歴史書。

これ本屋で立ち読みしたのですがおもしろそうでした。ナチス・ドイツを旅行し、残っている見聞録をまとめたもの。一般人の記録もあり、時には事実とは異なる内容も書かれているのですが、ナチス・ドイツをその目で見た貴重な記録です。

目次はこちら

 

22.『ナチの妻たちーー第三帝国のファーストレディー』

ジェイムズ・ワイリー 著,大山晶 訳 中央公論新社 2020/11/9

 悪名高き男たちの陰にいた女たち。彼女たちの闘争、権力行使から破滅そして戦後における否定まで詳細に調べ上げたノンフィクション。彼女たちの生活から浮かび上がるもう一つの第三帝国。

 これもナチス・ドイツに関する著作です。女たちの権力闘争に焦点をあてたもの。

 個人的にはそこまでナチス・ドイツの人間模様への関心度は高くないのですが、今までほとんど注目されてこなかった領域なだけに、関心の高い方もおられるのではないでしょうか。

 

23.『世界史のなかの東アジアの奇跡』

杉原 薫 著 名古屋大学出版会 2020/10/16

 脱〈西洋中心〉のグローバル・ヒストリー。—— 豊かさをもたらす工業化の世界的普及は、日本をはじめとする「東アジアの奇跡」なしにはありえなかった。それは「ヨーロッパの奇跡」とは異なる、分配の奇跡だった。地球環境や途上国の行方も見据え、複数の発展径路の交錯と融合によるダイナミックな世界史の姿を提示する、渾身のライフワーク。

 経済史家の著者が描くグローバル・ヒストリーの意欲作。目次を見たら、その本気度合いが分かります。これは凄そう。

目次はこちらから。

世界史のなかの東アジアの奇跡

世界史のなかの東アジアの奇跡

  • 作者:杉原 薫
  • 発売日: 2020/10/06
  • メディア: 単行本
 

 

24.『民主主義の壊れ方ーークーデタ・大惨事・テクノロジー』

デイヴィッド・ランシマン 著,若林 茂樹 訳 白水社 2020/10/26

民主主義の危機――。こう言われて何が思い浮かぶだろうか?
ファシズム、暴力、そして世界大戦の夜明け……もし、こうした1930年代の光景が浮かんできたなら、それこそ危険な兆候だ(苦笑)。
本書によれば、1930年代が再現されることはまずない。過去のある時代が衝撃的だからと言って、それに固執しすぎると、より重要な他の時代の教訓を見逃すことになる。
もし、いまの危機と似ている時代があるとするなら、それは1890年代だ。貧富の差が拡大、ドレフュス事件はじめ陰謀論が跋扈し、ポピュリズムが生まれたあの時代である。このときは革新主義と世界大戦で危機を乗り越えたが、現在その選択肢はない。
本書では、クーデタ・大惨事・テクノロジーという観点から民主主義の崩壊をシミュレートする。そこにトランプはいない。中国の権威主義体制も民主主義を覆すには至らない。
では何が脅威なのか?
「トランプは登場したが、いずれ退場していく。ザッカーバーグは居続ける。これが民主主義の未来である」。ケンブリッジ大学政治学教授が描く、異色のデモクラシー論!

「もし、いまの危機と似ている時代があるとするなら、それは1890年代だ。貧富の差が拡大、ドレフュス事件はじめ陰謀論が跋扈し、ポピュリズムが生まれたあの時代である」とのこと。すごく興味を惹かれます。

目次はこちらからご覧になれます。

民主主義の壊れ方:クーデタ・大惨事・テクノロジー

民主主義の壊れ方:クーデタ・大惨事・テクノロジー

 

 

 25.『イギリス近代の中世主義』

マイケル・アレクサンダー 著,野谷 啓二 訳 白水社 2020/10/26

本書は、十八世紀半ばに始まり文学・政治・宗教・建築・絵画の領域に広がった、過去を回復し新たに中世に範を求める動きを、文学に現れた変化を縦軸としてたどるイギリス文化史である。
一六六六年のロンドン大火災で焼失したゴシック様式のセント・ポール主教座聖堂は、古典古代に由来する近代様式で再建されることになった。ところが、一八三四年に国会議事堂が焼失すると、庶民院はこれを「国民様式」で再建すべし、それは「ゴシックあるいはエリザベス時代様式」である、と規定した。中世に対する見方の、この革命的変化はなぜ、そしてどのように起こったのか。
従来はゴシック・リヴァイヴァルの建築の分野でもっぱら語られてきたこのテーマを、本書ではヴィクトリア女王の治世の数世代前から数世代後まで、内容はスコット、テニスンら多数の作家、ピュージン、ロセッティ、モリスやラスキンをはじめとするラファエル前派をめぐる人々、ディズレリ、青年イングランド派、オックスフォード運動、ニューマンら、諸芸術を超えて社会と宗教に関する新しい理想の誕生まで、より包括的な考察を行なっていく。

イギリスの18世紀半ばのゴシック・リバイバルはどういう文脈で生じてきたのかを論じた本です。目次はこちらから。

イギリス近代の中世主義

イギリス近代の中世主義

 

 

26.『戦時リーダーシップ論ーー歴史をつくった九人の教訓』

アンドルー・ロバーツ 著,三浦 元博 訳 白水社 2020/10/26 

 近現代史上に重大な影響を及ぼしたナポレオン戦争(ナポレオン、ネルソン)、第一次・第二次大戦(チャーチル、ヒトラー、スターリン、マーシャル、ドゴール、アイゼンハワー)、フォークランド戦争(サッチャー)における九人のリーダーたち。皇帝、軍人から政治家、独裁者まで網羅し、戦時の成功の秘訣、失敗の理由を検証。ナポレオンやチャーチルの伝記で著名な英国の歴史家が、「九人九色」のリーダーシップを明快に比較考察する。

リーダーシップ論の本はたくさんありますが、戦時リーダーシップ論というのは面白そうですね。再現可能かといったら難しそうな気もしますが。目次はこちら

戦時リーダーシップ論:歴史をつくった九人の教訓

戦時リーダーシップ論:歴史をつくった九人の教訓

 

 

27.『「悪」が変えた世界史 上』

ヴィクトル・バタジオン 編,神田 順子,田辺希久子,松永りえ 訳 原書房 2020/10/17

 ネロ、ジル・ド・レ、アレクサンデル6世……血に飢えた皇帝、捕食動物のように残忍な王妃、邪悪な専制君主、凶悪な犯罪者など、10名をとりあげている。古代から近世にいたるまでの陣容であり、全員が身の毛もよだつ恐怖の権化そのものである。

 歴ログの記事みたいな切り口の本ですね笑

 もちろんこのブログとは比較にならないほど丁寧に「なぜ悪と言えるか」を説明されているとは思うのですが。

「悪」が変えた世界史 上

「悪」が変えた世界史 上

  • 発売日: 2020/10/17
  • メディア: 単行本
 

 

28.『古代オリエント史講義 シュメールの王権のあり方と社会の形成』

前田 徹著 山川出版 2020/10/28

  早稲田大学でおこなった講義をもとに、残された史料からメソポタミアの王や王妃の特質を明らかにし、当時の王権や社会について紐解いていく。
第1~4講までが導入部であり、第5講からが本論になる。本論では、第5~9講まで王権に関して王と王妃に分けて述べ、それらをふまえて第10講からは前3千年紀のシュメール社会について読み取っていく。

 古代オリエント関連の本が今回は多いですね。こちらの本は基礎は理解されている方向けの、より専門的な本になると思います。古代メソポタミア史に関心ある方はぜひ。

 

29.『豆の歴史』

ナタリー・レイチェル・モリス 著,竹田 円 訳 原書房 2020/10/22

 栄養の宝庫、豆。高級食材ではないが、持続可能な社会を目指す現代の貴重なタンパク源として注目されている。大豆やインゲン豆のほか世界の珍しい豆と料理法を多数紹介、人間と豆の九千年の歴史を楽しく読み解く。レシピ付。

 「食の図書館」シリーズは大好きです。ラム酒とかスープとか結構細かいテーマは出ていたはずですが、意外と「豆」は出てなかったんですね。

「人間と豆の九千年の歴史」気になります。

豆の歴史 (「食」の図書館)

豆の歴史 (「食」の図書館)

 

 

30.『植物園の世紀ーーイギリス帝国の植物政策』

川島 昭夫著 共和国 2020/7/16

 数々の映画や文学作品でも知られる「バウンティ号の反乱」(1789年)。なぜこの英国艦は、はるばるカリブ海までパンノキを運んでいたのか。イギリスの植民地戦略を担った植物学者やプラント・ハンターたちの姿を通して、現在では憩いの場として利用される「植物園」の起源を描き出す。イギリス帝国史研究の原点にして、長きにわたる著者の業績の精華。

 イギリス人の「南の植物」に対する情熱は非常におもしろいテーマです。

植生の貧しいブリテン島から見ると、アフリカやアジア、アメリカの豊かな植物は憧れであり、植物を手に入れようとする過程と植民地支配の拡がりは密接な関連があると指摘されます。そしてその「征服」の成果を展示するのが、世界遺産でもあるキュー植物園を始めとした植物園であるというわけです。

植物園の世紀: イギリス帝国の植物政策

植物園の世紀: イギリス帝国の植物政策

 

 

31.『談論風発 琉球独立を考える』

前川 喜平 編著,松島 泰勝 編著訳 明石書店 2020/8/30

 日本政府は、琉球に米軍基地を押しつけ、民意を無視して辺野古新基地建設を強行している。それは植民地政策ではないのか。かつて「居酒屋独立論」と呼ばれたこともある琉球独立論を、改めて歴史・教育・法・アイデンティティの視点からとらえ直す4つの対談・鼎談。

琉球独立論って「居酒屋独立論」って言われてたんですね。知らなかった。空想の産物、夢物語、適な意味合いだとは思いますが。そこの住む人にとってよりよい社会の実現を考えたら、当然独立というのも選択肢の一つとして検討しておく必要はあります。

目次はこちら で見れます。

 

32.『中国のムスリムからみる中国ーーN.ルーマンの社会システム理論から』

首藤 明和 著 明石書店 2020/10/30

 中国とはどのように観察したり記述したりできるのか? ルーマンの社会システム理論を援用し、単に中国の地域研究や雲南ムスリムの事例研究に止まらず、社会学ディシプリンと中国ムスリム研究というスタディーズとの連携を意識し分析をおこなうことで多様な解を拓く。

こちらも専門書です。目次はこちらから見れますが、様々な角度からの分析のアプローチは非常に勉強になりそうです。 

 

33.『ケブラ・ナガストーー 聖櫃の将来とエチオピアの栄光』

蔀 勇造 訳注 平凡社 2020/10/17

 エチオピアはソロモンの血統を備えた新しいイスラエル王国であるという、エチオピア王朝の正統性を示した物語。後にラスタファリの聖典ともなった物語を綿密な注釈とともに翻訳。

 ソロモン王の血統というのが長年のエチオピア王家の正当性だったのですが、それはどういう聖典や物語にあるのだろうと思っていたんですが、このケブラ・ナガストという書物のようですね。「諸王の栄光」という意味らしいです。

 

34.『国家と市場 ─国際政治経済学入門』

スーザン・ストレンジ 著 , 西川 潤, 佐藤 元彦 訳 筑摩書房 2020/11/10

 従来の社会科学は、国際情勢を、国家の力と利益を中心に理解しようとしてきた。しかし、経済のグローバル化が進み、大国においてでさえ国家=主権という前提が崩れつつある今、この枠組みは有効だろうか。スーザン・ストレンジは本書で「構造的権力」という概念を提示し、それによって国際関係を読み解く必要性を主張した。「構造的権力」とはAが直接働きかけることなく、Bをそうせざるをえない方向へ進ませる力の枠組みであり、具体的には安全保障、金融、知識(情報、技術)のバランスから成る。見えざる覇権を可視化し、国際政治経済学を一変させた名著を文庫化。

こちらは1988年に出版された本の文庫版です。「構造的権力」という概念が初めて提示された歴史的な著作で、国際政治学・経済学を学ぶ上では必須の本と言えると思います。

 

35.『商業から読み解く「新」世界史ーー古代商人からGAFAまで』

宮崎 正勝 著 原書房 2020/10/17

 歴史のエンジンは本当に「国家」「政治」なのか?
「商業」「資本主義」などをキーワードに世界史の大きな流れを一気につかむ

世界はもともとボーダレスだった!
「国家」「生産力」ではなく「商業」「交換」から見ると世界史はこんなにも違って見える。
古代の商人から現代のGAFAまで、真に世界を牽引してきた「商業」に着目した新しい歴史の見方。

 こちらは経済史の中でも「商業」に注目しています。商業視点で見ると、政治や軍事といった観点とは違う世界史への見方ができておもしろいですよね

商業から読み解く「新」世界史:古代商人からGAFAまで

商業から読み解く「新」世界史:古代商人からGAFAまで

  • 作者:宮崎 正勝
  • 発売日: 2020/10/17
  • メディア: 単行本
 

 

36.『ダムナティオ・メモリアエ つくり変えられたローマ皇帝の記憶』

福山 佑子 著 岩波書店 2020/10/27

 ローマ帝国では「悪帝」とみなされた皇帝にまつわる記録や彫刻の削除・改変が、広く行われていた。ダムナティオ・メモリアエと呼ばれるそうした記憶抹消行為は、なぜ、どのようにして行われたのか。文献史料の記述と碑文や彫像等に残された攻撃の痕跡を元に綿密に論じる。現代にも示唆を与える、記憶をめぐる古代史。

ローマ史を読んでると、カリグラやゲタのように記録の抹消が出てきます。公文書管理が問題になっている今、ローマ時代の「記録抹消」も現代への示唆がありそうです。

こちらから試し読みができます。

 

37.『中国市民の朝鮮戦争ーー海外派兵をめぐる諸問題』

陳 肇斌 著 岩波書店 2020/10/28

 朝鮮戦争が勃発して四カ月、中国は「抗米援朝」を掲げて参戦した。国外で米国と戦う事態に中国の市民たちは何を思い、兵士たちはどう向き合ったのか。一九五〇年秋に焦点をあわせ、中国の様々な地域・職業・年齢の市民たちの感情や意見、行動を多くの資料から掘り起こす。中国社会における朝鮮戦争の経験を位置づけた画期的労作。

朝鮮戦争って中国の義勇軍が大きな役割を果たしていますが、参戦したのがどういう人たちで、中国でどういった影響があったのか、あまり光が当たっていないように思います。今考えたらアメリカ軍を中心とした国連軍と戦うわけなので、とんでもない事態ですよね。

こちらから試し読みができます。

中国市民の朝鮮戦争――海外派兵をめぐる諸問題

中国市民の朝鮮戦争――海外派兵をめぐる諸問題

  • 作者:陳 肇斌
  • 発売日: 2020/10/29
  • メディア: 単行本
 

 

38.『ドン・キホーテのスペイン社会史ーー黄金時代の生活と文化』

岩根 圀和 著 彩流社 2020/11/16

本書は『ドン・キホーテ』誕生の歴史的背景とエピソード、十六・十七世紀当時のスペインのひとびとが何を考え、何を食べ、どのような暮らしていたのかを綴る。図版多数!

セルバンテスの半生は、中公新書の「物語スペインの歴史」に結構ページが割かれて書いてあります。当時のスペイン人は貴族は例外として、庶民はかなり過酷な生活を強いられていたような記述でした。16~17世紀はスペインの黄金時代でありつつ、その後スペインが没落していく種がまかれた時期でもあります。スペイン史に興味がある者としては気になる本です。

ドン・キホーテのスペイン社会史

ドン・キホーテのスペイン社会史

  • 作者:岩根 圀和
  • 発売日: 2020/11/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

39.『ウスコクーーアドリア海の海賊  難民・略奪者・英雄』

越村 勲 著 彩流社 2020/10/26

 盗賊か、英雄か______
アドリア海を荒らした海賊たちの物語。

オスマン帝国が覇権を広げるなか、イタリア半島とバルカン半島に挟まれたアドリア海では、海賊・ウスコクがその名を轟かせていた。民衆詩で英雄と謳われたかれらの実態とは?知られざるウスコクの歴史と暮らしぶりを明らかにするとともに、バルカン半島で、イスラムとキリスト教のせめぎあいの最前線となった軍政国境地帯の複雑な力学、近世国家の成立と“アウトロー”の誕生の因果関係を探る。

 クロアチアのアウトローの英雄、ウスコク。ホブズボームの本を読んでからこういった義賊の話はすごく興味深く読むようになりました。本作も大注目です。 

アドリア海の海賊 ウスコク: 難民・略奪者・英雄

アドリア海の海賊 ウスコク: 難民・略奪者・英雄

  • 作者:越村 勲
  • 発売日: 2020/10/07
  • メディア: Kindle版
 

 

40.『マリー・アントワネットと5人の男 上』

エマニュエル・ド・ヴァリクール 著,ダコスタ吉村花子 訳 原書房 2020/10/17

 マリー・アントワネットの「お気に入り」だったローザン、ブザンヴァル、ヴォードルイユ、フェルセン、エステルアジとの交流と当時の宮廷における権力闘争、嫉妬、典型的宮廷貴族像を、最新の研究成果から浮き彫りにする。

 マリー・アントワネットに関する本って毎年のように新しいものが出てきます。個人的にはそこまで関心がないのですが、死後ここまで多くの人を惹きつけるってのはやはり大人物なんでしょうね。

 

41.『国際関係史から世界史へ』

南塚 信吾 責任編集 ミネルヴァ書房 2020/10/10

 「国民国家」が成立した19世紀後半以降、世界史はナショナル・ヒストリーの並列ないし寄せ集めとして考えられてきた。本書は、19世紀中頃から現代に至る諸地域の歴史を、相互に「関係」づけながら世界史として構想する試みである。直接的な交渉、接触、対立のほか、間接的な影響や反応、場合によっては比較も含め、政治・経済だけでなく文化や思想的な面も視野に入れて複眼的に検討する。

 自分自身でも本を執筆したときに、どう地域と地域、時代と時代が繋がっていったかを描こうとしたので、こういうアプローチでどういう叙述の仕方をしているのかとても気になります。

国際関係史から世界史へ (MINERVA世界史叢書3)

国際関係史から世界史へ (MINERVA世界史叢書3)

  • 発売日: 2020/09/24
  • メディア: 単行本
 

 

42.『文明の交差点の地政学――トルコ革新外交のグランドプラン』

アフメト・ダウトオウル著, 内藤正典解説  中田考監訳 書肆心水 2020/11/20

池内恵氏推薦――「知る人ぞ知るまぼろしの地政学の名著、待望の全訳が現れた。その存在を広く知られながら、主要欧米語の翻訳がなかった大著、新オスマン主義の世界戦略の書が今“蘇った"。トルコの外相・首相を歴任した文明思想家ダウトオウルが国際政治史のパワーセンター・イスタンブールを主軸に構想する、もう一つの世界帝国がもたらす新しい秩序だ。」

 まだ読んでいませんがこれは購入しました。

 「新オスマン主義の世界戦略の書」というざわつく説明がついていて、4000円とちょっとお高いですが買ってしまいました。中東政治や地政学を知るためにはこれは読んでおいたほうがよさそうです。

文明の交差点の地政学――トルコ革新外交のグランドプラン

文明の交差点の地政学――トルコ革新外交のグランドプラン

 

 

43.『株式会社の世界史ーー「病理」と「戦争」の500年』

平川 克美著 東洋経済新報社 2020/10/30

 コロナ禍による大恐慌は「株式会社」の終焉を招くのか。
グローバリズムの終焉は「戦争」をもたらすのか。
東インド会社を起源とする500年の歴史から資本主義と国家と株式会社の未来を探る。
著者による立教大学MBAや早稲田大学で大好評の講義を書籍化。
シリコンバレーでも活躍した元ベンチャー起業家が「株式会社の謎」に迫る。

 元ベンチャー起業家が描く歴史ということで、こちらもどのような切り口で書かれるのか気になるところです。

株式会社の世界史―「病理」と「戦争」の500年

株式会社の世界史―「病理」と「戦争」の500年

  • 作者:平川 克美
  • 発売日: 2020/10/30
  • メディア: Kindle版
 

 

44.『国際協力の戦後史』

荒木 光弥 著, 末廣 昭,宮城大蔵, 千野 境子,高木 佑輔 編 東洋経済新報社 2020/10/23

日本の援助戦略を描いたキーパーソンによる証言
いま明かされる驚愕の秘話

荒木氏は長年の取材を通じて外務省や大蔵省、そして国際協力に関心を持つ政治家に広くネットワークを築き、ときには自らが水面下でアクターとして動いた。官僚であれば定期的な異動はつきものであり、国際協力分野に特化した政治家というのも想定しづらい。その黎明期から現在に至るまで、援助プロジェクトの現場、そして援助政策やその方向性を形づくる霞が関、永田町の内奥をともに知り尽くす荒木氏は、日本の国際協力の戦後史について、実に稀有な証言者と言うべきであろう(中略)。国際協力は日本と国際社会を結び付ける大切な紐帯であり、「平和国家」を標榜してきた日本は、とりわけそれを大事にしてきた。起伏に富む戦後日本の国際協力の歩みを内在的に理解し、今後の展望と構想を実り豊かなものとする上で、本書における聞き取りが資するところは小さくないと思うのである。(本書「はじめに」より)

 こちらも世界史というよりは、日本の戦後史、国際関係史といったジャンルになるかと思います。

国際協力の戦後史

国際協力の戦後史

  • 作者:荒木 光弥
  • 発売日: 2020/10/23
  • メディア: Kindle版
 

 

45.『無意識 うんこの名の隠喩』

東條 由紀彦,志村 光太郎 著  明石書店 2020/11/10

社会の在り方を根底的に問うてきたシリーズ三作目は、より人間の内面に踏み込み、「無意識」とは何かを、フロイトの肛門期理論に端を発し古今東西の神話・習俗・宗教・哲学に表れる「うんこ」の多義性を軸に考察し、現代資本主義の抑圧からの解放を模索する。

最後に、これも世界史ではなく哲学ですが、タイトルが気になってリストに入れました。「うんこの多義性」とかめちゃ知りたいです。そして「現代資本主義の抑圧」からうんこの力で解放されたいです。目次はこちら

無意識――うんこの名の隠喩 (シリーズ あしたのために)

無意識――うんこの名の隠喩 (シリーズ あしたのために)

 

 

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まとめ

今回もお疲れ様でございました。

見るだけで疲れると思います。こちらはブックマークするか、気になる本をメモっておいて、あとで本屋に行ったときのチェックにお使いください。

ちなみにぼくの今回の個人的リストは以下の通りです。

買った

物語 東ドイツの歴史-分断国家の挑戦と挫折 (中公新書)

シルクロード世界史 (講談社選書メチエ)

文明の交差点の地政学――トルコ革新外交のグランドプラン

 

買う予定

文在寅時代の韓国: 「弔い」の民主主義 (岩波新書, 新赤版 1857)

イスラエルの起源 ロシア・ユダヤ人が作った国 (講談社選書メチエ)

「リトルサイゴン」;ベトナム系アメリカ文化の現在

 

 

過去の新刊紹介も併せてどうぞ

【2020年9月版】世界史関連の新刊50冊

【2020年6月版】世界史関連の新刊30冊

【2020年3月版】世界史関連の新刊30冊

【2019年12月版】世界史関連の新刊30冊+α

【2019年7月版】世界史関連の面白そうな新刊35冊

【2019年1月版】世界史関連の新刊35冊まとめ

【2018年9月版】世界史関連の新刊20冊まとめ

【2018年7月版】世界史関連の新刊20冊まとめ 

【2018年5月版】世界史関連の新刊21冊まとめ 

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