歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

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食あたりで死んだとされる世界史の人物10人

国のトップの人たちも食あたりで死んでいた?

徳川家康の死因が「鯛の天ぷら」であるという逸話は有名です。

実際に死の直前に揚げた鯛を食べたのは事実ですが、鯛にあたって死んだということではなく、もともと胃がんを患っていたと考えられています。

今回の記事は「食中毒で死んだ人物」ですが、全員が食あたりで死んだ人というわけではないと思います。中には家康のような間接的なケースもあれば、食中毒に見せかけて毒を盛られて殺されたケースもあるかもしれません。

その点をお含みいただきご覧ください。

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なぜ「内モンゴル」と「外モンゴル」は分裂しているのか?

1921年モンゴル革命と「二つのモンゴル」の成立

我々が「モンゴル」と言うと、通常それはウランバートルを首都とするモンゴル国のことを指します。

しかし中華人民共和国の北部には「内モンゴル自治区」という自治区があります。

いわばモンゴルは二つに分割されている格好です。現在では目立った統一運動はないのですが、かつては統一を目指す動きがありました。

モンゴルは清朝の支配下にあった時、内モンゴルは中国の強い影響下におかれましたが、外モンゴルは間接統治の状態にありました。1921年外モンゴルで起きた革命によってモンゴル人民共和国が成立しますが、内モンゴルは中国側に据え置かれ、統一モンゴル国家を作る運動があったものの、太平洋戦争後に現在の「内モンゴル」と「外モンゴル」に分裂された形が定着しています。

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社会主義者になった王族・貴族

共産主義・社会主義の理想に共鳴した高貴な人々

共産主義・社会主義の思想では、王族や貴族は人民を搾取する悪であり、階級闘争によって打倒されるべき敵であると考えます。

当然、王族や貴族は自分たちの社会的地位やこれまで培ってきた体制を守ろうとして、共産主義・社会主義とは敵対し、時には多量の流血が流れることもありました。

ところが王族・貴族の中には共産主義・社会主義に共鳴して、自分自身の階級を弾圧する者もいました。

なぜそうなったかは、当時の社会の背景や雰囲気を見ないと分かりませんが、どういった人物だったのかをみていきましょう。

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馬から落ちて死んだ世界史の国王15人

多くの人の命を奪った落馬事故

現代の交通事故に類する事故が、昔では落馬事故にあたったのかもしれません。

不注意や追突、飲酒運転などもあったでしょうし、今の自動車にはない「馬の機嫌」というものもあったので、自動車よりもよっぽど危険です。

落馬で死んでる人は歴史上数限りなくいますが、今回は国王を15人リストアップします。事前に申し上げますが、この15人だけというわけではなく、もっともっとたくさんいます。独断と偏見で15人に絞らせていただいています。

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現存する世界の「聖剣伝説」

さまざまな伝承・伝説が語り継がれる剣

日本神話に登場する「草薙剣」は、三種の神器の一つに数えられ、王権の正当性を示すアイテムと見なされました。現在でも愛知県の熱田神宮に保管されているとされます。

剣は世界中の国・地域で王権の支配や神からの信託の象徴とされ、神話や伝承で重要な役割を果たします。ものによっては草薙剣のように(真偽は議論があるにせよ)現在まで受け継がれているものもあります。

今回は現存する「伝説の剣」をピックアップします。

 
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コンタクトレンズの歴史

国際的に発展してきたコンタクトレンズの発展史

コンタクトレンズは非常にシンプルな仕組みでありつつ、その開発の歴史は長く複雑なものがあります。仕組みはシンプルでありつつ、製造に使う素材や機材の発展によって大きく変化してきました。

かつてはコンタクトレンズは円錐角膜(角膜の中央部分の厚みが薄くなり、角膜が前方へ円錐状に突出する病気)などの角膜疾患に対して、眼科医が装着する特殊な装置でした。

角膜の生理学的な知識が発達し、素材や機材が改善され、値段も安価になると、一般の人も使えるようになっていきました。

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1983年世界核戦争の危機「エイブル・アーチャー83」

キューバ危機に次いで核戦争の危機が高まったNATOの軍事演習

冷戦の緊張が高まっていた1983年11月、NATO軍は核戦争が始まることを想定した軍事演習「エイブル・アーチャー83」を行なっていました。

このシナリオは、ソ連の指導者が交代し、代理戦争が激化し、ソ連がヨーロッパ諸国に侵攻するところから始まるもので、毎年行われていた軍事演習でした。

しかそこの年、ソ連の諜報機関はアメリカが訓練と称して核先制攻撃を行うのではないかと疑い、核兵器の発射準備を進めました。

結局軍事訓練の終了と同時に危機は過ぎ去ったのですが、のちにアメリカは実は知らず知らずの間にとんでもない核戦争の一歩手前の状態にあったことに気付いたのでした。

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中世イギリスで活躍した悪党たち

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イギリスの裏社会で暗躍した佞臣やヤクザ者

中世イギリスはイングランドを中心に進行するも、スコットランド、ウェールズ、アイルランドをはじめとした国がまだ強く、国王の力も不安定で諸侯の力が強く、また大陸との関係もまだ曖昧な部分があり、統一的な権力や宗教、文化・文脈が行き渡るのはまだまだ先といった状態でした。そんな中で法の隙を突いて様々な悪党たちが暗躍しました。

今回は中世イギリスで活動した悪党たちをピックアップして紹介します。

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