歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

西ゴート王国の歴史

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名前は知ってるけど比較的マイナーな西ゴート王国の歴史

世界史の序盤で必ず学ぶ、ゲルマン民族大移動。

アングロ族、サクソン族、ロンゴバルド族、ヴァンダル族、フランク族、西ゴート族、東ゴート族あたりは、その名前とどこに移動したかくらいは覚えると思います。

けどその先どうなったかまで学ぶことは少なく、特に今回の西ゴート王国のようにどういう歴史を経たかはマイナー分野になってしまうでしょう。

415年の西ゴート族のイベリア半島到来から、711年のアラブ帝国侵入と崩壊までをまとめます。

 
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中世イングランドの有名な騎士たちのエピソード

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 騎士道が息づいていた時代の古き良きイングランド

 百年戦争時代のイングランドは、騎士道精神が息づいていた時代で「古き良きイングランド」で人気がある時代です。

 騎士道精神と一口で言っても、サムライのように主君に忠誠を誓うような人ばかりではなく、信念に従ってイギリス国王に死ぬまで抵抗する「騎士道」の形もあったわけです。

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16世紀ラテンアメリカの反乱と武装蜂起

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Photo by Adamt

 新たな秩序を求めて抗争が続いた16世紀のラテンアメリカ

16世紀前半にラテンアメリカに侵入したスペイン人征服者(コンキスタドール)は、火砲や馬といった優勢な武器、原住民同士の反目を利用して征服を実行し、1522年にはコルテスがアステカ帝国を、1533年にはピサロがインカ帝国を滅ぼしました。またスペイン人が持ち込んだ病原菌は免疫のない原住民の命を容易に奪い、原住民人口の大幅な減少をもたらしました。

ただし、原住民もただスペイン人にやられっぱなしだったわけではなく、帝国の王族の末裔を担いだり、宗教指導者の下に集まったりしてスペイン人支配に抵抗しました。

また征服した側のスペイン人も、スペイン本国に富を収奪されることを嫌い、独自の支配を求めてたびたび本国に歯向かっています。

16世紀のラテンアメリカは、スペインの植民地としての体制がまだ整わず半ば混乱状態にあり、その中で様々なグループが新たな秩序の構築を目指してうごめいていた時代でした。

今回はそんな中で起こった暴動・反乱事件をピックアップしていきます。

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古代チェコ神話 - チェコ人の成立、プラハの建設、乙女戦争

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チェコ統一を精神的に支えた民族の年代記

ボヘミアのチェコ人は9世紀ごろに独自のプシェミスル朝を開き14世紀まで続きますが、王権は弱く神聖ローマの影響下に組み込まれ、またチュートン騎士団を始めドイツ人の東方植民の流れもあり「ドイツ化」の危険を常にはらんでいました。

プシェミスル朝の正当性主張とチェコ人の統一を図るために重要だったのが、「チェコ民族はどこからやってきて、どのように国が作られたか」という民族の年代記でした。

 11世紀にはコスマス年代記、14世紀にはダリミル年代記、16世紀にはハーイェク年代記などが書かれ、キリスト教到達以前の民族神話に加えボヘミア王の物語やヤン・フスの宗教戦争の物語などチェコ民族の栄光を讃える内容が盛り込まれました。

 19世紀の民族復興期以降に盛んに読まれ、現在のチェコ共和国まで受け継がれています。今回はキリスト教到達以前の移住伝説からチェコ人形成の逸話をピックアップします。

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18〜19世紀のヨーロッパ高級娼婦のゴシップ伝説(後編)

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19世紀に入って変わるクルチザンの形

ヨーロッパの高級娼婦の後編です。

前半ではルイ15世の愛妾を中心に、フランス革命前の「古き良き」宮廷に侍ったクルチザン(高級娼婦)たちをリストアップしました。前編はこちらよりどうぞ。

フランス革命が勃発後、急速に現代的な価値観が世の中に浸透していく中で、どのようにクルチザンの形が変わっていったのかを見ていきたいと思います。 

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18〜19世紀のヨーロッパ高級娼婦のゴシップ伝説(前編)

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贅沢な暮らしと絶対的な権力を得た女たち

フランス語では「クルチザン(Courtesan)」と言うのですが、昔の宮廷や貴族の社会には上流階級の男性の「お遊び」の相手をする女性がいました。お酒や食事の相手をしたり、会話やデートをしたり、夜の相手をしたりします。日本語では「高級娼婦」などと呼びます。

必ずしも出自が高い人物とは限らず貧しい生まれの女性もいて、豪華で贅沢な生活や権力の座を夢見て美貌と才覚でのし上がり、王族や貴族の愛人の座を射止めるケースもありました。

また当時の高級娼婦は一流の文化人・芸能人でもありました。今でいうところの、歌手・ダンサー・モデル・女優・アイドル・文筆家・インフルエンサーのような存在であったわけです。現在でも単に美人なだけでは芸能界で生き残れませんが、当時はもっと熾烈な女同士の戦いがありました。

18世紀~19世紀の代表的な高級娼婦の逸話を紹介していきます。今回は18世紀編です。 

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ケチャップの歴史 - 英国流オリエンタルソースからアメリカの味へ

Heinz ハインツ ケチャップ 1.25kg 3本セット

洋食にはかかせないテーブルの必需品ケチャップ

皆さまのお宅では、ケチャップとマヨネーズはペアになって冷蔵庫に入っていないでしょうか。もしかしたら、お好み焼きソースやウスターソースもセットになっているかもしれません。

料理はしなくて冷蔵庫がほぼ空っぽな人でも、 ケチャップはあるという人も多いのではないでしょうか。

日本人は世界的に見てもかなりのケチャップ好きと言えると思うのですが、今回はそんな日本人の食生活に欠かせないケチャップの歴史を見ていきたいと思います。 

 
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「金髪女はバカ」という偏見はなぜ生まれたか

8?x 10のすべての木製額入りフォトMamie _ van _ Doren _ Portrait

金髪女はIQが低く、ルックスしか興味がないという偏見 

欧米では「Dumb Blonde Jokes」というのがあります。

直訳すれば「バカな金髪ジョーク」というものです。例えばこんなものです。

赤毛女が金髪女に言った

「この間ブラジル人と寝ちゃってさ」

「まあ、あなたったらなんてふしだらなの。ところでそのブラジルジンって人は何人なの?

金髪がジグソーパズルを完成させるのに半年かかったが自慢げだ

箱を見ると「2 to 4 years」と書いてあった

Q.頭の良い金髪の名前を挙げよ

A.ゴールデン・レトリバー

 これはあくまで一例で「金髪女はIQが低い」とか「ルックスしか興味がない」などといったステレオタイプを信じる人も大勢いて、そういった偏見がネットの世界でも大量に流れています。

そのようなステレオタイプはとんでもないデマとすぐ分かるものですが、なぜこのような偏見が根強く残っているのでしょうか。

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