歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

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独裁者に「毅然とした態度」をとって有名になった人

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「毅然とした態度」とはなんだろう

 ニュースとか見てると「毅然とした態度が求められる」とかって言いますけど、実際どんな態度が毅然とした態度ってみんな思ってんでしょうか。

確かに「強気な態度」はカッコいいし、見ていて気持ちがスッキリするものですけど、後先考えずに小手先のパフォーマンスで「毅然とした態度」を取るのはただのポピュリズムのようにも思えます。

要は使いようだと思うのですが、歴史上の伝説的な「毅然とした態度」にはどのようなものがあり、どのような結果となったのでしょうか。

 

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ヒトラーが戦争勝利後に計画していた「世界新秩序」

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 Photo credit: Bild 183-1987-0703-507

ヒトラーとナチスが計画していた世界秩序とは

現代の世界は、第2次世界大戦の戦勝国主要5カ国・米ソ(露)英仏中を中心とした国際秩序で成り立っています。勝てば官軍の非常に分かりやすい国際秩序ではあります。

これは戦勝国である連合国が築いた国際秩序ですが、では負けた枢軸国が計画していた国際秩序とはどのようなものだったか。

あれだけデカい戦争をおっ始めたのだから、ヒトラーとナチスには戦争後にどのような世界を作り直すかの青写真がちゃんとあった(と信じたい)のですが、具体的にどのようなものだったのでしょうか。

 

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社会主義国ラオスの市場経済化への歩み

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ささやかな農業国が経験した自由経済の洗礼

ラオスという国は、都会も田舎ものんびりゆったりした国です。

田舎にいけばガスや水道すら通ってないのは当たり前。お米は薪で炊くし、トイレは穴を掘っただけ。夜になると、見たことないくらい満点に輝く星空を堪能できます。

実際のところ、この国の人口の80%はまだ農民だし、大部分は地方に住んで昔ながらの生活を営んでいます。この時が止まったような国に行けば、旅人はこの「豊かさ」を維持していってほしい、などと勝手なことを思うものですが、ラオスの為政者たちは国を経済的に豊かにすべく様々な改革に乗り出しています。

1997年にASEANに加入したラオスは、その経済的な恩恵を受ける前にアジア通貨危機の影響を直に受けることになってしまいます。

その時、経済危機など経験したことがなかった小国ラオスはどのように対応したのでしょうか。

 

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【ミリタリーJK】WW2で活躍した10代少女

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実在した本物の「ミリタリーJK」

萌えオタク系のアニメに出てきそうですが、あらゆるものが総動員された第二次世界大戦では、10代の少女も銃を取って戦ったり、地下抵抗運動に参加したりしました。

それこそ女子高生くらいの年齢の少女たちです。今回は戦場で活躍した「リアルJK」たちのお話です。

 

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自らの発明や主義・主張によって死亡した人たち

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自らの信念を貫いた挙句、死んでしまった人たち

長い人生、できるなら自分の信念を持ちそれを貫いて生きていきたいものです。

他人の考えたルールや事柄に服従して生きるよりは、自分の信念のままに生きることこそ真の自由ではないでしょうか。

といいつつ、広く受け入れられている規範やルールは安全なんだし、そういうものが存在しないと社会というものは成り立たないのも事実。

今回はそんな社会の常識に背を向け、自らの信念を貫いて、その挙句死んでしまった、「真の自由人」たちを紹介します。

 

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ブラジルの近現代史(4)- 経済発展「ブラジルの奇跡」

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Photo by Artyominc

安定と不安定の狭間で着実に前に進むブラジル

ブラジル近現代史、今回が最後です。

前回では、世界恐慌から始まった危機を脱するため、ヴァルガス政権が独裁的な手法でブラジルに構造改革をもたらし、それによって政治・経済は安定するも、民主化の動きの抗しきれずに時代の流れが進んでいった様子を見ていきました。前回はこちらからご覧ください。

 戦後ブラジルはヴァルガスが築いたシステムの元、苦難の道ながら経済発展を続け「ブラジルの奇跡」と言われる驚異的な発展を遂げるに至ります。

 

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ブラジルの近現代史(3) - ヴァルガス独裁体制の構造改革

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ブラジルの構造改革を模索する穏健ファシスト体制

全四回でブラジルの近現代史をまとめています。

前回では、パラグアイ戦争と奴隷解放によって帝政が崩壊し、共和制の体制の元で経済成長と政治の安定が比較的順調にいき、第一次世界大戦の参戦で国際的なブラジルの地位が向上した歩みを見てきました。前回の記事はこちらからご覧ください。

今回では、世界恐慌によって生まれた危機を乗り切るべく、ヴァルガスが独裁的な権力を保有し大胆な改革をブラジルにもたらしていきます。

 

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ブラジルの近現代史(2) - 帝国の崩壊と共和国の発展

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共和制ブラジルの発展とナショナリズムの成立

 21世紀の大国・ブラジルの近代史をまとめています。

前回はブラジルがポルトガルから独立し帝政の下で政治的・経済的な安定を図りつつ、対外拡張戦略によってナショナリズムを高揚させ、一方で奴隷制廃止という大きな方針転換を成功させた歩みをまとめました。前回の記事はこちらから。

今回はブラジルが経験した最も大きな戦争であるパラグアイ戦争から、帝政の崩壊、そして共和制初期までをまとめていきます。

 

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