何だこりゃ!デカっ!
デカイというのはそれだけで恐怖を感じるものです。
理屈じゃなくて、ほとんど本能的なものでしょう。
巨躯のヤンキーに絡まれたら、ああ終わったな、って思いますが、
チビのヤンキーだったら、ぷ、勝てるかも、て思っちゃいますもの。
おそらく武器も同じで、デカイというだけで敵を威圧し、戦意をなくさせる効果があるのでしょう。今回はとにかくデカイ武器を集めてみました。
9位. プムハート・フォン・シュタイアー(オーストリア)
世界最大の錬鉄製口径
プムハート・フォン・シュタイアーは15世紀頃に鋳造された巨大砲。
総重量8トン。長さは2.5m以上。
690キロある80cmの石の弾丸を、600メートル先に向けて放つ能力を有しました。
1発打つのに15キロもの火薬を必要としたそうです。
これは現在ウィーンの軍事歴史博物館に展示されているそうです。
8位. ウルバン砲(トルコ)
コンスタンティノープル陥落に貢献した巨大砲
史上名高い、1453年のオスマン・トルコによるコンスタンティノープル攻略戦。
この時に絶大な威力を発揮し、ヨーロッパ諸国を震え上がらせたのがハンガリー人ウルバンが設計した巨大砲。
総重量1.6トン、長さは5m、直径は1m。
63cmの石の砲弾を放つ能力を有しました。
当時の常識からすると、規格破りのモンスター兵器。
ビザンチンの誇る分厚い城壁に次々と穴を開けましたが、一度打つのに3時間近くかかり、また暴発も多発し多くの砲兵を巻き添えにしたそうです。
かなり扱いは大変だったようですが、攻略戦に多大な貢献をしたのも事実で、歴史上の巨大兵器の中でもダントツの活躍をみせました。
7位. ツァーリ・プーシュカ(ロシア)
史上最大の榴弾砲
1586年に、ロシアの鋳造職人アンドレイ・チョーホフによって作られた史上最大の榴弾砲。
ぶどう弾と呼ばれる散弾を発射します。散弾の一つ一つもデカかったでしょうね。
総重量18トン、全長5.35メートル。
ロシアのクレムリン宮殿を防衛するために作られましたが、実際に発射されることはなかったようです。
6位. マレット臼砲(イギリス)
世界最大の臼砲
別名「怪物臼砲」と名がつくほどデカイ、世界最大の臼砲。
総重量40トン、最大射程2.5キロ。
砲弾の重さだけで1トン以上ありました。
1857年にイギリス軍がクリミア戦争で、ロシアの要塞セヴァストポリを攻略するために製造しました。
しかし、製造が間に合わず実戦投入はされた経験がありません。
5位. リトル・デーヴィッド(アメリカ)
アメリカ製世界最大の重追撃砲
追撃砲と言えばハンディサイズを想像しますが、これは桁が違う。
総重量40トン、長さ6.7m、射程距離は9.7キロ。世界最大の追撃砲です。
デカイだけに設置には時間がかかり、上記の図のように穴を掘って専用の砲台を設置する必要がありました。
1945年の日本本土侵攻の際、アメリカ軍は各地に作られた日本軍の強固な要塞を破壊するためにリトル・デービッドを用いる予定でしたが、日本が降伏したために用いられることはなくなりました。
いや、こんなもの使わなくたって日本はもう虫の息でしたよ…
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4位. カール自走臼砲(ドイツ)
ドイツ製モンスター自走砲
ドイツ・クルップ社製で、60cmの口径の臼砲を搭載した自走砲。
総重量124トン、全長11m、高さ4.3m。
第二次世界大戦でドイツ軍が導入しました。
あまりに重いため、時速10キロ程度でしか走行できなかった上、雨が降ったりして土壌が柔らかいと走行不能。
かなり運用上の制約が多かったものの、セヴァストポリ包囲戦では大いに活躍したそうです。
3位. トライデント(アメリカ)
画像転載元:spoki.tvnet.lv
現役配備中の潜水艦ミサイル
トライデントはアメリカ海軍とイギリス海軍で現役配備中の、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)。
初期は1979年に配備されましたが、改良を重ね現役で運用中です。
最新版のトライデントD5は、総重量58トン、全長13m。
射程は11,000キロ以上。大西洋、太平洋、インド洋、いずれからもモスクワを射程に納めることができ、核弾頭を14発搭載する能力を有します。
いやいや、14発とか地球崩壊するっしょ。。
2位. R-36(ロシア)
画像転載元:viralnova.com
冷戦時代のソ連の最終兵器
R-36はソ連が開発した大陸間弾道ミサイル(ICBM)で、10個の核弾頭を搭載でき、敵国(アメリカ)をすべて壊滅せしめる能力を有します。
全長36メートル、総重量は211トン。
1884年に配備が開始され、1991年まで改修を加えられながら各地で配備されました。
現在でも約100機あまりが現役配備中らしいです。こわっ…
1位. 80cm列車砲(ドイツ)
世界最大の列車砲
80cm列車砲は第二次世界大戦でドイツ軍が実戦投入した、世界最大の列車砲。
ドイツクルップ社製で、総重量1350トン。全長42.9m、高さは11.6m。
モンスターの名にふさわしいウルトラ巨大兵器です。
1942年のセヴァストポリ要塞包囲戦やスターリングラード攻防戦など、いくつかの戦役に実践投入されています。
これだけデカイと、稼働させるための人員も膨大になっただろうから、あまり効率的とは言えなかったかもしれません。
ナチス時代のニュース映像がありましたので貼っておきます。
この映像は必見ですよ。あまりのデカさに笑けてきます。
まとめ
「敵国の防衛を打ち破る破壊兵器」
という点で共通はしているはずなのですが、最後のほうはだんだん笑えなくなってきますね。
ざっと見てみても、ウルバン砲みたいに実戦で活躍した巨大兵器もありますが、だいたいは威圧が目的の、ただデカイだけの代物が多かったようです。
最後のR-36やトライデントもそのような威圧兵器に終始し、実際に使用されないことを切に願うばかりです。