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歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

【蘇る中二病】神話に登場する「魔法の武器」 7選

東南アジア イギリス 北欧 アイルランド 中南米・カリブ海

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この剣には魔法が込められているんだ

そんなことを言いながら固い棒切れを振り回してチャンバラごっこをした経験、男の子であれば誰しもあるでしょう。

ぼくもやってました。剣の名前とか忘れましたけど、いちいち技の名前もあったような記憶があります。

武器にアツくなったのは古人も同じ。

神話や昔話にはいろんな魔法の武器が登場します。

 1. タミン・サリ(マレーシア)

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引用:platypusflatus.wordpress.com

 マレーシア伝説の戦士の短剣

 15世紀に活躍したと言われる、マレーシアの伝説の戦士 ハン・トゥアが保有したと言われている短剣が「タミン・サリ」。

 マラッカ王国の歴史書「スジャラ・ムラユ」によると、タミン・サリはジャワ島で鋳造された逸品で、マジャパヒト王国の格闘技大会のチャンピオンに授与されたもの。これを持つ者は「無敵のパワー」や「ダメージを受けないボディ」を手に入れるとされました。

これを手に入れたハン・トゥアは無敵の力を手に入れて、タミン・サリを片手に悪党相手に西に東に大暴れ

しかし最後は、悪の親玉グヌン・レダンの悪巧みにはまってお姫様を取り戻すことができずに、失意の中タミン・サリをスルタン・マフムド・シャーに返還し、こつ然と姿を消したのだそうです。

 

2. フルンティング(イギリス)

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 使えなかった伝説の剣

イングランドの叙事詩「ベオウルフ」に登場する伝説の剣・フルンティング。

長い柄と鍛えられた鋼鉄で出来ており、血しぶきで鍛え上げられ、その剣を使う者で失敗するものはいないと言われた名剣だそうです。

 巨人グレンデルの母親と戦いに挑むベオウルフに、フロースガール王の廷臣ウンフェルスが貸し出しました。

いざ戦いが始まってみると、どういうわけか、フルンティングは全く効かない。

しょうがないのでベオウルフは素手でグレンデルの母をぶっ倒し、海中で発見したヨートゥンの剣を使って首を切り落としたのだそうです。

期待した武器や新技が敵に通用せずに「…バ、バカな…」ってのは、よくあるパターンですよね。

天津飯の新気功砲を思い出しました。

 

3. ゲイ・ボルグ(ケルト)

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引用:dic.academic.ru

ケルト神話に登場する「棘槍」 

海の獣「コインケン」と「クルイッド」が互いに争った挙げ句2匹とも死んでしまい、その骨で作られたのがゲイ・ボルグという棘槍。

人の身体を突くときは真っすぐに刺さりますが、刺さった後30の棘が開いて痛みを与えて血が噴出。抜く方法は死ぬ以外ないなのだそう。 

別バージョンだと、7つの槍先を持っていたとのこと。いずれにせよ、トゲトゲの槍だったのですね。

この槍に刺さると、異常に出血する、どんな防具も刺さる、枝分かれしてあちこちに刺さる…等々とにかくタダじゃ済まない致命傷を負わされたようです。

 

4. グラム(北欧)

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 ドワーフを倒した剣

北欧の神話「ヴォルスンガ・サガ」に登場する戦士シグルドが持っていた伝説の剣がグラム。

もともとシグルドの父シグムンドが2つに割ってしまいましたが、鍛えなおすことで鉄をも切り裂く強力な剣に生まれ変わりました。 

シグルドはグラムを持って竜に化けるファフニルというドワーフを倒し、その心臓を焼いて喰らった。その際に指を火傷してしまい、指をなめたときに一緒にドワーフの血もなめてしまいました。

するとシグルドは全ての言葉を理解できるようになり、鳥のさえずりからファフニルの弟レギンが自分を殺そうとしていることを知り、先回りしてレギンを殺して黄金を手に入れたのでした。

一度は割れた剣が鍛え直すとさらにパワーアップ!ってのも、昔からあるベタなお話なのですね。

 

5. ティルヴィング(北欧)

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 持つ者に災いをもたらす呪いの剣

テルヴィングは、北欧の古エッダ(歌謡集)のサガに登場する呪いの剣。

オーディンの孫・スウァフルラーメは2匹のドワーフを捕まえて「命を助ける代わりに剣を作れ」と脅しました。ドワーフは渋々、鉄をも切り裂く強力な剣を作りますが2匹は剣に呪いをかけます。鞘から抜いたら必ず誰かを殺すこと、そして3度まで願いを叶えさせるがそのときに持ち主に破滅をもたらすこと。

この剣を使っていたスウァフルラーメは、アルングルムという蛮戦士に剣を奪われて刺されて死亡。アルングルムは孫娘・ハーヴァーに剣を渡します。すると息子のアンガチュールが兄弟のハイドレークに殺害されるなどハーヴァーの近辺で死亡者が相次ぐようになりました。

呪いがかかった剣というのも、何か魅力的な存在ですよね。アーサー王伝説にも「自分の最も愛する者を殺す呪いの剣」が登場します。

 

6. シャルル(シュメール)

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引用:thingsinthree.blogspot.jp 

 神の力を帯びた喋る槌矛(つちほこ)

シャルルはシュメールの神・ニヌルタのメイス(槌矛)。

神の能力の一部が備わっているため、空を飛んだり、一撃で1,000の兵をなぎ倒したり、毒液や火炎を放射したりと破壊力抜群

その上、持ち主と会話できるので、次倒すべき敵や急所などを教えてくれるのだそうです。ドラえもんみたいな武器ですね。

悪魔・アサグは石ころを魔物に変えて勝負を挑みますが、ニヌルタはこの武器を使って魔物をなぎ倒し、最後にアサグも倒して世に平和をもたらしました。

 

7. ジューコトル(インカ)

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 太陽神を象徴する武器(?)

インカ帝国の戦争神で太陽神でもあるウィツィロポチトリは、その手にジューコトルという武器を持っています。太陽をシンボライズしており見た目は太鼓のように見えるのですが、立派な武器なのだそう。

伝説によると、姉である月の神・コヨルシャウキをジューコトルで殺害したそうです。どうやって攻撃するんでしょうね。

ウィツィロポチトリはこの他に、手に槍と蛇を持っており、蛇は槍に巻き付いています。ウィツィロポチトリはコヨルシャウキを殺す際、胸の部分を槍で突き、心臓をえぐったそうです。これはインカ時代の生贄の儀式と同じ方法なのだそうです。

 

 

 まとめ

 いろいろあって面白いですね。

不思議なもので、木刀でも構えると心なしか強くなったように思えるものです。

その心理現象を「武器のパワーで強くなる」と捉えても不思議ではないかもしれません。

そしてその「武器=強さ」は王権の象徴になり、「統治のシンボル=国家のシンボル」になっていくのでしょう。

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