奥深き邪教の世界
アブナい(?)宗教シリーズ、今回もラディカルなものから、ジョークみたいなもの、本当にあったかどうかわからないものまで5つを厳選してみました。
バックナンバーはこちらよりどうぞ。
16. ラエリアン・ムーブメント
惑星「エロヒム」人からのメッセージを伝導
フランス人のクロード・ポリロンによって設立された宗教。
クロードは1973年、空飛ぶ円盤にのった異星人「エロヒム」に遭遇し、そのメッセージを世界中に伝導するために教団を設立したのだそうです。
全世界に信者がいて、特に日本支部には6000人ほどのメンバーがいるそうです。
エロヒム人からのメッセージ
- 地球人はエロヒム人が生体実験の結果生み出した
- 実験場のエデンの園はイスラエルにあり、一部のエロヒム人が地球人と結ばれユダヤ人となった
- エロヒム人はたびたび地球人とコンタクトをとってきた。それがモーセやキリスト、ブッダ、ムハンマドである
- 将来地球人も生体実験によって生命体を生み出さなくてはならない
クローン人間の作成に携わっている?
教団はクローンエイドという専門会社を設立し、クローン人間の開発に乗り出していると言われています。
2000年の第150回国会 科学技術委員会で、教団に対して言及がなされています。
以下引用です。
自民党 岩倉博文委員
ラエリアン・ムーブメントとヒューマン・クローニング財団という二つの組織が、前者の方については宗教団体のようでありますけれども、日本にも数千人の会員がいる。それで、クローン人間をつくる具体的な動きをしているということでもありますし、クローニング財団もそういったことをサポートするというふうなことが報道されている。
非常に不気味な感じがするんですけれども、この団体について把握されていることをお聞きしておきたいと思います。
結城政府参考人
(略)このラエリアン・ムーブメントからは、このクローン技術規制法案をさきの通常国会に提出いたしました際に、この法案には反対するという旨の意見書が科学技術庁あてに出されております。また、この法案の審議状況について問い合わせもあったところでございます。
17. ヴリル協会
ナチスにも影響を与えた(?)オカルト教団
1871年に刊行された「来るべき種族」という本に触発されて20世紀前半にドイツで設立されたとされ、「気」を操ることにより従来の人間を超越することが目的と言われています。
戦前のナチスはオカルトを研究していたとされ、ヴリル協会は少なからず影響を与えた、という説がありますが、確かな証拠はありません。
実はヴリル協会が活動していたという確かな証拠はなく、1960年に出版された「魔術師の朝」という本で紹介されたのが広く知られるようなったきっかけです。
ドイツ民族主義、反共和国、反ユダヤを掲げ、ナチスの母体の一つになった秘密結社「トゥーレ協会」や、魔術、タロット、東洋哲学を研究していたオカルト団体「黄金の夜明け団」ともつながりがあったとされます。
小説に出てくる「ヴリル」を研究
「来るべき種族」には「ブリル」という「気」のようなものを操る人が登場しますが、ヴリル協会はこれを真面目に実用できないか研究していたとされています。
あらすじは以下の通り。
裕福な若い旅人の男が偶然、地下の王国を発見した。そこは姿形が天使に似た、自らをヴリル=ヤと称する人たちが暮らしていた。
主人公は、ヴリル=ヤが古代文明の子孫であることを発見する。彼らは独自の技術を保有しており、それは「ヴリル」と呼ばれる「気」によってもたらされていた。ヴリルは特別な訓練を終えると習得でき、自由に制御できるようになる。
ヴリルには、治癒、交換、破壊の力があり、一つの町を壊滅させるだけの破壊的なパワーを持つ者もある。
そして、ヴリル=ヤは地下から地上への侵攻計画を練っており、人類を破滅させようとしている。
18. ヘヴンズ・ゲート
厭世思想・オカルトがミックスしたカルト教団
ヘブンズ・ゲートは 1970年代にマーシャル・アップルホワイト(上記写真の人物)によってアメリカで設立された、ヨハネの黙示録に強い影響を受けた厭世思想を持つ新宗教。
地球はまもなく終わりを迎えるが、ヘブンズ・ゲートを信ずる者は惑星ヘール・ボップからUFOが迎えに来て、新世界へと旅立つことができる、というのが教え。
信者は禁欲的な生活を是とし、生活品はすべて信者間で共有され、肉欲を絶つため進んで去勢を行いました。
「 新たな世界への旅立ち」と称する集団自殺で消滅
1997年、教祖アップルホワイトを始め37人の信者は、毒入りカクテルを飲んで頭から袋をかぶりベッドに横たわって集団自殺を図りました。死因は窒息死。
彼は新品の靴をはき、身なりを整え、「ヘブンズ・ゲート上陸班」という紋章を付けていました。
以下、CNNの報道のリンクを貼付けます。
CNN: Heaven's Gate suicides remembered - YouTube
19. 宇宙生活教会
誰でもすぐ牧師になれる
宇宙生活教会は、アブナいというかよく分からない宗教団体です。
誰でも入信できるし、望めば特別な訓練や期間が必要なく、誰でも、すぐに牧師になれるという、よく言えば寛容、悪く言えばザルなところに特徴があります。
教義がない宗教
宇宙生活教会には教義というものが一切ありません。
それは、個々人によって生活や思想が異なるのだから、必要な教えや信念は異なるだろう、という理由です。
メンバーそれぞれ信じる教えを信じることができ、他のメンバーに教えを強いたり、非難したりすることを許しません。
唯一共通する教えがあるとするのならばそれは、「正しいことを自由にせよ」。
何のための組織なのか、存在自体がよくわからない…
20. ジェダイ教
「スターウォーズ」のジェダイを信仰する人々
その名の通り、スターウォーズに登場する「ジェダイ」を精神のよりどころとして信仰している人たちがいます。
これは特に組織として存在しているわけではなく、ジェダイを崇拝することを俗に”Judiism”と呼び、ジェダイの生き方を人生の指針としているようです。
イギリス人のダニエル・ジョーンズさんはジェダイ教の忠実な信者として、パーカーやジャンパーのフードを常に被っているそうですが、ある日スーパーマーケットのテスコに入ろうとして、入り口でフードを脱げと言われ、信仰を理由にそれを拒否すると、店側に入店を拒否されてしまったそうです。
後日、店側はジョーンズさんに謝罪するとともに、
テスコはいつでもジェダイの方々を歓迎いたしますし、今後はフードを脱ぐなと言うこともございません。ただ、オビ=ワン・ケノービ、ヨーダ、ルーク・スカイウォーカーはフードを被らなくてもダークサイドに落ちることはなかったかと存じます
とコメントを発表しています。
ジェダイ教徒が持つべき「21か条」
ジェダイ教徒が持っておくべきとされる21か条が存在します。
これ全部持ってるヤツは超人ですね・・
- 武勇
- 正義
- 忠誠心
- 守備力
- 勇気
- 信頼
- 人間性
- 恐れない心
- 気高さ
- 率直さ
- 純粋な動機
- 鍛錬
- 集中
- 思慮分別
- 瞑想
- 訓練
- 清廉
- 道徳
- 紛争に介入
- 調停
- 調和