Photo by Svalbard Global Seed Vault/Peter Vermeij
夢の海外移住!それも永住費タダで!
「もう忙しい日本なんてイヤだ!自由な海外で暮らしたい!」
そんな人多いと思います。
最近だと、リタイアして物価の安い東南アジアに移住する人が多いみたいですね。
とはいえ、海外移住には何かとカネがかかります。
例えば、移住費用が安い国のひとつであるマレーシアでも、少なくとも2000〜3000万以上は貯蓄がないと難しいようです。
そんな中、
「国籍を変えずにいつまでも住んでいいし、島で商売やってもいいよ。永住費もいらないよ」
という夢のような場所があります。
それは、ノルウェー領スヴァールバル諸島。
北極海に浮かぶ極寒の島
Drawed by Arsenikk
スヴァールバル諸島の面積は、ちょうど九州と四国を足し上げたくらいの大きさ。
夏は4〜6度くらいまで気温が上がりますが、冬は-12〜-16度にもなる極寒の島です。
大部分の島が永久凍土に閉ざされ、人が住める島は1つのみ。植物はほとんど生えていません。
自由に住んでOK 商売してもOK
Photo by en uskr
1920年にスヴァールバル諸島の国際的な扱いについて締結された「スヴァールバル条約」を批准している国の国民であれば、スヴァールバル諸島に「ビザなし」で住め、しかも「外国人の戸籍のまま商売」ができます。
日本も批准しているので、例えばスヴァールバル諸島にふらりと行って、適当に家を買って飲食店を開いたり、船を買って漁をしたりできちゃうのです。
2012年時点で、2642人が島で暮らしています。大部分がノルウェー人ですが外国人も暮らしていて、439人のロシア人、10人のポーランド人、その他タイ、デンマーク、スウェーデンの人が暮らしています。日本人は住んでいないようです。
主産業は炭坑業、観光業
Photo by Woodwalker
島では石炭が採れ、約400人の人が炭坑夫として働いています。
加えて、ホエールウォッチングや流氷ツアーなどの観光業で約200人が働いています。
あと、島ではオゾンホールの大きさなど、地球環境の変化を観測する国際的な研究機関が観測所を設けているため、研究機関の研究員のアシスタントのようなことをやっている島民もいるようです。
スヴァールバル諸島で働くには、体力をつけて炭坑夫をするか、あるいは語学力をつけてツアーコンダクターや事務職でお金を稼げるかもしれません。
ただし、島の共通語であるノルウェー語とロシア語をマスターする必要はあるようです。
住環境
Photo by Hannes Grobe
学校
主都のロングイェールビーンに幼稚園、保育園、小学校、中学校があります。
また、スヴァールバル・センター大学があり、工学や生物学、地質学などの学部があります。
インフラ
衛生テレビ、携帯電話、インターネットが普通に使えます。
国土は永久凍土なので、基本的に移動はスノーモービルですが、主都のロングイェールビーンにはバスが走っています。
定期便
ノルウェー北部の町トロムソから飛行機と船の定期便が出ています。
飛行機だと1時間半、船だと13時間かかるそうです。
施設
図書館、スポーツセンター、プール、コミュニティセンター、農場などの施設があります。
移住にはだいたいどれくらいの費用がかかるのか
仮に1年間、夫婦2人で主都のロングイェールビーンに住んで、商店や旅行会社でアルバイトすると仮定します。
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渡航費 : − ¥400,000(往復・成田発)× 2人
居住費 : − ¥400,000 × 12ヶ月 ※1
生活費 : − ¥320,000 × 12ヶ月 ※2
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支出 :− ¥9,440,000(1年)
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収入 :+ ¥2,730,000 × 2人 ※3
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収支 :− ¥3,980,000
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うーむ、約400万円の赤字です・・・
ただし、もっと安い家に住み、アルバイトではなく正社員になってもっと稼ぐことができれば、貯蓄はできないかもしれないですが、収支トントンの生活ができる可能性があると思います。
※1いろいろ探しましたが現地のアパートの値段が分からなかったので、最安のホテルに1年間泊まった場合の価格になります。現地で借りたらもっと安くなる可能性があります。
※2ノルウェーのワーキングホリデーを申請するには、3ヶ月ぶん約50万円の生活費の保有を証明するものが必要らしいので、1人あたまの最低生活費を16万円としました。
※3 ノルウェーのアルバイトの時給は¥1,500〜¥2,000程度らしいので、場所も加味して¥1,500 × 7時間 ×週5日 で計算しました。
まとめ
- スヴァールバル諸島は、日本人は自由に住めて商売もできる
- 気候はかなりキツいけど、インフラはちゃんとしている
- 体力と語学力があれば働ける
- 1年だけ住むならマイナス収支
- ただ居住費を安くでき、正社員として働ければやっていけるかも
いかがでしょうか?
都会の生活に疲れてしまったら、秘境でひっそり暮らしてみるのもなかなかいいかもしれませんね。
ちなみに、寒いのが大嫌いなぼくは絶対にイヤです。
おまけ:もう一つある永住費タダの土地
Photo by Andrew Mandemaker
それは南極です。
やっぱり寒いとこには人は行きたがらないもんなんですね・・