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歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

「売国奴」と呼ばれる人たち:汪兆銘

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汪兆銘(1883 - 1944)

汪兆銘は中華民国の政治家。

中国国民党の反蒋介石のグループのリーダーとして、抗日を主張する蒋介石に対抗して、日本との和平を主張した人物。

日本に担がれて南京国民政府を樹立するも、中国が日本に侵略されていくのを見ながら死亡した。

 

日本で革命思想に目覚める

清朝の国費留学生として日本に留学し、孫文の革命思想に賛同。

東南アジアで中国同盟会の勢力拡充をしたり、清朝要人の暗殺計画をして逮捕されたり、革命運動の中心人物として活する

 

反・蒋介石のリーダーに

辛亥革命後の中華民国成立にも参加。孫文の死後の国民党を蒋介石とともに束ねていた。しかし蒋介石との意見の食い違いから、党内の反蒋グループのリーダーとなる。

 

日本との和平を主張

日中戦争勃発後は、徹底抗戦を唱える蒋に対して、日本との和平を主張

汪は日本側と話し合いを重ね、日本軍の撤兵を含む密約を取り付けたうえで、新政府を樹立する予定であった。しかし近衛内閣の辞任で密約は全て白紙に。

 

重慶政府に対抗し、南京国民政府を樹立

あくまで日本との和平を模索する汪は、徹底抗戦の構えを見せる蒋介石の重慶政府に対し、日本の協力のもと南京国民政府を樹立。 

日本との対等な関係を築き、蒋介石の重慶政権に揺さぶりをかける狙いがあった。

 

日本からの過酷な要求を飲む

しかし条約交渉において日本からの提案は、前回の密約よりも露骨に南京政府を傀儡化するものであった。

汪の意図に反して日中戦争はますます泥沼化。あげく太平洋戦争まで勃発し、失意の中で汪は名古屋で客死した。

南京に作られた墓は戦後あばかれ、遺骸は原野にばらまかれたという。

 

なぜ売国奴と呼ばれるのか

秦檜と同じく、

  • 漢民族でありながら異民族に通じた大悪党!

というところにあろう。

ただ、私利私欲のためではなく、あくまでより良い中国の将来のためを思ってのことであるのは間違いない。

バックナンバー

第1回:秦檜(中国)

第2回:呉三桂(中国)

第3回:フィリップ・ペタン(フランス)

第4回:李完用(朝鮮半島)

第5回:汪兆銘(中国)

第6回:朴泳孝(朝鮮半島)

第7回:ヴィドクン・クヴィスリング(ノルウェー)

第8回:マリンチェ(メキシコ)

第9回:洪大純・洪福源・洪茶丘(朝鮮半島)

第10回:ダーマット・マクマロー(アイルランド)

第11回:東京ローズ(アメリカ)

第12回:ミール・ジャアファル(インド)

第13回:ベネディクト・アーノルド(アメリカ)

第14回:ジャン=バティスト・ベルナドット(フランス)

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