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「売国奴」と呼ばれる人たち:呉三桂

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このエントリーでは、歴史上「売国奴」と認定されてしまった人物を取り上げ、

どういう人物で、なぜ売国奴と呼ばれているのかを掘り下げていきます。

第1回:秦檜(中国)

第2回:呉三桂(中国)

第3回:フィリップ・ペタン(フランス)

第4回:李完用(朝鮮半島)

第5回:汪兆銘(中国)

第6回:朴泳孝(朝鮮半島)

第7回:ヴィドクン・クヴィスリング(ノルウェー)

第8回:マリンチェ(メキシコ)

第9回:洪大純・洪福源・洪茶丘(朝鮮半島)

第10回:ダーマット・マクマロー(アイルランド)

第11回:東京ローズ(アメリカ)

第12回:ミール・ジャアファル(インド)

第13回:ベネディクト・アーノルド(アメリカ)

第14回:ジャン=バティスト・ベルナドット(フランス)

 2. 呉三桂

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流賊と異民族との板挟みになった挙げ句

中国・明末の軍人。

明末は政治・経済ともに荒れまくり、李自成を始め流賊の軍隊が暴れ回っていた。

呉三桂はこの時、東北と中原の国境である山海関に駐在し対清防衛を担っていた

 1644年、李自成は大軍を率いて北京に迫った。明政府は呉三桂に北京に戻ってくるように要請。呉三桂も山海関の軍を率いて北京に行く準備をしていた。ところが北京に到着する前に李自成が北京を陥落させてしまう

李自成は呉三桂に、投降して自らの軍に参加するように呼びかけた。呉三桂も一時は李自成の元に下ろうとしていた。ところが、突如として清軍に合流し、北京にいた李自成の大順軍に襲いかかり、これを打ち破ってしまった。

 その後、呉三桂は明の残党狩りで功績を上げ、清によって雲南の王に封ぜられる。

最終的には清にも反旗を翻し「大周」を打ち立て皇位についた。

陳円円を盗られて国を売る

なぜ呉三桂が突如として清軍に寝返ったかは諸説あるものの、見初めていた陳円円という美女を李自成の部下に盗られてしまったからだ、という説がある。ただこれが本当にことかどうかは疑問で、おそらく、最前線で防衛の任務についていた呉三桂は清軍の強さをよく分かっていて、李自成に合流するよりは清軍に合流した方が将来が開けると思ったのではないか。

なぜ呉三桂が売国奴と言われるかは、このようになろうか。

  • 自分の私利私欲のために、異民族に味方して漢民族の王朝を倒した!
  • 李自成というヒーローを殺した憎っき悪党! 
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