歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

サハラ以南アフリカ

ボーア戦争(1) - ボーア国家の成立と南アの覇権争い

イギリスの飽くなき野望が生んだ懊悩たる戦争 ボーア戦争と言えば、イギリスが豊富な金やダイヤモンド鉱脈を持つ南アフリカを自らの領土とすべく、オランダ系住民が建てたトランスヴァール共和国やオレンジ自由国を打ち倒した戦争として、高校の世界史でも学…

世界の「短命国家」の国歌かっこいいランキングTOP10

カッコイイ短命国歌の国歌を聞いてみよう 国歌が好きです。 「国の歌」ですから、その国の国民がおおよそ納得できるものに仕上がっているはずで、(基本的には)その国の歴史や文化が集約されているものであるからです。 そして、歴史も何も、成立してすぐに…

独裁者を父に持った子どもたちの生涯

多くの人から好かれ・憎まれた父を持った子どもたち 独裁者は、常に多くの人の注目を浴びる存在です。 自分が中心にいることが好きな人だからこそできるんでしょうが、賛辞・称賛だけでなく、憎悪・呪詛・怨恨など負のエネルギーも大量に浴びることになりま…

コンゴの近現代史(4)- 「アフリカ大戦」地獄のコンゴ戦争

アフリカ中を巻き込んだ第一次・第二次コンゴ戦争 コンゴの近現代史のまとめの最後になります。 国内の安定を最優先に掲げた軍人モブツは、反対勢力や政敵を徹底的に弾圧。行政・立法・司法組織を党の一部門にし、また国民全員を党のメンバーとして自らをト…

コンゴの近現代史(3)- コンゴ流文化大革命・モブツのザイール化政策

モブツが進めるザイール化政策の末路 コンゴの近代史のまとめの第3回です。 ベルギーから独立したコンゴは、中央政府の主導権争いと部族間抗争が内戦に発展。 東部が分裂しカタンガ共和国を名乗るなど、国家分裂の危機を迎えました。 国連を始めとした国際社…

コンゴの近現代史(2)- なぜコンゴ動乱が起こったのか

準備不足の独立によってもたらされたコンゴ動乱 コンゴの近代史の第2回です。 前回はコンゴ王国が奴隷貿易によって国力を落とした後にベルギー王レオポルド2世の私領「コンゴ自由国」となり、非道な収奪で多くの犠牲者が出たことをまとめました。 まだご覧に…

コンゴの近現代史(1)- コンゴ自由国の悲劇

近代以降悲劇の歴史が続く大国コンゴ コンゴと聞いて何を思い浮かべますか? ザイールという名称のほうがまだ馴染みがあるかもしれません。それでも内戦が続く危ない国、という程度の印象があるくらいでしょう。 コンゴという名称の付く国は二つあり、旧フラ…

遺棄された幻の植民地(後編)

発展どころか維持すら難しい「植民地」 国内企業が海外に法人を作って営利活動を行い、利益を上げるのは至難の業です。 慣れない現地の商習慣、法制度、自国とは異なる国民の趣味嗜好。それに対応するだけでも大変ですが、ちゃんと利益を上げるまでに投資を…

遺棄された幻の植民地(前編)

統治が大変すぎて維持できなかった植民地の数々 現代では「植民地(Colony)」という言葉はネガティブな意味を持ちます。 主権の侵害・富の収奪・人権の軽視といったニュアンスを含んでおり、二度と大国が小国を植民地の地位に落とすことがないようにしなけ…

独裁国家の「超リベラル政策」

北欧か?と思うほどリベラルな独裁国家の政策 人ってのはワガママなもので、あまりに自由すぎると規律を求めるくせに、規律が過ぎると自由を求めるものです。 世界にいくつもある独裁国家は、例外もありますが、多くは分裂を防ぎ国家を統合するために独裁体…

Google Mapで見る世界の「未確定国境線」

よく分からない国境線は地図閲覧の醍醐味 世界地図を見ていると、国境線が点線で描かれていて、明確にどっちに属するか曖昧にされている箇所が結構あります。 領土紛争や条約未締結で明確に国境線が引けられない場合にそのような書き方がなされるのですが、…

史上最も短命な国家ベスト10(後編)

ついに日数一桁の世界へ 国家というものは自分で勝手に国家を名乗っても認められず、他の「信頼されている国家」に承認されて初めて一人前と認められます。 言うなればヤクザ社会のようなもので、他の親分連中に認めてもらえないと潰されるだけです。 前編か…

【リア充】世にも羨ましい独裁者の末路

失墜した後も人生を謳歌した独裁者たち クーデターや政変によって権力の座から追い落とされた独裁者は、捕まって処刑されるか、国外逃亡しても不遇なまま失意の中で死んでいくのが世の常です。 権力を失った独裁者ほど惨めで哀れな者はいない。 できるなら権…

世界の怪しい秘密結社の世界

人の集団あれば秘密結社あり ぼくが小学生の頃、友だちと徒党を組み、学校終わりに近所の山や藪の中に作った秘密基地で飽きずに遊んだものです。その基地の場所は決して口外してはいけなかったし、秘密基地で何をして遊んでいたかも仲間内の秘密でした。 こ…

世界に散在する謎だらけの古代文明

教科書に最初に登場する文明以前にあった文明 世界史の教科書の一番初めは、アウストラロピテクスとかクロマニヨン人とかですが、その次は黄河文明、メソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、クレタ文明、アッシリア、ヒッタイト等々、古代世界のメジ…

馴染みのない国々の「建国の父たち」

世界の国々で「建国の父」として尊敬されている人たち そういえば、日本の「建国の父」って誰なんでしょうね。 人によって意見が違う気がします。 「聖徳太子!」って言う人もいるでしょうし、「伊藤博文!」だって言う人もいるかもしれない。 ひねくれもの…

西アフリカ・ダホメー王国の「女性兵士」

史上最大規模の女性戦闘集団「ダホメー・アマゾン」 「アマゾン」といえば、ECサイト最大手かブラジル奥地の森林地帯を連想します。 仮面ライダーを想像する人もいるかもしれません。 が、昔は「アマゾン」と言えば「女性兵士」のことを指しました。 古代ギ…

その気もないのに「神様」になってしまった人たち

勝手に周囲の人間に神様に祭り上げられてしまった人たち 史上、自分のことを「我こそは神なり」と言った人は大勢います。現代でもいますけど。 そんで国家樹立の正当性を得たり、教団のトップに君臨したりしたのですが、 別に自分で自分のことを神だと一言も…

白人傭兵に乗っ取られた!インド洋の小国・コモロの近代史

小さな島の混沌とした歴史 この南国らしいカラフルな国旗は、コモロ連合(通称コモロ)の国旗。 インド洋に浮かぶわずか2236平方キロメートル、大小多数の島からなる島国です。タンザニアとモザンビークの沖合約300キロに浮かび、気候は熱帯性。1月から4月が…

知るときっと興奮する世界史の10の争乱期

熱く血がたぎり新たな世が生まれる、それが争乱の時代 世界史が好きなんです、と言えば へー、じゃあどの時代が好きなの? って絶対聞かれます。 なんとイケてない質問か、と思いつつ一応答えるのですが、そんなのたくさんあるに決まってるじゃないですか!…

スワヒリの奴隷商人ティップー・ティプの生涯

Photo by DidierTais コンゴ南東部を支配したアラブ商人の数奇な人生 ティップー・ティプ(1837-1905)、本名ムハンマド・ビン・ハメッドは、東アフリカ・ザンジバル生まれのアラブ人。 若くして商売の道に入り、類まれな商才とカリスマ性で奴隷や象牙貿易で…

アフリカの仮面のデザインはなぜ美しいか

Image from travelblog.org, DOGON MASK FESTIVAL 素朴で大胆、生命力溢れるアフリカの仮面の世界 アフリカの仮面が好きなのです。 東京近郊でアフリカの仮面の展示会があると絶対に見に行くし、学生時代にエジプトに行った時は古代エジプト芸術はそっちのけ…

なぜポルトガルはインド洋支配に失敗したか

豊かなインド洋を掌握しようとして失敗したポルトガル 現在東アフリカと言えば、無政府状態が続くソマリアに、政治的不安定が続くケニアなど、あまり良いイメージがありません。 ですが、東アフリカは北はエジプト、北東へ行くとインド、東へ進むとインドネ…

【心霊・悪魔】世界のゴーストバスターの除霊方法

世界中にいるゴーストバスターとその除霊方法 映画「エクソシスト」をご覧になったことはありますでしょうか? 女優クリスの娘リーガンに悪霊パズズが乗り移ってしまう。この悪霊を除り除くためにメリン神父とカラス神父が悪霊と戦うのですが、描写がなかな…

異文化社会にすっかり馴染んでしまった異邦人の物語

スカッとする異邦人のサクセスストーリー 異邦人やマイノリティが異文化社会で活躍する話って何かいいですよね。スカッとしますよね。 今年の夏の甲子園で活躍した、関東一高のオコエ君なんてまさにそれ。 超高校級の実力の持ち主ってのもありますけど、ナイ…

シュールで味わい深い世界のネコの絵

ネコ…? ネコ、可愛いですよね。ぼくも大好きです。 世界でイヌを卑しい生き物とみなす文化はあるけど、ネコを虐げる文化なんて聞いたことない。 ネコの振る舞いには高貴さを感じるし、何か神秘的ですらあります。 寝てるネコなんて、ずっと見ていたい気持ち…

【女兵士】世界のジャンヌ・ダルクたち(指揮官篇)

戦場で部隊の指揮を執った女性指揮官 現代日本では、女性の社会進出が先進国に比べて遅れているとされています。 男が男のために作った社会だから、女性が働きにくいシステムになってるのは当然だと個人的には思います。 歴史的に多くの社会は男性中心の社会…

【お金】ホントに使われていた、世にも奇妙な"通貨"

信頼のある幻想 "通貨" 1万円札の原価って知ってますか?約20円だそうです。 ちなみに1円玉の原価は約2円にもなるそうです。 本来は1円玉を11枚持った方が1万円札よりも価値があるのですが、 市場では11円ではうまい棒が1本しか変えません。 一方で、1万円札…

フルーツにまつわる不思議なお話

甘くて魅惑的なフルーツの妖しいお話 古来より人々の甘味欲を満たしてきたフルーツ。 あまりになじみ深いためか、世界中で様々なメタファーに用いられてきました。 よく知るところだと、旧約聖書でリンゴは知恵を司る果物とされていますし、イチヂクは繁栄と…

インド洋の覇者・オマーン海上帝国の興亡

ポルトガルを駆逐しインド洋交易を独占したオマーン 海洋帝国と言えば、スペインやポルトガル、オランダ、イギリスを連想します。 しかし17世紀後半から19世紀までインド洋は、アラビア半島の王国オマーンが海上交易を牛耳っていました。 オマーンは元々アラ…