Work by Moataz1997
ロシアがイスラム教を受け入れなかったのは酒が原因…?
キエフ公国のウラジミール大公がルーシにイスラム教を取り入れることを良しとせず、キリスト教(正教)を受け入れたきっかけとなる有名なお話があります。
ウラジミール大公の元にあるムスリムが現れ、多神教信仰を棄ててイスラム教に帰依するように訴えた。その教えは大変魅力的で、大公は乗り気だったが、ムスリムになったら「豚と酒が禁止される」ことを聞いてこう言った。
「ルーシは酒を飲むことが楽しみなのだ。酒なしには生きている甲斐がないのだよ…」
そうしてウラジミール大公はイスラム教ではなく、酒が許される正教の導入を決定したのだった。
実はこれ以外にもウラジミール大公と様々な宗教使者のエピソードが色々あり、どれも半ばネタじみて作り話っぽい感じで、本当かどうか分かりません。
ルーシ国家は伝統的に南のアッバース朝との中継交易で栄えていたため、イスラム教徒多くの接触があったので、ムスリム国家となっていても不思議はなかったのですが、最終的にはギリシア正教を取り入れてキリスト教国家となり現在に至っています。
その理由は、ビザンティン帝国との経済的な結びつき及び首都コンスタンティノープルの圧倒的な求心力のためでした。
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