歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

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自らの発明や主義・主張によって死亡した人たち

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自らの信念を貫いた挙句、死んでしまった人たち

長い人生、できるなら自分の信念を持ちそれを貫いて生きていきたいものです。

他人の考えたルールや事柄に服従して生きるよりは、自分の信念のままに生きることこそ真の自由ではないでしょうか。

といいつつ、広く受け入れられている規範やルールは安全なんだし、そういうものが存在しないと社会というものは成り立たないのも事実。

今回はそんな社会の常識に背を向け、自らの信念を貫いて、その挙句死んでしまった、「真の自由人」たちを紹介します。

 

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ブラジルの近現代史(4)- 経済発展「ブラジルの奇跡」

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Photo by Artyominc

安定と不安定の狭間で着実に前に進むブラジル

ブラジル近現代史、今回が最後です。

前回では、世界恐慌から始まった危機を脱するため、ヴァルガス政権が独裁的な手法でブラジルに構造改革をもたらし、それによって政治・経済は安定するも、民主化の動きの抗しきれずに時代の流れが進んでいった様子を見ていきました。前回はこちらからご覧ください。

 戦後ブラジルはヴァルガスが築いたシステムの元、苦難の道ながら経済発展を続け「ブラジルの奇跡」と言われる驚異的な発展を遂げるに至ります。

 

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ブラジルの近現代史(3) - ヴァルガス独裁体制の構造改革

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ブラジルの構造改革を模索する穏健ファシスト体制

全四回でブラジルの近現代史をまとめています。

前回では、パラグアイ戦争と奴隷解放によって帝政が崩壊し、共和制の体制の元で経済成長と政治の安定が比較的順調にいき、第一次世界大戦の参戦で国際的なブラジルの地位が向上した歩みを見てきました。前回の記事はこちらからご覧ください。

今回では、世界恐慌によって生まれた危機を乗り切るべく、ヴァルガスが独裁的な権力を保有し大胆な改革をブラジルにもたらしていきます。

 

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ブラジルの近現代史(2) - 帝国の崩壊と共和国の発展

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共和制ブラジルの発展とナショナリズムの成立

 21世紀の大国・ブラジルの近代史をまとめています。

前回はブラジルがポルトガルから独立し帝政の下で政治的・経済的な安定を図りつつ、対外拡張戦略によってナショナリズムを高揚させ、一方で奴隷制廃止という大きな方針転換を成功させた歩みをまとめました。前回の記事はこちらから。

今回はブラジルが経験した最も大きな戦争であるパラグアイ戦争から、帝政の崩壊、そして共和制初期までをまとめていきます。

 

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ブラジルの近現代史(1) - 帝国ブラジルの野望

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21世紀の大国・ブラジルの近代史

ブラジルという国はGDPは世界9位(2016年度)であり、天然資源や工業部門で世界経済に占める割合は大きなものがあります。

日本人の移民の歴史も長く、3世や4世の日系人が日本で就職するケースも多く、人的な結びつきも強い国です。

にも関わらず、ブラジルの歴史というのはあまりにも馴染みがありません。

今回はブラジルがポルトガルから独立した1822年から20世紀までの歴史を、全4回に渡って追っていきたいと思います。

 

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史上最凶の大気汚染・1952年のロンドンスモッグ

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4,000人が死亡、10万人以上が健康被害を受けた最悪の公害事件

ロンドンは温暖化対策やリサイクル政策などで世界の先端を行く「エコ・シティ」です。

2012年のロンドン・オリンピックでは「環境に配慮したオリンピック」がテーマだったし、行政のエコロジー政策と民間レベルでの環境保護意識は世界のお手本となるべきものです。

現代のロンドンがこのような環境保護意識が高いのも、かつての苦い経験があってのことに違いありません。

1952年12月に発生した大規模なスモッグは、5日間の間ロンドン市を襲い、これにより少なくとも4,000人が死亡、10万人が肺や呼吸器官に異常をきたす史上最悪の大気汚染事件でした。

 

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なぜカナダ国旗は「カエデの葉」が描かれているのか?

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カエデの葉のデザインに至るカナダ国旗の歴史

 世界には様々な国旗がありますが、植物があしらわれているデザインがいくつかあります。

例えば、レバノン杉が中央に描かれたレバノン国旗や、サボテンが描かれたメキシコ国旗。オリーブや月桂樹の葉が描かれた国旗も多いです。

中でもパッと思いつくのがカエデの葉が描かれたカナダ国旗。スポーツの国際大会などですっかりおなじみですが、この旗が初めて登場したのは1965年で比較的新しいのです。

実はこの旗に決まるまでは、様々なデザインが提案され国を二分するほどの侃々諤々の議論がなされ、ようやく落ち着いた国旗なのです。

 

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