歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

東南アジアの優等生・タイの政治経済史(前編)

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不安定な政治・発展する経済

2016年のタイ王国の名目GDPランキングは26位。

アジアで言うと、中国、日本、インド、韓国、インドネシア、台湾に次ぐ6位です。

日本を始め先進国のメーカーの工場がいくつもあり東南アジアの製造業の拠点となっており、首都バンコクは自他共に認めるメガシティ。新たな文化や産業が生まれる先端都市です。

一方で政治的には混乱が続き、2014年に軍部によるクーデターを経て、2017年現在の首相は陸軍出身のプラユット・チャンオチャです。2016年9月には政治のバランサー的存在だったプミポン国王(ラーマ9世)が崩御されたことで、国民を統合する求心力が失われ、政治的に不安定になることが懸念されます。

戦後のタイの政治・経済史を見ていくことで、この不安定な政治と発展する経済の背景にあるものが見えてきます。

今回は前編で、ナショナリストのピブーン政権が崩壊するところから、1970年代のプレーム体制までです。

 

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フライドポテトの歴史ーなぜフレンチフライと言うのか?

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 本家のベルギー、本場のフランス、広めたのはアメリカ?

最近、東京では「ベルギー・フライドポテト」を出すオシャレな店が増えました。

これまでの安っぽく子どもが好むフライドポテトではなく、芋や油、ソースにもこだわったフライドポテトということで、女性にも人気になっています。

「フライドポテト発祥の地・ベルギー」というのを全面に押し出していますが、そういえばフライドポテトは「フレンチフライ」とも言います。なぜフライドポテトは「フランス風」と言われているのか?

それにフライドポテトはハンバーガーと切っても切れない関係で、アメリカンな印象も根強いです。とてもヘルシーとはいえず、ジャンクフードの烙印を押されている。そこの関係性はどうなっているのか?

ということで、今回はフライドポテトの「本家」を巡る歴史です。

 

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本当に計画された漫画やアニメのような軍事作戦

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 お笑いのような真面目な軍事作戦

これまでこのブログでも、冗談みたいな理由で起こった戦争や、間抜けすぎる軍事作戦映画みたいな軍事作戦などなど、本当にあったとんでもない戦争の逸話をたくさん紹介してきました。

ちょっと話が盛られてるところはありそうな気もしますが。

今回も「冗談でしょ?」と思ってしまうくらいぶっ飛んだ軍事作戦をピックアップします。

 

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論争や謎が残る7つの「悲劇の沈没船」

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未だに論争を呼び人々を引きつける沈没船

 技術の発達によって昔ほど船は沈まなくなっているはずなのですが、韓国のセウォル号やイタリアのコスタ・コンコルディアのように、客船が沈没したり座礁したりする事故が未だに起きてしまいます。

いくら技術が発達してもそれを操るのが人間であるので、人間自身が進化しないと事故はなくならないよ、ということなのでしょうか。

 セウォル号など、おそらく韓国の黒歴史として語り継がれていくと思うのですが、同じようにいまだに人々の間で議論を呼び関心を呼び続ける沈没船があります。

 

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ハッピーバースデーの歌の歴史と著作権問題

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長年著作権問題があったハッピーバースデーの歌

誰かの誕生日には必ず「♪ハッピーバースデー トゥーユー」で始まる歌を歌うと思います。

これはアメリカや日本だけでなく、歌詞やメロディーが変わっても結構どこの国でも同じで、世界中に普及した非常に有名な曲です。

実はこの曲が作られたのはそんなに古い時代ではなく、現代でも一部著作権が生きています。著作者は著作料を得るのですが、その報酬はかつて年間2億円以上もありました。

そしてこのあまりに有名になりすぎた曲の著作権が認められるかは、長期間に渡って法廷で戦われていました。

 

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「カンボジア暗黒時代」アンコール王朝崩壊後の歴史

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 タイとベトナムの緩衝国となったカンボジア

カンボジアの歴史と言ってすぐに思いつくのが、「アンコール王朝」と「ポル・ポト」だと思います。

前者はカンボジアの栄光の時代で、後者は悲劇の時代という点で、人々の関心を惹きつけてやみませんが、その他のカンボジアの歴史はあまり日が当らない傾向にあります。

15世紀から19世紀までのクメール王朝は、国家の基盤を農業から交易に移し、豊かな資源を背景に再度国力を広げようとしますが、内乱や分裂で国内がまとまらず、また東から迫るベトナムと西から迫るタイの間に挟まれてしまいます。

今回はカンボジアの「暗黒時代」の歴史のまとめです。

 

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なぜ海賊旗はドクロのデザインなのか

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恐怖と死の象徴「ジョリー・ロジャー」

黒字に骸骨、そして骨と言えば子どもでも「海賊の旗」だと知っています。

見るからに「危険」「近づくな」と言わんばかりのおどろおどろしいデザイン。

転じて、このデザインは「危険物輸送中」とか「付近に地雷あり」のような意味を知らせるサインになったりしています。 

日本では「海賊旗」という身も蓋もない呼び方をされますが、英語だとこのデザインは「ジョリー・ロジャー」という名前で呼ばれます。

このデザインはいつから使われ、なぜ使われ、かつなんでジョリー・ロジャーなのか、というのが今回のテーマです。

 

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