歴ログ -世界史専門ブログ-

おもしろい世界史のネタをまとめています。

歴ログ-世界史専門ブログ-は「はてなブログ」での更新を停止しました。
引き続きnoteのほうで活動を続けて参ります。引き続きよろしくお願いします。
noteはこちら

つい酒が進む、世界史の「領土変遷」の動画20本

f:id:titioya:20170319113454p:plain

晩酌のアテに領土変遷の動画をどうぞ

動画サイトには歴史上の領土変遷の動画がたくさん上がっています。

戦争や内戦で刻々と領土が変化していく様子を見るのは楽しいものです。

「こんなもん、いつ見るんだよ」と問われると「そりゃ、酒飲みながら見るんですよ」と答えます。

夜中にダラダラ酒を飲みながら見ると実に楽しくて、酒が進みすぎます。 

続きを読む

【現代史】敵国の英雄となった人たち

f:id:titioya:20090418102022j:plain

 母国以外で活躍して有名になった人物

人は英雄に憧れるものですが、「憧れてほしい」対象というのもの人それぞれなのかもしれません。

全世界中の人の場合もあるし、自分の国の人の場合もあるし、ちびっ子限定の場合もあるでしょう。女性だけ、という人もいるかもしれませんがそれは英雄ってか単にモテたいだけかもしれません。今回紹介する「英雄」は、一般的に「敵国」として認知されている国で英雄になった人です。

 

続きを読む

アメリカ西部開拓時代の有名なガンマンとアウトロー

f:id:titioya:20170211014855j:plain

古き良きフロンティア時代に活躍した人物たち

昔は映画には「西部劇」というジャンルが一定数あって結構人気を占めていました。今やもうすっかり聞かなくなりましたよね。

アメリカ西部開拓時代の保安官やガンマンたちを主役に、ならず者たちやインディアンの襲撃から人々を守るというのが典型的なストーリーで、「正義」や「開拓精神」といったアメリカンスピリットを体現したものでした。

フロンティアが無くなり、アメリカの価値観が変化し、トランプ時代になって急速に内向きになっている現在のアメリカではもはや文脈が適合しないものになっていると思うのですが、アメリカ国内ではまだ熱烈なファンが多く、2016年だけで14本の西部劇映画が公開されています。

今回はそのような西部劇のモデルとなった有名なガンマンやアウトローをピックアップしてみたいと思います。

 

続きを読む

中世・キリスト教の聖人たちの凄いエピソード

f:id:titioya:20170109171801j:plain

マンガのような中世の聖人たちの活躍物語

皆様ご存知の通り、聖書はモーセやイエス・キリストなどのミラクル・エピソードが目白押しですが、中世ヨーロッパにも負けず劣らず凄い聖人たちの話があります。

それをそのまま歴史として見ることは難しいですが、当時の人の神への畏怖と、偉い神父様を称える気持ちがお話になっている感じがします。

 

続きを読む

【独眼竜】世界史で活躍した「隻眼の軍人」

f:id:titioya:20030312121148j:plain

隻眼キャラはカッコイイ!?

映画やアニメでは、何か「隻眼キャラは有能」みたいな風潮があります。

戦闘の指揮官や孤高の天才キャラ、あるいは戦闘バカに多い気がする。重要な局面で替えの効かない働きをする。

終盤のストーリーやラスボスと関係ある何らかの過去を背負っていたり、抑えの効かない危険な能力が眼帯を取ったら解放されたりする。

隻眼であることと有能であることの因果関係はないはずなのですが、確かに活躍している隻眼の人物は数多く存在します。

日本史であれば伊達政宗、山本勘助、鎌倉景政が有名ですが、世界史ではどうでしょうか。

 

続きを読む

【論争】渤海国は中国・朝鮮どちらに帰属するか

f:id:titioya:20170304185359j:plain

Work by Gzhao

「海東の盛国」と讃えられた中世・北東アジアの国

7〜10世紀、現在のロシア極東・中国東北部・北朝鮮には渤海国が大いに栄えていました。

渤海国はその歴史的位置づけを巡って議論があります。

中国では「中国の地方史」という位置づけで語られますが、韓国では「朝鮮の王朝」と位置づけて語れています。

中国は渤海が中国史の一部でないと、東北部の分離を招きかねず譲れない。一方で韓国では渤海が中国史ということになると北朝鮮が中国の領土であることを認めることになり絶対に認められない。

「渤海国帰属論争」は現在の政治・領土論争と直結しており、互いの民族感情を刺激するセンシティブな議論です。

続きを読む

なぜアンコール・ワットは密林に埋もれたのか

f:id:titioya:20170226180057p:plain

なぜ壮大な寺院・都城は忘れ去られたのか

アンコールワットの遺跡群は我々を魅了してやみません。

ご覧になっている方の中にも観光で訪れた人もいるでしょうし、いつかは行ってみたいとお思いの方もきっと多いでしょう。

19世紀にアンコールワットを西洋に紹介したフランス人も興奮気味にこう語っています。

西欧の最高の大聖堂と堂々と肩を並べられよう。それに雄大さにかけてはギリシア・ローマ芸術が造り上げた何物にも勝る。

(アンリ・ムオ「シャム・カンボジア・ラオスの諸王とインドシナ中央部の小さな国々」)

ではなぜこのような寺院・都城は作られ、そして密林の中に埋もれて忘れ去られてしまったのでしょうか。

 

続きを読む

結成理由がメチャクチャな十字軍遠征

 

 正義のかけらもない無茶苦茶な十字軍宣言

十字軍と言えば、1096年の第1回から1272年の第9回まで、アナトリア半島からエジプトの中東地域に十字軍国家支援のためにキリスト教徒軍が展開した一連の戦いが有名です。

ですが、一般的に十字軍とは「教皇が異教徒や異端の排除を呼びかけて結成される軍勢」であるため、中東地域以外に派遣された十字軍も数多くありました。

プロイセンと中心としたバルト地域に派遣された「北方十字軍」や、南フランスの異端アルビジョワ派を滅ぼすための「アルビジョワ十字軍」が有名です。

間違った教えを撲滅することで、世界をより良くし主が喜ばれるようにする、というのが建前ですし、実際のところ十字軍関係者はそのように思っていた者が多かったんですが、中には明らかに動機が不純なものやおかしいものがあります。

 

続きを読む